黒田優佳子

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くろだ ゆかこ

黒田 優佳子
生誕 日本の旗 日本東京都
出身校 慶應義塾大学医学部卒業
職業 黒田インターナショナルメディカルリプロダクション院長
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黒田 優佳子(くろだ ゆかこ)は、日本不妊治療。世界的にも極めて少ない『臨床精子学:ヒト精子の研究』を専攻する産婦人科医師

黒田インターナショナルメディカルリプロダクション(不妊治療専門施設)の院長。精子側の技術に特化した男性不妊治療を可能にしている。

来歴[編集]

慶應義塾幼稚舎慶應義塾中等部慶應義塾女子高等学校を経て[1]慶應義塾大学医学部を卒業後、慶應義塾大学医学部産婦人科学教室大学院にて博士(医学)の学位を取得。その後、東京大学医科学研究所にて研究員として「ヒト精子の受精における細胞内情報伝達機構の解析」「ヒト精子の品質および機能解析」に従事し、2000年に彼女の基礎研究に基づいた不妊治療を展開。完全オーダーメイドの治療や本の出版(不妊治療の真実 世界が認める最新臨床精子学)など、不妊治療業界にて精力的に取り組んでいる[2]

略歴[編集]

  • 1981年 慶應義塾大学 医学部 入学
  • 1987年 慶應義塾大学 医学部 卒業。卒業後4年間は産婦人科医師として臨床経験を積む
  • 1991年 同産婦人科学教室 大学院 入学
  • 1995年 同産婦人科学教室 大学院 卒業。博士号(医学)取得。大学院4年間において研究に従事。「ヒト先体反応精子の精製法および定量的評価法」を確立。
  •   同年 東京大学医科学研究所 研究員。「ヒト精子の受精における細胞内情報伝達機構の解析」「ヒト精子の品質および機能解析」の研究に従事
  • 1997年 慶應義塾大学 医学部 産婦人科学教室 初の女性医長に就任。不妊治療を中心とした診療・教育・研究に携わる
  • 2000年 自身の基礎研究に基づいた最先端の知識と技術を駆使した不妊治療を実現する為に 黒田クリニック・リプロダクション リサーチセンターを設立、独立開業
  • 2003年 精子研究所を設立、規模拡大と共にクリニック移転。黒田IMR(黒田インターナショナルメディカルリプロダクション)と改称

現在、不妊治療で生まれてくる子ども達の健常性向上を目指して「高品質な精子の精製法および精製精子の機能評価法の標準化」と共に「次世代の不妊治療法」を提唱し、日々の診療と講演活動に力を注いでいる。

人物・エピソード[編集]

黒田優佳子が専門にしている精子に関する研究のきっかけとは、命を生み出す神秘的な生殖医療を慶應義塾大学の講義で学んだからだったという[3]

その後、命を生み出す医療に携わりたいという思いから生殖医療の道へ[3]

当時は、不妊治療と言えば国内外問わず女性側の卵子に問題があるとされていた。そこで彼女は自ら精子学の研究を東京大学医科学研究所にて始める[3]

結果として、日本初人の精子についての研究を進めることが叶い、慶應義塾大学で精子学の評価を得られ女性初の医長に就任[3]

その後、またしても大きな転機となったのは、2000年に黒田メソッドとして、精子側の技術に特化させた不妊治療で安全性の高い高品質な生殖医療を患者に提供したことである[3]

大きく特徴は以下3点[3]

  • 精子に関する専門性の高さ
  • 夫婦の不妊原因に合わせたオーダーメイド不妊治療
  • 黒田が治療の全行程を行う(診察・検査・精子/卵子/胚の取り扱い・培養技術の提供)

不妊原因は夫婦ごとに異なるため、患者1人1人に合わせた治療が必要と考える黒田は できるだけ顕微授精を避け、自然な状態での妊娠を目指し、元気な子供を夫婦に授けることだという[3]

見解[編集]

顕微授精[編集]

黒田インターナショナルリプロダクションのWEBサイト・東洋経済ONLINE・日経xwomanなどで度々触れられているが、現不妊治療において顕微授精のリスクが正しく伝えられていないと述べている[4][5][6]

加齢による精子の劣化について[編集]

※出典[7]

著書[編集]

  • 不妊治療の真実 世界が認める最新臨床精子学[8]
  • 誤解だらけの不妊治療 治療成功のカギを握るのは「愛」[9]

脚注・出典[編集]

外部リンク[編集]