飯吉光夫

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飯吉 光夫(いいよし みつお、1935年2月15日 - )は、日本のドイツ文学者首都大学東京名誉教授。

経歴[編集]

満州奉天生まれ[1]。1959年、東京大学独文科卒業[1]、1962年、同大学院修士課程修了[1]NHK国際局勤務を経て、1963年、國學院大學講師。1968年、東京都立大学 助教授[要出典]。1973年から74年まで、ベルリンパリに留学する[1]1987年、同大学教授、1998年、定年退官、名誉教授。[要出典]

パウル・ツェランを専門とし、そのほとんどを翻訳している。また、日本の現代詩についても評論を書いている。妻は翻訳家の川西芙沙[要出典]

著書[編集]

  • パウル・ツェラン 小沢書店 1977
  • 傷ついた記憶 ベルリン、パリの作家 筑摩書房 1986
  • パウル・ツェラン - ことばの光跡 白水社 2013

翻訳[編集]

  • 審判 カフカ ドイツの文学 第7巻 三修社 1966、ちくま文庫 1991
  • パウル・ツェラーン 世界詩人全集 第22 新潮社 1969
  • ノサック 配電盤、標柱 世界の文学 中央公論社 1971
  • エンツェンスベルガー全詩集 川村二郎種村季弘共訳 人文書院 1971
  • 迫る光 パウル・ツェラン詩集 思潮社 1972
  • 死のフーガ パウル・ツエラン詩集 思潮社 1972
  • ギュンター・グラス詩集 青土社 1972(ユリイカ叢書)
  • 春の嵐 ヘッセ 世界文学全集 集英社 1973
  • エレクトラ ホーフマンスタール選集 4 河出書房新社 1973
  • ドイツ愛の詩集 サンリオ出版 1973
  • パウル・ツェラン詩集 思潮社 1975
  • 決闘・歩いている三人の会話 ペーター・ヴァイス 藤川芳朗共訳 白水社 1976
  • わたしの旅はどこへ? ヘルマン・ヘッセ サンリオ 1977
  • 残酷な女たち マゾッホ選集 2 桃源社 1977、河出文庫 2004
  • はるかなる恋人へ ゲーテ サンリオ 1978
  • トルクワト・タッソー ゲーテ 世界文学全集 集英社 1979
  • ロマン派からの飛翔 ブレンターノの詩法 ハンス・マグヌス・エンツェンスベルガー 朝日出版社 1980(エピステーメー叢書)
  • 冷血の地 ミオドラグ・ブラトーヴィッチ 集英社 1981
  • 手紙 ヘッセ詩集 サンリオ 1983
  • E・ケストナーの人生処方箋 正・続 思潮社 1985-1986。詩の森文庫 2013
  • 雪の区域 パウル・ツェラン 静地社 1985
  • うさちゃんたいへん リロ・フロム ほるぷ出版 1985
  • パウル・ツェラン詩論集 静地社 1986
  • 舞台・ベルリン あるドイツ日記1945/48 ルート・アンドレーアス=フリードリヒ 朝日イブニングニュース社 1986、朝日選書 1988
  • 敗れた者たち ペーター・ヴァイス 筑摩書房 1987
  • エンデのいたずらっ子の本 ミヒャエル・エンデ 川西芙沙共訳 岩波書店 1987
  • ブレンターノの抒情作品 ドイツ・ロマン派の詩学 卒業論文 H.M.エンツェンスベルガー 朝日出版社 1987
  • 罌粟と記憶 パウル・ツェラン 静地社 1989
  • ヴァルザーの小さな世界 ローベルト・ヴァルザー 筑摩叢書 1989
  • シボレート パウル・ツェランのために ジャック・デリダ 小林康夫守中高明共訳 岩波書店 1990
  • 誰でもないものの薔薇 パウル・ツェラン 静地社 1990
  • 詩に親しむ 現代ドイツ対訳詩集 大学書林 1990
  • ことばの格子 パウル・ツェラン 書肆山田 1990
  • 閾から閾へ パウル・ツェラン詩集 思潮社 1990
  • 息のめぐらし パウル・ツェラン 静地社 1992
  • 陶酔論 ヴァルター・ベンヤミン 晶文社 1992
  • ベルリン・レミニセンス ヴァルター・ヘレラー 思潮社 1992
  • パウル・ツェラン詩集 小沢書店 1993(双書・20世紀の詩人)
  • 僕の緑の芝生 ギュンター・グラス 小沢書店 1993
  • 騎手マテオの最後の騎乗 フリードリヒ・トールベルク 集英社 1993
  • ティモと沼の精 アンゲラ・ゾンマー=ボーデンブルク くもん出版 1993
  • 南仏ラロックの旅人 マティアス・アルテンブルク 講談社 1995
  • パウル・ツェラン/ネリー・ザックス『往復書簡』 青磁ビブロス 1996
  • 絲の太陽たち パウル・ツェラン ビブロス 1997
  • 遺稿からの詩篇 パウル・ツェラン ビブロス 2000
  • 世界の名詩を読みかえす いそっぷ社 2002
  • ヴァルザーの詩と小品 ローベルト・ヴァルザー みすず書房 2003
  • 本を読まない人への贈り物 ギュンター・グラス 西村書店 2007
  • 廃墟のドイツ1947: 47年グループ銘々伝 ハンス・ヴェルナー・リヒター 河出書房新社 2015

出典[編集]

  1. ^ a b c d 飯吉光夫”. みすず書房. 2023年3月2日閲覧。