農林中央金庫有楽町ビル

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農林中央金庫有楽町ビル
情報
旧名称 産業組合中央金庫事務所
用途 事務所
設計者 渡辺仁
構造設計者 内田祥三
施工 清水組(現・清水建設
建築主 産業組合中央金庫
事業主体 農林中央金庫
構造形式 鉄骨鉄筋コンクリート構造
敷地面積
※502.79坪
建築面積
※417.285坪
延床面積
※2,434.232坪(他に4.59坪)
階数 地上6階(中2階含む)、地下1階、塔屋1階付
高さ 地盤より正面扶壁上端まで82尺、最高塔屋扶壁上端まで91尺
エレベーター数 4台
着工 1931年(昭和6年)10月7日
竣工 1933年(昭和8年)9月29日
改築 1989年(平成元年)12月解体
所在地 東京都千代田区有楽町一丁目13番
座標 北緯35度40分32.32秒 東経139度45分39.55秒 / 北緯35.6756444度 東経139.7609861度 / 35.6756444; 139.7609861 (農林中央金庫有楽町ビル)座標: 北緯35度40分32.32秒 東経139度45分39.55秒 / 北緯35.6756444度 東経139.7609861度 / 35.6756444; 139.7609861 (農林中央金庫有楽町ビル)
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農林中央金庫有楽町ビル(のうりんちゅうおうきんこゆうらくちょうビル)は、かつて日本東京都千代田区有楽町に存在した建築物である。

概要[編集]

当時の東京府東京市麹町区有楽町1丁目9番地の2(現・東京都千代田区有楽町一丁目13番)の地において、産業組合中央金庫事務所として1931年(昭和6年)10月7日に起工され、1933年(昭和8年)5月11日に上棟式が執り行われ、1933年(昭和8年)9月29日に竣工した。

設計は渡辺仁建築工務所、施工は清水組であった。構造設計内田祥三によるもので、関東大震災以上の地震に耐えうる設計であった[1]

設備面では冷暖房設備、4台中、2台(職員用及び荷物用)の全自動式エレベーターなどを備えていた[1]

竣工当初に存在した外装のブロンズ製装飾やガス燈、屋上の手摺などは戦時中軍部に供出され失われた[1]

1945年(昭和20年)9月、同一街区内の第一生命館と共に、連合国軍最高司令官総司令部に接収され、第一生命館が1952年(昭和27年)7月に返還された後の1956年(昭和31年)2月に返還された[1]

1989年(平成元年)12月、DNタワー21(第一・農中ビル)を建設する再開発のため、第一生命館の東寄り部分とともに取り壊された。DNタワー21の東側壁面には、異なる位置と異なるデザインで当建物がイメージ再現されており、解体工事の際に取り外された外壁の石材も一部再利用されている[1]。また、先述の軍部に供出された建具金物類についても、一部はDNタワー21の東側壁面にレプリカをもって再現された[1]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f 『DNタワー21(第一・農中ビル) 歴史的建築物の保存と再生』 清水建設株式会社、丸善、平成8年(1996年)

参考文献[編集]