荘司康誠

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荘司 康誠
東北楽天ゴールデンイーグルス #19
2023年8月2日 京セラドーム大阪
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 新潟県新潟市西区
生年月日 (2000-10-13) 2000年10月13日(23歳)
身長
体重
189 cm
86 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2022年 ドラフト1位
初出場 2023年4月22日
年俸 3000万円(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

荘司 康誠(しょうじ こうせい、2000年10月13日 - )は、新潟県新潟市西区出身のプロ野球選手投手)。右投右打。東北楽天ゴールデンイーグルス所属[2]

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

新潟市立東青山小学校2年生のときに『青山あらなみ野球少年団』で野球を始め、投手・遊撃手としてプレー[3]新潟市立小針中学校在学時は硬式野球のクラブチームである『新潟西シニア』に所属していたが、2年生のときに腰椎分離症を発症し、卒団まで投手としてはほとんど投げられず[4]、控えの外野手で出場機会にも恵まれなかった[5]。なお、同級生に鈴木裕太がいた。

新潟明訓高等学校では本格的に投手へ転向し、2年春から公式戦に登板[6]。3年春からエースとなるも[3]、同年夏の新潟県大会では1回戦で敗退した[7]。甲子園出場経験は無し。

立教大学へ進学したが、入学後から右肩に痛みを感じており[8]、1年時の終わり頃にはボールを投げれないほどに肩を痛めた[7]。複数の病院を受診して異常が無いにもかかわらず、痛みが取れることはなく[8]、2年秋までそのような状態が続いた[7]。ただ、2020年10月20日[8]北川雄介トレーナーの施術・指導を1時間ほど受けると、右肩の状態が劇的に回復し[9]、その4日後には約半年ぶりの本格投球にもかかわらず、最速142km/hを計測した[8]。同年11月22日の第3回大学野球オータムフレッシュリーグ[10]で約1年ぶりとなる実戦復帰を果たすと、自己最速を7km/hも上回る149km/hを計測[9]。年明けには北川トレーナーから変化球の投げ方も教わり[10]、3年春に東京六大学リーグ戦デビューを果たし、最速151km/hを計測した[9]2022年初頭に「ドラフト1位になる」と高い目標を公言し、4月にはリーグ戦初勝利を挙げ[10]、7月に開催されたハーレムベースボールウィークでは日本代表に選出され[11]、エース格として起用された[7]。8月の東京六大学オールスター戦では最速157km/hを計測し[10]、9月5日にプロ志望届を提出[12]。リーグ戦通算2勝ながら、10月18日には東北楽天ゴールデンイーグルスが荘司の1位指名を公言した[13]

10月20日に開催されたドラフト会議にて、楽天と千葉ロッテマリーンズから1位指名を受け、抽選の結果、楽天が指名権を獲得した[14]。11月9日に契約金1億円・年俸1600万円(いずれも金額は推定)で入団に合意[15]。同23日には背番号が19となることが発表された[16]

楽天時代[編集]

2023年は春季キャンプを一軍でスタート[17]。開幕ローテーション争いに加わっていたが[18]、開幕してしばらくは週5試合が続く変則日程もあり[19]、開幕ローテーション入りは果たせなかった[20]イースタン・リーグでは3試合の登板で防御率3.32を記録すると、4月22日の北海道日本ハムファイターズ戦でプロ初登板初先発[21]。5回までは1安打に抑える好投を見せていたものの[22]、打線の援護が無く[23]、6回表に3点を失ってイニング途中で降板し、5回2/3を4安打3四球6奪三振3失点という内容[24]でプロ初黒星を喫した[22]。その後も先発の役割を果たしながら、勝利投手が記録されない登板が続き[25][26]、5月17日の福岡ソフトバンクホークス戦でも6回2/3を3失点と試合を作りながら敗戦投手となり[27]、登板機会の都合で翌18日に出場選手登録を抹消された[28]。中10日で先発した5月28日の日本ハム戦では、自身初めて9回のマウンドに上がって3者連続奪三振を記録するなど、9回114球3安打1四球7奪三振2失点と力投したが[29]、勝敗は付かなかった[30]。その後も登録抹消を挟みながら[31][32]一軍登板を重ね、6月までに8先発で防御率3.65を記録しながらも未勝利であったが[33]、9度目の先発登板となった7月5日のオリックス・バファローズ戦で6回5安打2四球8奪三振無失点[34]と好投し、プロ初勝利を挙げた[35]。同13日に登板機会の都合による登録抹消があったものの[36]、その後はシーズン終了まで先発ローテーションを回り、自身5連勝でシーズンを終えた[37]。この年はパ・リーグの新人最多となる109回2/3を投げ[38]、19試合の先発登板で5勝3敗・防御率3.36を記録[37]。オフに1400万円増となる推定年俸3000万円で契約を更改した[39]

2024年は3月9日のオープン戦にて、右膝の違和感のため1イニングで降板し、検査の結果『右大腿骨滑車部骨挫傷』と診断された[40]。同23日のオープン戦で復帰し、開幕2試合目の埼玉西武ライオンズ[41]でシーズン初登板初先発となったが、4回5失点で敗戦投手[42]。続く4月6日の福岡ソフトバンクホークス戦では7回1失点と好投したものの、勝敗は付かなかった[43]。同13日の千葉ロッテマリーンズ戦にも先発予定であったが、発熱により登板回避となり[44]、出場選手登録も抹消[45]。4日間ほど寝込み[46]、体重もかなり落ちたというが[47]、中22日で4月29日の千葉ロッテマリーンズ戦に先発すると、打線の援護に恵まれ[48]、5回4失点ながらシーズン初勝利を挙げた[49]

選手としての特徴・人物[編集]

189cmの長身[50]から投げ下ろされる最速157km/hのストレートが武器[51]。変化球はカットボールに近い軌道で変化するスライダーを中心に、カーブスプリットチェンジアップも投じる[7]。投手でありながら大学時代はリーグ戦通算3本塁打を記録している[52]

愛称は楽天で同僚の西口直人から命名された「こうじ[53]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2023 楽天 19 19 0 0 0 5 3 0 0 .625 460 109.2 90 6 48 0 5 93 3 0 43 41 3.36 1.26
通算:1年 19 19 0 0 0 5 3 0 0 .625 460 109.2 90 6 48 0 5 93 3 0 43 41 3.36 1.26
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



投手












2023 楽天 19 5 12 0 1 1.000
通算 19 5 12 0 1 1.000
  • 2023年度シーズン終了時

記録[編集]

初記録
投手記録
打撃記録

背番号[編集]

  • 19(2023年 - )

代表歴[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 楽天 - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2023年11月26日閲覧。
  2. ^ 【2022年ドラフト会議】指名挨拶・入団交渉のご報告”. 東北楽天ゴールデンイーグルス. 2022年11月9日閲覧。
  3. ^ a b 荘司康誠(立大・投手)不撓不屈の153キロ右腕「やるからには、最もレベルが高い場所でプレーしたい」”. 週刊ベースボールONLINE (2022年7月16日). 2023年6月24日閲覧。
  4. ^ ドラフト1位公表 1時間前の知らせに「まさか」…楽天・荘司康誠が語る リーグ戦わずか2勝の立教大時代「学生コーチ転向も考えていた」(2/4)”. Number Web (2022年12月21日). 2023年6月24日閲覧。
  5. ^ 荘司父が信じた躍進 楽天・ドラ1投手「努力の才能」見抜く 「常に2桁勝利」活躍誓う 母校を訪問”. 讀賣新聞ONLINE (2022年12月6日). 2023年6月24日閲覧。
  6. ^ 立教大・荘司康誠 大学3年秋の飛躍、最速151km右腕が狙う「エースの座」”. 4years. (2021年12月11日). 2023年6月24日閲覧。
  7. ^ a b c d e 立教大学・荘司康誠 高校時代は無名、ドラフト上位候補の計り知れないポテンシャル”. 4years. (2022年9月24日). 2023年2月8日閲覧。
  8. ^ a b c d 4軍の右腕はなぜドラフト1位になれた? 楽天・荘司康誠のマンガみたいな覚醒の舞台裏「ゼロイチは苦手だけど、吸収力が抜群」(2/4)”. Number Web (2022年12月21日). 2023年6月24日閲覧。
  9. ^ a b c ドラフト1位公表 1時間前の知らせ に「まさか」…楽天・荘司康誠が語る リーグ戦わずか2勝の立教大時代「学生コーチ転向も考えていた」(3/4)”. Number Web (2022年12月21日). 2023年6月24日閲覧。
  10. ^ a b c d 4軍の右腕はなぜドラフト1位になれた? 楽天・荘司康誠のマンガみたいな覚醒の舞台裏「ゼロイチは苦手だけど、吸収力が抜群」(3/4)”. Number Web (2022年12月21日). 2023年6月24日閲覧。
  11. ^ 一般財団法人 東京六大学野球連盟”. www.big6.gr.jp. 2022年10月7日閲覧。
  12. ^ 立大の山田健太らがプロ志望届 大学野球連盟が公表”. 日本経済新聞 (2022年9月5日). 2022年10月7日閲覧。
  13. ^ 【動画】楽天は東京六大学通算2勝の154キロ右腕の1位指名を公表 単独指名なるか”. 高校野球ドットコム (2022年10月18日). 2023年6月24日閲覧。
  14. ^ 立大の157キロ右腕、荘司康誠は楽天に 事前に1位公言もロッテと競合”. Full-Count (2022年10月20日). 2023年6月24日閲覧。
  15. ^ 【楽天】ドラフト1位、立大・荘司康誠と契約金1億円、年俸1600万円で入団合意「いち早く勝利に貢献できるように」”. スポーツ報知 (2022年11月9日). 2023年6月24日閲覧。
  16. ^ 楽天ドラ1右腕・荘司は野村克也氏もつけた「19」に ルーキー10選手の背番号発表”. Full-Count (2022年11月23日). 2023年6月24日閲覧。
  17. ^ 【楽天】春季キャンプ、荘司康誠と小孫竜二のドラフト1、2位コンビは1軍スタート!”. 中日スポーツ (2023年1月17日). 2023年6月24日閲覧。
  18. ^ 【楽天】ドラ1荘司康誠先発ローテ入り前進 5四死球も「僕のピッチングはそういうことが多い」”. 日刊スポーツ (2023年3月10日). 2023年6月24日閲覧。
  19. ^ 【楽天】開幕ダッシュへ変則ローテ5人作戦…石井一久監督「入れたり飛ばして入れながらやっていきたい」”. スポーツ報知 (2023年3月14日). 2023年6月24日閲覧。
  20. ^ 【楽天】開幕ローテ最後の1枠は藤平尚真「頑張ってくれた人がそこにいる」小山投手コーチ”. 日刊スポーツ (2023年3月29日). 2023年6月24日閲覧。
  21. ^ 【楽天】ドラ1位・右腕の荘司康誠が22日の日本ハム戦でプロ初登板へ「緊張よりワクワクの方が大きい」”. 中日スポーツ (2023年4月21日). 2023年6月24日閲覧。
  22. ^ a b 楽天D1位・荘司康誠、初登板で六回途中3失点も黒星 石井監督「十分の投球内容でした」”. サンスポ (2023年4月22日). 2023年6月24日閲覧。
  23. ^ 楽天“将来のエース候補”ドラ1荘司康誠を石井一久監督評価「十分だったのでは」次回も先発チャンス与える”. 中日スポーツ (2023年4月22日). 2023年6月24日閲覧。
  24. ^ 野村佑希は先制の適時二塁打。最後は宮西尚生が締め北海道日本ハムの勝利”. パ・リーグ.com (2023年4月22日). 2023年6月24日閲覧。
  25. ^ 【楽天】ドラフト1位・荘司康誠、強心臓ぶり発揮し5回2失点も1勝スルリ…次こそ初勝利”. スポーツ報知 (2023年5月1日). 2023年6月24日閲覧。
  26. ^ 【楽天】荘司康誠「また次に乞うご期待」またもプロ初勝利お預け…6回1失点に首脳陣は高評価”. 日刊スポーツ (2023年5月7日). 2023年6月24日閲覧。
  27. ^ 楽天・荘司、自己最長回も2敗目「七回を投げきれなかったのがすごく悔しい」”. サンスポ (2023年5月17日). 2023年6月24日閲覧。
  28. ^ 【18日の公示】ヤクルトは中村、梅野が復帰、DeNAはオースティンを登録”. Sponichi Annex (2023年5月18日). 2023年6月24日閲覧。
  29. ^ ドラ1ルーキー・荘司康誠が9回114球2失点の力投!”. パ・リーグ.com (2023年5月28日). 2023年6月24日閲覧。
  30. ^ 楽天D1位・荘司康誠がプロ初勝利ならずも9回2失点 石井監督はサヨナラ勝ちに「荘司が勝たせてくれた」”. サンスポ (2023年5月28日). 2023年6月24日閲覧。
  31. ^ DeNA平良拳太郎、阪神西純矢ら登録 ソフトバンク川瀬晃、日本ハム矢沢宏太ら抹消/5日公示”. 日刊スポーツ (2023年6月5日). 2023年7月6日閲覧。
  32. ^ 阪神湯浅京己、巨人戸郷翔征ら抹消 オリックス比嘉幹貴、広島アドゥワ誠ら登録/16日公示”. 日刊スポーツ (2023年6月16日). 2023年7月6日閲覧。
  33. ^ 荘司康誠がプロ初勝利をかけ9度目のマウンドへ 宮城大弥は7勝目を狙う”. パ・リーグ.com (2023年7月4日). 2023年7月6日閲覧。
  34. ^ 荘司康誠が6回0封でプロ初勝利 9試合目の登板で待望の白星”. パ・リーグ.com (2023年7月5日). 2023年7月6日閲覧。
  35. ^ 楽天・荘司康誠、9度目の先発でついにプロ初勝利 オリックス・宮城に投げ勝った熱投117球8K”. サンスポ (2023年7月6日). 2023年7月6日閲覧。
  36. ^ 【13日の公示】巨人が増田大輝を登録 オリックスのコットンは「特例2023」で抹消”. Sponichi Annex (2023年7月13日). 2023年11月28日閲覧。
  37. ^ a b 荘司康誠と渡辺翔太で計13勝 2023年ルーキーの活躍【東北楽天編】”. パ・リーグ.com (2023年10月24日). 2023年11月28日閲覧。
  38. ^ 「即戦力」の難しさ…“明暗”分かれたパの新人 1登板のドラ1も、楽天勢は大健闘”. Full-Count (2023年11月1日). 2023年11月28日閲覧。
  39. ^ 【楽天】昨年ドラ1荘司康誠1400万増「1年目としては悪くなかった」目標100イニング達成”. 日刊スポーツ (2023年11月25日). 2023年11月28日閲覧。
  40. ^ 楽天 荘司が右大腿骨滑車部骨挫傷と診断 今江監督「大きなものではない」と軽症を強調”. デイリースポーツ (2024年3月12日). 2024年5月1日閲覧。
  41. ^ 【楽天】荘司康誠「いつも通り臨めるかが大事」開幕2戦目の30日西武戦で2年目右腕が先発”. 日刊スポーツ (2024年3月29日). 2024年5月1日閲覧。
  42. ^ 楽天 4回5失点で黒星の荘司「思うように投げられなかった」今江監督「三回が全てですね」”. デイリースポーツ (2024年3月30日). 2024年5月1日閲覧。
  43. ^ 楽天・荘司 今季初星スルリ 7回1失点の好投も救援打たれ…”. デイリースポーツ (2024年4月7日). 2024年5月1日閲覧。
  44. ^ 【楽天】予告先発・荘司康誠が発熱で登板回避 代役はドラ5ルーキー・松田啄磨”. スポーツ報知 (2024年4月13日). 2024年5月1日閲覧。
  45. ^ 【セパ公示】(13日)広島が森下暢仁を登録し、コルニエルを抹消 楽天が吉川雄大を登録”. スポーツ報知 (2024年4月13日). 2024年5月1日閲覧。
  46. ^ 【楽天】荘司康誠、29日ロッテ戦で戦線復帰へ「アウトを1つでも多く取れたら」3週間ぶり先発”. 日刊スポーツ (2024年4月26日). 2024年5月1日閲覧。
  47. ^ 楽天・荘司康誠、1軍合流 高熱で「思っていた以上に、かなり体重が落ちた」”. サンスポ (2024年4月18日). 2024年5月1日閲覧。
  48. ^ 楽天・荘司康誠、体調不良から復帰し今季初勝利 序盤に4失点も「絶対に逆転してくれると…野手の皆さんに感謝」”. 中日スポーツ (2024年4月29日). 2024年5月1日閲覧。
  49. ^ 楽天・荘司 5回4失点も「開き直った」今季初勝利 負傷、体調不良…悪夢の1カ月に終止符”. Sponichi Annex (2024年4月30日). 2024年5月1日閲覧。
  50. ^ 楽天のドラ1指名・荘司康誠ってどんな選手?防御率1点台を誇る189センチの本格派右腕”. THE DIGEST (2022年10月20日). 2023年2月8日閲覧。
  51. ^ 【ドラフト】楽天1位の立大・荘司康誠「165キロ出したい」柳田悠岐、吉田正尚との対戦目標”. 日刊スポーツ (2022年10月21日). 2023年2月8日閲覧。
  52. ^ リーグ戦・選手個人通算成績”. 2023年8月29日閲覧。
  53. ^ 19 荘司 康誠 選手名鑑2023”. 東北楽天ゴールデンイーグルス. 2024年2月12日閲覧。
  54. ^ “【楽天】ドラ1荘司康誠、プロ初登板は6回途中3失点 デビュー戦でのプロ初勝利ならず”. 日刊スポーツ. (2023年4月22日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202304220000814.html 2023年4月22日閲覧。 
  55. ^ “楽天ドラ1荘司康誠が初勝利 雨中でのオリックス撃破で“御前試合敗戦ショック”振り払った”. スポーツニッポン. (2023年7月5日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2023/07/05/kiji/20230705s00001173595000c.html 2023年7月5日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]