花の兄弟

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花の兄弟
橋幸夫シングル
B面 兄弟鴉
リリース
ジャンル 歌謡曲
時間
レーベル ビクター(VS-612)
作詞・作曲 佐伯孝夫(作詞)
吉田正(作・編曲)
橋幸夫 シングル 年表
北海の暴れん坊
(1961年11月30日)
花の兄弟
(1961年)
江梨子
(1962年1月20日)
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花の兄弟』は、1961年12月15日にビクターより発売された橋幸夫の16枚目のシングルである(VS-612)。橋が八代目市川雷蔵と共演した同名の映画の主題歌になっている。

概要[編集]

  • 作詞は佐伯孝夫、作曲は吉田正で、橋の両恩師による楽曲である。
  • 橋は、3枚目のシングル「おけさ唄えば」の映画化で、市川雷蔵と共演した。その後、雷蔵主演する映画「沓掛時次郎」の主題歌を依頼され、橋は出演はしないものの、佐伯作詞、吉田作曲で「沓掛時次郎」(VS-534)をリリース。なお、劇中の歌唱は映画用に改めて吹き込んでいる[1]
  • 本作は、市川雷蔵と再共演が決まり歌と映画が同時進行で企画された。映画公開は、シングル発売から12日後の12月27日で正月映画として公開された。
  • c/wの「兄弟鴉」も映画の挿入歌として使われている。
  • 「花の兄弟」「兄弟鴉」の両曲ともに三味線で静子と豊寿が参加している。静子は、デビュー曲の「潮来笠」以来、三味線伴奏の楽曲で共演しており、豊寿は「すっとび仁義」(VS-553)以来共演している[2]

収録曲[編集]

  1. 花の兄弟
    作詞:佐伯孝夫、作・編曲:吉田正
  2. 兄弟鴉
    作詞:佐伯孝夫、作・編曲:吉田正

共演[編集]

収録アルバム[編集]

  • 初期のLP盤のアルバムに収録されているが、近年のCD盤のアルバムでの収録はない。
  • CD-BOXでの収録は以下のとおり。
    • 『橋幸夫大全集』1993/9 Disc1
    • 『橋幸夫のすべて』2011/2 Disc3
    • 『橋幸夫ベスト100+カラオケ15』2015/10 Disc2
    • このほか『吉田正大全集』 1997/9 Disc5にも収録

映画[編集]

花の兄弟
監督 池広一夫
脚本 笠原良三
製作 高森富夫(企画)
出演者 八代目市川雷蔵橋幸夫
音楽 吉田正
撮影 本田平三
編集 西田重雄
製作会社 大映
公開 日本の旗1961年12月27日
上映時間 86分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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  • 本楽曲と並行して、市川雷蔵・橋幸夫共演で映画「花の兄弟」(大映京都)が制作され、1961年12月27日公開された[3]。カラー・大映スコープ・86分。監督は池広一夫、脚本は東宝の「社長シリーズ」でお馴染みの笠原良三で、雷蔵・橋主演作『おけさ唄えば』に次いでの担当。
  • 顔がよく似ていて、兄弟役がぴったりで、雷蔵は橋を京都の花柳界を案内するなど親密であった[4]。また、京都の知人の仲居を橋家のお手伝いさんに紹介したり[5]、橋のワンマンショーにかけつけたりもしている。
  • 映画は、父の仇を求めて諸国遍歴中の市之進(市川雷蔵)と弟新次郎(橋幸夫)が、見事な長ドスさばきをみせる痛快娯楽時代劇。
  • 2010年10月22日DVD化された。

スタッフ[編集]

  • 企画 - 高森富夫
  • 脚本 - 笠原良三
  • 監督 - 池広一夫
  • 撮影 - 本田平三
  • 音楽 - 吉田正
  • 美術 - 加藤茂
  • 照明 - 伊藤貞一
  • 録音 - 海原幸夫
  • スチル - 松浦康雄
  • 編集 - 西田重雄

出演者[編集]

同時上映[編集]

若い奴らの階段

出典[編集]

  1. ^ 橋幸夫・小野善太郎共著『橋幸夫歌謡魂』ISBN 4-948735-16-7 ワイズ出版(東京)1993/6 26頁
  2. ^ 「シングルレコード・ディスコグラフィティ」橋幸夫・小野善太郎共著『橋幸夫歌謡魂』前掲所収 168-172頁参照
  3. ^ 前掲書 282頁
  4. ^ 橋幸夫著『シオクルカサ(潮来笠)の不思議な世界:エピソードで綴る波乱の歌手伝説』ISBN 978-4-87969-106-4 日刊現代(東京)2007/4 120-121頁
  5. ^ 前掲書 前掲頁