秋田ト一屋

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株式会社秋田ト一屋
ト一屋楢山店(現在は、ドジャース楢山店となっている)
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
010-8518
秋田県秋田市南通築地15番36号
設立 1962年(昭和37年)
業種 小売業
法人番号 2410001000410 ウィキデータを編集
事業内容 スーパーマーケットの運営
代表者 挽野泰次(代表取締役社長)
外部リンク https://dodgers.co.jp/company
特記事項:会社概要は、ドジャース商事のホームページに記載。
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株式会社秋田ト一屋(あきたといちや)は、秋田市南通築地に本社を置く企業。スーパーマーケットを運営する。

概要[編集]

山形県酒田市に本拠を置きスーパーを展開するト一屋が秋田県への進出にあたって、1962年に秋田ト一屋を設立[1]2001年2月の段階では秋田市内に8店の他、男鹿市五城目町にも店舗を構えていた。このほか同社は焼肉店を運営する完全子会社のエルバートも設立した。

1992年3月期には約95億円の年商を上げていたが、その後、大型店などとの競合激化によって年々売り上げが減少した。また設備資金を借入金に依存していた為に資金繰りが悪化。同社は資本金を減資するなどして金策に努めるが、銀行から新規融資を断られ、自主再建を断念。2001年2月26日秋田地方裁判所会社更生法の適用を申請し倒産した。また同日にはエルバートも会社更生法の適用を申請し倒産した。負債総額は両社と合わせて約40億円[1]

2001年7月23日、秋田地裁は秋田ト一屋の更生手続きの開始を決定し、市内でディスカウント店を経営するドジャース商事の挽野泰次社長が事業管財人に選任された。また同時にエルバートの再生手続きも開始が決定した[2]。挽野社長は事業管財人に選任後に労力の9割を秋田ト一屋に注ぎ、経費の掛かり過ぎていた経営体質を改め[3]、仕入れの効率化や売り場の見直しなどを進めたほか、店舗を5店舗までに削減した[4]

2006年3月、秋田ト一屋は商工組合中央金庫から約4億円のDIPファイナンス(法的整理企業向けのつなぎ融資)と受け、2014年3月期までとしていた債務の弁済を7年前倒しで完済し[4]、更生計画は終結した。

更生計画の終結によって秋田ト一屋の店舗は「ドジャース」ブランドに転換し、ディスカウントスーパーとして運営されている。

展開店舗[編集]

スーパーマーケット[編集]

  • ト一屋新屋店 - 秋田市新屋扇町7番44号
    • ドジャース新屋店に転換。
  • ト一屋広面店 - 秋田市広面字宮田20番1号
  • ト一屋楢山店 - 秋田市南通築地15番36号
    • 当社が運営するドジャース楢山店に転換。
  • ト一屋堂の沢店 - 秋田市寺内堂ノ沢一丁目7番36号
  • ト一屋男鹿店 - 男鹿市船川港船川字外ケ沢125番4号
    • ドジャース男鹿店に転換。

レストラン[編集]

  • エルバート広面店 - 秋田市広面字堤敷73番1号
    • ドジャースが運営する焼肉エルバートに移行。閉店。
  • エルバート山王店 - 秋田市山王六丁目8番20号
    • 閉店。ドジャース商事へ移行されず、閉鎖されている。
  • しゃぶ亭えるばーと - 秋田市東通七丁目7番25号
    • ドジャースが運営するしゃぶ亭えるばーとに移行。閉店。
  • ぐるまん - 秋田市新屋扇町7番44号ト一屋新屋店2F
    • ドジャースが運営するぐるまんに移行。後に、寿司工場に転換し、寿司飲食は終了。
  • エルバート能代店 - 能代市字寺向91番地
    • 閉店。ドジャース商事へ移行されず、閉鎖されている。

脚注[編集]

  1. ^ a b 「スーパー相次ぎ破たん 秋田ト一屋が倒産、ライト自己破産へ」『朝日新聞』秋田版 2001年2月27日
  2. ^ 「スーパーの秋田ト一屋、更生手続き開始 事業管財人にドジャース社長」『読売新聞』秋田版 2001年7月24日
  3. ^ 「挽野泰次さん ドジャース商事社長 この人に聞く」『朝日新聞』秋田版 2002年2月25日
  4. ^ a b 「秋田ト一屋 更生計画終結へ 7年前倒しで債務弁済」『日本経済新聞』2006年8月9日

外部リンク[編集]