神奈川県埋蔵文化財センター

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神奈川県埋蔵文化財センター
Kanagawa Prefectural Archaeological Center
神奈川県 埋蔵文化財 センターの位置(神奈川県内)
神奈川県 埋蔵文化財 センター
神奈川県
埋蔵文化財
センター
神奈川県埋蔵文化財センター
施設情報
正式名称 神奈川県埋蔵文化財センター
専門分野 埋蔵文化財の調査研究
収蔵保管、普及啓発
事業主体 神奈川県
管理運営 教育局生涯学習部文化遺産課
所在地

232-0033

地図
横浜市南区中村町3-191-1
位置 北緯35度25分59.5秒 東経139度37分39.6秒 / 北緯35.433194度 東経139.627667度 / 35.433194; 139.627667座標: 北緯35度25分59.5秒 東経139度37分39.6秒 / 北緯35.433194度 東経139.627667度 / 35.433194; 139.627667
アクセス 横浜市営地下鉄ブルーライン
阪東橋駅」から徒歩約7分
外部リンク 公式サイト
プロジェクト:GLAM
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神奈川県埋蔵文化財センター(かながわけんまいぞうぶんかざいせんたー)は、神奈川県教育局生涯学習部文化遺産課が所管する、県内の遺跡出土品などの埋蔵文化財の保護、収蔵、管理、活用を行う公共機関。いわゆる埋蔵文化財センターの1つ。横浜市南区中村町3丁目191-1に所在する。

概要[編集]

文化財保護法に定められ、地域史や文化の成り立ちを明らかにする上で欠くことのできない国民共有の財産とされる遺跡遺物(いわゆる「埋蔵文化財」)を適切に収蔵・保管し、これらの公開、活用を通じて、神奈川県民の歴史や文化に対する理解を深めるための諸事業を行っている。

具体的には、神奈川県内の土地の開発などにより失われる埋蔵文化財の保護を目的とする発掘調査によって発見された、さまざまな時代の遺構遺物(出土品)を、その調査段階から管理・調整のうえ収蔵・研究し、遺跡調査報告会や出土品展示会、考古学講座、子供向け考古学ワークショップなどを開催している。

施設[編集]

横浜市南区中村町3丁目に3階建ての本部ビルが所在する。正面入り口は古墳時代円筒埴輪をイメージしたデザインとなっており、内部には事務室・図書館・収蔵庫・展示施設・イベントスペースが設けられている。なおこの建物は1982年(昭和57年)に第2回神奈川県下建築コンクールで優秀賞を受賞している。

展示施設[編集]

1階エントランスホールと3階の資料管理閲覧室で県内の遺跡から出土した土器石器鉄器などの遺物や遺構の剥ぎ取り標本などが常設展示されており、ミニ博物館としての役割を果たす。県内の発掘調査成果や貴重な考古資料を閲覧することが出来る。

図書室[編集]

1階の図書室では、県内各地の発掘調査報告書(国や地方自治体、財団法人、民間調査組織による発掘調査を含む)や、埋蔵文化財・考古学に関する学術書籍を多数蔵書しており、閲覧することが出来る。神奈川県出身の考古学者赤星直忠の調査記録『赤星ノート』を所蔵する[1]

イベントスペース[編集]

1階のスペースを利用し、勾玉作りなどの体験型ワークショップ、3階の会議室等で一般向け考古学講座やゼミを定期的に開催する。

マスコットキャラクター[編集]

  • じゅんちゃん:相模原市(旧津久井町)の大地開戸遺跡(おおちがいといせき)[2]から出土した、縄文土器の「フクロウ形把手」(上記写真)がモデル[3][4]

脚注[編集]

  1. ^ かながわ考古学財団 2004
  2. ^ 河野 & 井澤 1995.
  3. ^ 教育局生涯学習部文化遺産課 (2021年6月10日). “じゅんちゃん”. 神奈川県. 2022年7月28日閲覧。
  4. ^ 教育局生涯学習部文化遺産課 (2021年7月22日). “かながわキンタロウ「じゅんちゃん」に会いに行く!”. 神奈川県. 2022年7月28日閲覧。

参考文献[編集]

  • 河野, 喜映、井澤, 純『青野原パイパス関連遺跡』 5巻〈かながわ考古学財団調査報告〉、1995年12月25日。 NCID BN15747173https://sitereports.nabunken.go.jp/26526 
  • 公益財団法人かながわ考古学財団 2004「考古学の先駆者 赤星直忠博士の軌跡(1)-通称「赤星ノート」の古墳時代資料の紹介-」『研究紀要:かながわの考古学』第9集 NAID BA53536148

関連項目[編集]

外部リンク[編集]