砂漠の秘密都市

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砂漠の秘密都市
L'Étonnante Aventure de la mission Barsac
原書の扉絵[1]
原書の扉絵[1]
著者 ジュール・ヴェルヌ
イラスト ジョルジュ・ルー
発行日 1919年
発行元 アシェット・リーブル
ジャンル 冒険小説
フランスの旗 フランス
言語 フランス語
形態 上製本
前作 昨日と今日(短編集)
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砂漠の秘密都市』(さばくのひみつとし、原題 : L'Étonnante Aventure de la mission Barsac [2])は、1919年に刊行されたジュール・ヴェルヌ冒険小説。『サハラ砂漠の秘密』という邦題もある。

概要[編集]

息子のミシェル・ヴェルヌが 『調査旅行』 (Voyage d’études, 1904年)と 『サハラ砂漠の都市』(Une ville saharienne, 1905年)の未完成の2作品を合わせて完成させ、ジュール・ヴェルヌ名義で刊行したという経緯がある。

あらすじ[編集]

サハラ砂漠を探検していた探検隊は、そこに巨大な都市を発見する。

登場人物[編集]

(人物説明は創元版見返しより)

  • バクストン・グレナー卿[3] - イギリスの貴族
  • ジョージ・バクストン -卿の長子[4]。軍人
  • ルイス・ロバート・バクストン - 卿の次子[4]。中央銀行の支店長
  • ウィリアム・ファーニー - 卿の後妻の連れ子
  • ジェーン・バクストン - 卿と後妻の間に生まれた娘。サン=ベランと共にフランス政府調査団に同行する
  • アジェノール・サン=ベラン - 卿の孫[5]
  • バルザック- フランス共和国議員。ニジェール川湾曲部調査団団長
  • ボードリエール - フランス議員。調査団准団長
  • シャトネー博士 - 調査団員。医師
  • アメデー・フロランス - 新聞記者。調査団に同行する
  • ポンサン -調査団員。統計学者
  • マルスネー大尉 - 調査団護衛隊隊長
  • トンガネ - ジェーンが雇った現地案内人
  • モリリレ - 調査団が雇った現地案内人
  • ハリー・キラー - 秘密都市ブラックランドの支配人
  • マルセル・カマレ - ブラックランドの科学者

日本語訳[編集]

  • 『砂ばくの秘密都市』塩谷太郎(抄訳)、学研、1964年
  • 『砂漠の秘密都市』石川湧(訳)、集英社、1969年
  • 『サハラ砂漠の秘密』石川湧(訳)、創元SF文庫、1972年

脚注[編集]

  1. ^ ジョルジュ・ルーによる挿絵
  2. ^ 原題は「バルザック調査団の驚くべき冒険」の意味。(創元SF文庫『サハラ砂漠の秘密』石川湧 訳、東京創元社、初版1972年。「解説」p.521)
  3. ^ 「グレナー」は姓ではなく、個人名は「エドワード・アラン・バクストン」(創元版p.55)
  4. ^ a b 厳密には本編中(創元版p.56)でバクストン卿の第一子の娘の説明があるので、ジョージとルイスは「長男」「次男」が正しい。
  5. ^ バクストン家の血縁と年齢は「第3章 バクストン・グレナー卿」冒頭説明によると以下のようになる。
    父エドワード(グレナー卿)には4人+連れ子1人の合計5人の子供がおり、名前が出てこない長女(卿23歳の時誕生、この後夫人が健康を害してジョージ誕生まで時間が空く)、長男ジョージ(卿43歳の時誕生)、次男ルイス(卿48歳の時誕生、この時夫人死亡)、先妻死亡の9年後にマルグリート・ファーニーという女性と再婚し、この時(卿57歳)にマルグリートの連れ子ウィリアムが16歳、それから数年後(卿60歳以上)に次女のジェーンが誕生(後妻のマルグリートもこの時死亡)。
    また、長男ジョージと同じ年にフランス人と結婚した長女が孫のアジェノールを出産しているので孫のアジェノールはジェーンから見て15から20歳ほど(本編中でもこの表記でジェーンの年齢は明言されてない)年長の甥。(創元版p.55-57)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]