矢部太郎

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矢部 太郎
本名 矢部 太郎
生年月日 (1977-06-30) 1977年6月30日(46歳)
出身地 日本の旗 日本東京都東村山市
血液型 AB型
身長 158cm
言語 日本語
方言 共通語
首都圏方言
最終学歴 東京学芸大学教育学部除籍
芸風 漫才コント(ボケ)
立ち位置
事務所 吉本興業
活動時期 1997年 -
同期 ガリットチュウ
バッドボーイズ
など
過去の代表番組 進ぬ!電波少年
配偶者 未婚
親族 やべみつのり(実父)
受賞歴
第22回手塚治虫文化賞 短編賞『大家さんと僕』
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矢部 太郎(やべ たろう、1977年6月30日 - )は、日本お笑いタレント漫画家吉本興業所属。カラテカボケ担当。

東京都東村山市出身。父は絵本作家のやべみつのり[1][2]。愛称はタロウちゃんなど。先輩に同じ苗字であるナインティナイン矢部浩之がいるため「カラテカ矢部」とも紹介される。

来歴・特徴[編集]

  • 東村山市立東村山第四中学校卒業、東京都立保谷高等学校卒業[1]東京学芸大学除籍(単位不足のため[2][3]
  • 高校生の時、同級生だった入江慎也に誘われ[1]、断りきれずコンビを組み、芸人を目指す。プロにはなれないだろうと大学に進学したが、吉本の劇場オーディションに合格し、芸能界入りした[3]
  • 身長158cmに対し、体重は41kgで、BMIは16.4とかなり痩せている[4]。ウエストは61cm。血液型はAB型。
  • 趣味は読書、音楽鑑賞、ファミコン。特技は絵画、空手[3]。学生の頃に読んだ『飛ぶ教室』『星の王子さま』『ちびまる子ちゃん』に影響を受けたと語っている[3]。また、元々つげ義春西原理恵子吉田戦車益田ミリなどの多くのエッセイ漫画が好きだったともコメントしている[5]
  • 決定!これが日本のベスト100全国一斉○○テスト』では伊集院光らを抑え雑学王に輝いた。
  • 自身初の全国区番組レギュラーとなった進ぬ!電波少年の企画「●●人(●●には国籍や人種が入る)を笑わしに行こう」で、11か月でスワヒリ語モンゴル語朝鮮語コイサンマン語の4か国語を身につける。後にテレビで中国語にも生徒役で出演したので、5か国語を学んだことになる。
  • つかこうへい作演出の作品など舞台への出演も多い。
  • 2007年3月に気象予報士の資格を取得。「福井敏雄の後を継ぎたい」というのがきっかけ[6][7]
  • 2016年からは『小説新潮』に矢部と矢部が住む家の大家との日常を描いた漫画「大家さんと僕」を連載[8]、次第に評判を呼ぶようになり、2017年10月に発売された単行本は21万部を突破し[9]、2018年4月には第22回手塚治虫文化賞短編賞を受賞している[10]。これは同賞としてはお笑い芸人および本職の漫画家以外が作画した作品として初の受賞となった[11]。同年8月23日、“大家さん”が他界したことを自身のTwitterを通じて明らかにし、その死を悼んだ[12]。2020年2月21日、『大家さんと僕』がNHK総合テレビにてアニメ化されることが発表された。同年3月2日から6日まで5夜連続で放送[13]。矢部太郎役は上川周作、大家さん役は渡辺菜生子が務める。主題歌は矢野顕子が書き下ろした楽曲『大家さんと僕』[14][15]
  • 2021年9月16日発売の週刊漫画雑誌『モーニング』(2021年42号)誌上にて、連載漫画「楽屋のトナくん」がスタート。矢部にとって初の週刊連載作品である[16]

エピソード[編集]

  • 2007年3月13日放送のTBSはなまるマーケット』にて、気象予報士として第1歩を踏みだした。
  • ナインティナイン矢部浩之からは「太郎くん」と呼ばれている。
  • TM NETWORKの『CASTLE IN THE CLOUDS(YABE VERSION)』は、日本テレビ開局50周年・吉本興業創業90周年プロジェクト「Laugh&Peace 笑いはニッポンを救う。」のキャンペーンソングであり、『進ぬ!電波少年』に出演していた矢部の応援歌として作られた。
  • 自宅では漢字検定などの勉強をして過ごすことが多い。
  • 食事は非常に良く噛むため、食べ終わるまでに時間がかなりかかる。トンカツの衣をとって食べるほど、脂っこいものが苦手。
  • 趣味は歯ブラシ収集。日本の製品のみならず、世界各国の歯ブラシを集めている。
  • 2010年6月に『世界笑える!ジャーナル』で花嫁候補を募集し2か月も経たないうちに挙式する企画を行ったが、1名に絞った最終候補が生放送中に現れず失敗に終わる。その女性との連絡は続けたが交際には発展しなかった[17]
  • 2018年10月22日放送の医療バラエティー番組『名医のTHE太鼓判!』(TBS)で受けた検査の結果、体脂肪4.8%で栄養失調の状態にあることが指摘される[18]
  • 2018年10月24日放送の『水曜日のダウンタウン』(TBS)にて、1週間梅干しだけを食べて生活する企画に挑戦。番組側の本当の企画としては『1週間○○生活 目を離したらやっぱり他のもん食っちゃう説』という説の検証であり、1週間トマト生活に挑戦したおたけと、1週間釣った魚だけで生活に挑戦したバイきんぐ西村は番組側の仕掛けに引っ掛かり失敗に終わったが、ただ1人番組からの誘惑に負けることなく、1週間梅干し生活を見事成功させた[19]

出演[編集]

バラエティ番組[編集]

テレビドラマ[編集]

その他のテレビ番組[編集]

ラジオ[編集]

  • TOKYOFM 特別番組「陛下と僕」(2019年1月6日 ‐ 4月28日、TOKYOFM、全4回/毎週日曜日19:00 ‐ 19:55) ‐ MC[22]
  • アフター6ジャンクション(TBSラジオ) - 「最新推薦図書」紹介及び2019年より11月限定「秋の推薦図書月刊」などに出演

CM[編集]

映画[編集]

ウェブドラマ[編集]

舞台[編集]

  • 幕末純情伝(2008年、作・演出:つかこうへい) - 土方歳三
  • ゼブラ(2009年、作・演出:田村孝裕
  • 飛龍伝2010(2010年、作・演出:つかこうへい)
  • ファンタスティックス(2010年、宮本亜門演出ミュージカル)
  • ペノザネオッタ(2011年、作・演出:田村孝裕 劇団ONEOR8公演)
  • ええから加減(2012年、作・演出:田村孝裕)
  • 世界は嘘で出来ている(2014年10月21日 - 29日:ザ・スズナリ、10月16日・17日:穂の国とよはし芸術劇場PLATアートスペース、脚本・演出:田村孝裕、劇団ONEOR8公演)
  • 聖☆明治座・るの祭典 〜あんまりカブると怒られちゃうよ〜(2014年12月、明治座) - 栗山善助
  • THE BAMBI SHOW〜1st STAGE〜(2016年7月、新宿村LIVE)
  • 戦士たちの憂鬱(2016年9月、作・演出:窪田将治 新宿シアターモリエール)
  • 世界は嘘で出来ている(再演)(2017年4月2日 - 16日:ザ・スズナリ、4月15日・16日:一心寺シアター倶楽、脚本・演出:田村孝裕、劇団ONEOR8公演)
  • ゼブラ(2018年12月4日 -9日、東京芸術劇場シアターイースト、脚本・演出:田村孝裕、劇団ONEOR8公演)
  • 舞台ゲゲゲの鬼太郎(2022年7月29日 - 8月15日:明治座・8月19日 - 28日:梅田芸術劇場) - 子泣きじじい[25]
  • 千一夜(2022年11月26日 - 12月4日、新宿シアタートップス、作・演出:田村孝裕、劇団ONEOR8公演)

OVA[編集]

PV[編集]

書籍[編集]

  • 単著
    • 語学の脳みそ―11ヵ月で4ヵ国語をマスターした僕の語学のツボ(2002年12月1日、ワニブックス刊、ISBN 4-8470-1479-0
    • 大家さんと僕(2017年10月31日、新潮社刊、ISBN 978-4-10-351211-0[26]
    • 大家さんと僕 これから(2019年7月25日、新潮社刊、ISBN 978-4-10-351213-4
    • ぼくのお父さん(2021年6月17日[27]、新潮社刊、ISBN 978-4-10-351214-1
    • 楽屋のトナくん(1)(2022年10月21日、講談社刊、ISBN 978-4-06-529518-2
    • 楽屋のトナくん(2)(2023年3月23日、講談社刊、ISBN 978-4-06-530893-6
    • 楽屋のトナくん(3)(2023年10月23日、講談社刊、ISBN 978-4-06-533304-4
    • プレゼントでできている(2024年3月27日、新潮社刊、ISBN 978-4-10-351215-8
    • 楽屋のトナくん(4)(2024年6月21日、講談社刊、ISBN 978-4065358597

雑誌連載[編集]

  • ダイヤモンドZAi「ミニ株バトル」(2007年8月号 - )
  • 朝日小学生新聞「空を見上げて」
  • 小説新潮「大家さんと僕」(2016年4月号 - 2017年6月号)[8]
  • 週刊新潮「大家さんと僕」(2018年5月3・10日ゴールデンウィーク特大号 - 2019年3月28日号)[29]
  • 小説新潮「ぼくのお父さん」(2020年5月号 - )
  • モーニング「楽屋のトナくん」(2021年42号 - )[30] - 初の週刊連載漫画
  • 週刊新潮「プレゼントと僕」(2023年1月5・12日新年特大号 - )[31]
  • JAF Mate『のりものメモリー』(2023年春号 - )

Web連載[編集]

その他の活動[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c 矢部太郎お笑い始めたのは入江の導きとたけしの絶賛 - 芸能 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2023年9月20日閲覧。
  2. ^ a b 「お金を持っていない」と思って生きることにしていますーーベストセラー漫画家になった、矢部太郎の人生観(Yahoo!ニュース オリジナル 特集)”. Yahoo!ニュース. 2023年9月20日閲覧。
  3. ^ a b c d INTERVIEW こんな人と働きたい!Vol.8 矢部 太郎 / お笑い芸人”. 就職みらい研究所. Recruit (2018年12月3日). 2022年1月16日閲覧。
  4. ^ “カラテカ矢部 体脂肪4・8%、中性脂肪46…医師「栄養失調」”. デイリースポーツ online. (2018年10月23日). https://www.daily.co.jp/gossip/2018/10/23/0011755725.shtml 2020年2月2日閲覧。 
  5. ^ 週刊文春』2019年9月26日号掲載「阿川佐和子のこの人に会いたい」第1273回。
  6. ^ 週刊文春』2018年4月12日号掲載「新・家の履歴書」では、「森田正光さんに密着取材する仕事があって、ためしに試験問題を解かせてもらったら、けっこうできたんです。森田さんに『勉強したら受かるよ』と言われて」とコメントしている。
  7. ^ “漫画でブレイクの矢部太郎、○○の天才だった”. リアルライブ (株式会社アンカード). (2018年5月5日). https://npn.co.jp/article/detail/58544965/ 2020年2月21日閲覧。 
  8. ^ a b “カラテカ矢部がマンガ連載、おばあちゃんとの交流描くほのぼのコメディ”. コミックナタリー. (2016年3月22日). https://natalie.mu/comic/news/180643 2016年3月23日閲覧。 
  9. ^ “カラテカ・矢部太郎『大家さんと僕』手塚治虫文化賞受賞と「週刊新潮」連載開始で“マンガ道”を語る。”. デイリー新潮 (新潮社). (2018年4月25日). https://www.dailyshincho.jp/article/2018/04250500/?all=1 2020年2月21日閲覧。 
  10. ^ “第22回手塚治虫文化賞、大賞は「ゴールデンカムイ」”. 朝日新聞デジタル. (2018年4月25日). オリジナルの2018年4月25日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20180425010946/https://www.asahi.com/articles/ASL4F5K3RL4FPTFC00V.html 2020年2月21日閲覧。 
  11. ^ “カラテカ矢部が手塚治虫文化賞短編賞を受賞 デビュー漫画「大家さんと僕」で”. デイリースポーツ online. (2018年4月25日). https://www.daily.co.jp/gossip/2018/04/25/0011196038.shtml 2020年2月21日閲覧。 
  12. ^ “カラテカ・矢部、恩人の「大家さん」死去を報告「ご冥福をお祈りするばかりです」”. スポーツ報知. (2018年8月24日). https://hochi.news/articles/20180824-OHT1T50002.html 2018年8月24日閲覧。 
  13. ^ NHK広島放送局では、3月2日 - 5日放送分を県域ローカル番組『ともちんのぶちうま』(題字・画・ナレーション:前野朋哉)に差し替えのため、広島県での放送は未定(ともちんのぶちうま - NHK広島放送局、2020年2月26日閲覧。インターネットアーカイブへのキャッシュ〈オリジナル〉)。
  14. ^ 矢部太郎「大家さんと僕」TVアニメ化!NHK総合で5夜連続、主題歌は矢野顕子”. コミックナタリー (2020年2月21日). 2020年2月21日閲覧。
  15. ^ 総合テレビでアニメ化決定!大家さんと僕”. NHK_PR (2020年2月21日). 2020年2月21日閲覧。
  16. ^ 矢部太郎、初の週刊連載決定 新作『楽屋のトナくん』9.16スタート”. クランクイン! (2021年9月1日). 2021年9月15日閲覧。
  17. ^ “結婚どころか…カラテカ矢部に“花嫁候補”がキツい一言”. Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2010年8月16日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2010/08/16/kiji/K20100816Z00000770.html 2020年2月21日閲覧。 
  18. ^ “カラテカ矢部、将来介護生活の危険が…体脂肪4・8%、食事1日1回に医師「栄養失調」”. Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2018年10月22日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2018/10/22/kiji/20181022s00041000366000c.html 2018年10月23日閲覧。 
  19. ^ “カラテカ矢部の真面目過ぎる姿に「泣けた」と称賛の声集まる”. ザテレビジョン. (2018年10月26日). https://thetv.jp/news/detail/167042/ 2019年8月18日閲覧。 
  20. ^ 全編セカンドライフ内収録!日テレの新番組「デジタルの根性」、いよいよ放映スタート”. MarkeZine (2007年10月3日). 2017年12月12日閲覧。
  21. ^ 『光る君へ』キャスト・出演者・登場人物一覧【2024年NHK大河ドラマ】”. ORICON NEWS. oricon ME (2024年1月5日). 2024年1月7日閲覧。
  22. ^ カラテカ矢部太郎と学ぼう!皇室の知られざる裏側 TOKYO FM特別番組「陛下と僕」 ~第4回 最終回~”. PR TIMES (2019年4月22日). 2022年11月4日閲覧。
  23. ^ 映画「仮面ライダーゼロワン」カラテカ矢部が謎の男、伊藤美来がヒューマギア演じる”. 映画ナタリー. ナターシャ (2020年12月15日). 2020年12月15日閲覧。
  24. ^ “『光る君へ』矢部太郎がまひろの従者・乙丸役に 「本物の牛を使った牛車がいてびっくり」”. リアルサウンド映画部 (blueprint). (2023年7月25日). https://realsound.jp/movie/2023/07/post-1384408.html 2023年7月25日閲覧。 
  25. ^ 目玉おやじ役は野沢雅子さん! 舞台「ゲゲゲの鬼太郎」新ビジュアル公開&キャスト解禁!”. 声優グランプリWEB. 声優道. 主婦の友インフォス (2022年5月18日). 2023年4月10日閲覧。
  26. ^ 週刊新潮』2017年12月28日号には、「快走中です『大家さんと僕』」という記事が掲載され、矢部が描きおろした新作も掲載された。
  27. ^ “「大家さんと僕」の矢部太郎、絵本作家の父との思い出を描く最新作”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年6月17日). https://natalie.mu/comic/news/432884 2021年6月17日閲覧。 
  28. ^ PLAY! MUSEUM(東京・立川)で開催の「ふたり 矢部太郎展」(2024年4月24日 - 7月7日)の公式図録
  29. ^ 矢部太郎『大家さんと僕』 第22回「手塚治虫文化賞 短編賞」受賞”. 新潮社. 2020年2月21日閲覧。
  30. ^ “矢部太郎が動物園の舞台裏描く「楽屋のトナくん」モーニングで、「カバチ!!!」は完結”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年9月16日). https://natalie.mu/comic/news/445447 2022年12月27日閲覧。 
  31. ^ “「大家さんと僕」矢部太郎、プレゼントをテーマにした新連載が週刊新潮で”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年12月27日). https://natalie.mu/comic/news/506903 2022年12月27日閲覧。 

外部リンク[編集]