濱田芳通

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濱田芳通
出身地 東京都
ジャンル クラシック音楽
事務所 アントネッロ合同会社
公式サイト https://www.anthonello.com/

濱田 芳通(はまだ よしみち)は日本の指揮者リコーダーコルネット(ツィンク)のヴィルトゥオーゾ古楽アンサンブル≪アントネッロ≫主宰。

父は音楽理論家指揮者作曲家濱田徳昭[1]。曽祖父は東洋音楽学校(現・東京音楽大学)創立者の鈴木米次郎。弟は多摩美術大学教授の濱田芳治

リコーダーとコルネットのヴィルトゥオーゾとして国内外にて数多くの演奏活動、録音を行い、海外でリリースされたCDは全てディアパソン5つ星を獲得、高い評価を受けている。

バロック・オペラの指揮者として、モンテヴェルディの3大オペラ《オルフェオ》《ウリッセの帰還》《ポッペアの戴冠》、カッチーニ作曲《エウリディーチェ》(本邦初演)、ヘンデル作曲《ジュリオ・チェーザレ》、レオナルド・ダ・ヴィンチが関わったとされる劇作品《オルフェオ物語》(本邦初演)等、オペラ創成期からバロックに至る初期のオペラ作品を取り上げている。

教会音楽作品、モンテヴェルディ作曲「聖母マリアの夕べの祈り(Vespro della Beata Vergine)」においては国内最多の上演回数を誇る。

一方、戦国時代にヨーロッパから日本へ伝わった南蛮音楽の研究もライフワークとしており「天正遣欧少年使節の音楽」「エソポのハブラス」「フランシスコ・ザビエル大友宗麟」等のテーマによりCDリリース、芝居付き演奏会を行っている。

著書「歌の心を究むべし」(アルテスパブリッシング)

略歴[編集]

桐朋学園大学古楽器科卒業後、スイス政府給費留学生としてバーゼル・スコラ・カントルムに留学。

1994年 古楽アンサンブル≪アントネッロ≫結成。

2001年 東京藝術大学・同大学院古楽科リコーダー専攻講師歴任。

2011年 東京二期会研修所 マスタークラス 指揮者歴任。

2019年 ダヴィンチ音楽祭音楽監督。

受賞歴[編集]

2005年 第7回ホテルオークラ音楽賞

2015年 第28回ミュージック・ペンクラブ・ジャパン音楽賞(室内楽・合唱部門)

2015年 第14回佐川吉男音楽賞

2019年 第6回JASRAC音楽文化賞

2020年 第50回ENEOS音楽賞 洋楽部門 奨励賞

2020年 第17回三菱UFJ信託音楽賞 奨励賞

2022年 第53回サントリー音楽賞

主な演奏歴・出演歴[編集]

1992年 NHK大河ドラマ信長 KING OF ZIPANGU」出演

1995年 スタジオジブリ耳を澄ませば」の録音に参加

2000年 東京オペラシティ「B→C」シリーズ

2005年 目白バ・ロック音楽祭 レジデンツアーティスト

2007年 東京国立博物館 レオナルド・ダ・ヴィンチ誕生記念コンサート「レオナルド・ダ・ヴィンチ時代の宮廷音楽」(絵画『受胎告知』をバックに演奏)

2008年 神奈川県立音楽堂<音楽堂バロック・オペラ>初演400年モンテヴェルディ作曲『オルフェオ』

2008年 アントネッロ第1回定期公演 「ヴェネツィアの霊感」~17世紀イタリア・ヴェネツィアの即興的器楽音楽~

2008年 カルダス・ダ・ライニャ音楽祭(ポルトガル)招聘

2008年 ペニスコラ国際中世・バロック音楽祭(スペイン)招聘

2010年 東京室内歌劇場定期公演 F.カヴァッリ作曲オペラ《ラ・カリスト》

2012年 Early Music Foundation主催「Music as the Shogun May Have Heard — 1591”(将軍が聞いた音楽)」(アメリカ・ニューヨーク)招聘

2013年 <オペラ・フレスカ1> C.モンテヴェルディ作曲 歌劇≪ポッペアの戴冠

2013年 <オペラ・フレスカ2> C.モンテヴェルディ作曲 音楽寓話劇≪オルフェオ

2014年 <オペラ・フレスカ3> C.モンテヴェルディ作曲 歌劇≪ウリッセの帰還≫

2015年 「モンセラートの朱い本 Llibre Vermell de Montserrat」※NHK‐BSプレミアムクラシック倶楽部」、NHK-FMベストオブクラシック」放送

2016年 <オペラ・フレスカ4> G.カッチーニ作曲 歌劇≪エウリディーチェ≫

2017年 C.モンテヴェルディ没後450年記念 フォンテヴェルデ&アントネッロ「聖母マリアの夕べの祈り

2017年 C.モンテヴェルディ没後450年記念 <オペラ・フレスカ5>歌劇≪ポッペアの戴冠

2019年 レオナルド・ダ・ヴィンチ没後500年記念 <オペラ・フレスカ6>オペラ≪オルフェオ物語≫

2021年 G.F.ヘンデル オラトリオ「メサイア

2022年 <オペラ・フレスカ7> G.F.ヘンデル作曲オペラ≪ジュリオ・チェーザレ≫

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 「歌の心を究むべし『音楽』はいったいどこにあるか」濱田芳通著(3)”. 平井洋の音楽現場通信. 2020年3月11日閲覧。

外部リンク[編集]