浅野翔吾

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浅野 翔吾
読売ジャイアンツ #51
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 香川県高松市
生年月日 (2004-11-24) 2004年11月24日(19歳)
身長
体重
171 cm
86 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 外野手
プロ入り 2022年 ドラフト1位
初出場 2023年7月8日
年俸 1230万円(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

浅野 翔吾(あさの しょうご、2004年11月24日 - )は、香川県高松市出身のプロ野球選手外野手)。右投右打。読売ジャイアンツ所属。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

徳島県生まれ。徳島商OBであった父の転勤により隣の香川県に移り住んだ。高松市立屋島小学校3年生の時に野球を始め、高松市立屋島中学校では軟式野球部に所属。3年時は全日本少年軟式野球大会に四国代表として出場しベスト8まで勝ち進むと[2][3]U-15アジア野球選手権大会の日本代表に選出された[4]

四国のみならず関西地区の私立強豪校から声を掛けられるが、地元の香川県立高松商業高等学校に進学し、1年夏の独自大会からレギュラーに定着。2年夏の第103回全国高等学校野球選手権大会に出場し、ベスト16に進出。智弁和歌山との3回戦で本塁打を放った[5]。同年秋から主将に就任し、冬には苦手としていた変化球対策のため、長尾健司監督の提案でスイッチヒッターに転向[6]。新たに習得した左打席で放った本塁打は、指導に訪れたイチローからも絶賛された[6]。3年夏の第104回全国高等学校野球選手権大会に出場し、1番打者として打率.700、3本塁打の活躍でベスト8進出に貢献。佐久長聖との初戦(2回戦)で2本塁打を記録し、清原和博の高校通算本塁打(64本)を上回った[7]近江との準々決勝でも山田陽翔西武)からバックスクリーンに飛び込む本塁打を放った[8]。同大会は全て右打席で臨んだ。大会後、WBSC U-18ワールドカップの日本代表に選出され[9]、メキシコ戦で高校通算68号本塁打を記録した。

2022年9月8日、プロ志望届を提出し[10]2022年のプロ野球ドラフト会議において読売ジャイアンツ(以下、巨人)と阪神タイガースから1巡目指名を受け、抽選の末巨人が交渉権を獲得。球団史上初めて高校生外野手でドラフト1位指名を受けた選手となった[11][注釈 1]。11月14日に契約金1億円、出来高5000万円、年俸1200万円で仮契約した(金額は推定)[12]。イチローの臨時指導を受けた縁もあり、本人の希望により背番号はイチローの現役時代の背番号でもある51に決まった[13]

巨人時代[編集]

2023年は、土台作り重視のため春季キャンプから二軍からスタートとなり[14]、シーズン開幕後は4月30日、イースタン・リーグ北海道日本ハムファイターズ戦(ファイターズ鎌ケ谷スタジアム)で、上原健太から公式戦初本塁打を放った[15]。7月8日の中日ドラゴンズ戦では代打で初の一軍公式戦出場を果たす(結果は三振)[16]。8月11日の横浜DeNAベイスターズ戦でプロ入り初のスタメン出場を果たすと、第2打席で東克樹からプロ入り初安打を放った[17][18]。8月18日の広島東洋カープ戦第2打席で森翔平からプロ入り初本塁打を放った。巨人の高卒新人での本塁打は2015年の岡本和真以来8年ぶり、球団史上7人目となった[19]。最終的に高卒1年目ながら一軍公式戦24試合に出場し、打率.250、1本塁打、2打点を記録[20]イースタン・リーグ公式戦には77試合出場して打率.262、7本塁打、27打点、6盗塁の成績を残した[21]。シーズン終了後はみやざきフェニックス・リーグに参加していたものの、腰の張りで途中離脱し、秋季キャンプのメンバーからも外れた[22]。11月8日に契約更改し、30万円増の推定年俸1230万円でサインした[20]。会見の中で、腰の張りがヘルニアの再発であることを明かした[23]

選手としての特徴[編集]

身長171cmと上背は無いものの、胸囲110cmのガッチリとした体格で、遠投110m、50m5秒9を記録する高い身体能力と、高校通算68本塁打を記録するなどパワーを兼ね備える。選球眼の良さと3年夏の甲子園では左翼・中堅・右翼の三方向にそれぞれ本塁打を放つなど、広角に強い打球を飛ばせる確かな打撃技術をもつ。守備の面においても、打球判断に優れており、1歩目のスタートが良く、広い守備範囲を兼ね備えている。

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2023 巨人 24 41 40 2 10 1 0 1 14 2 0 2 0 0 1 0 0 14 0 .250 .268 .350 .618
通算:1年 24 41 40 2 10 1 0 1 14 2 0 2 0 0 1 0 0 14 0 .250 .268 .350 .618
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



外野












2023 巨人 16 16 0 0 0 1.000
通算 16 16 0 0 0 1.000
  • 2023年度シーズン終了時

表彰[編集]

  • 第55回・令和4年度 日本学生野球協会表彰
  • 第62回(2022年)四国新聞スポーツ賞[24]
  • 第29回香川スポーツ賞(高松運動記者クラブ選定)
  • 令和4年度香川県スポーツ栄光賞

記録[編集]

初記録

背番号[編集]

  • 51(2023年 - )

登場曲[編集]

代表歴[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 過去に巨人からドラフト1位指名を受けた外野手はいずれも大学(高田繁1967年)、高橋由伸1997年))あるいは社会人野球(長野久義2009年))出身。また、松井秀喜1992年)、大田泰示2008年)はドラフト指名時は内野手登録であった。

出典[編集]

  1. ^ 巨人 - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2023年11月8日閲覧。
  2. ^ 巨人ドラ1浅野翔吾を徹底解剖!「小中高通算218本塁打」圧倒的パワーの秘密”. 日刊ゲンダイ. 2023年12月12日閲覧。
  3. ^ 第36回全日本少年軟式野球大会 出場チーム紹介 高松市立屋島中
  4. ^ NPBエンタープライズ. “第10回 BFA U-15アジア選手権 試合・大会詳細”. 野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイト. 2022年9月8日閲覧。
  5. ^ 【甲子園】プロ注目の中西聖輝から高松商・浅野1発も惜敗「帰ってきたい」 - 高校野球夏の甲子園”. 日刊スポーツ (2021年8月24日). 2022年9月8日閲覧。
  6. ^ a b イチローが「化け物ですね」 “ドラ1候補”高松商・浅野翔吾の本当の凄さとは?「プロでもスイッチヒッターを続けたい」(石田雄太)”. Number Web (2022年8月31日). 2022年9月8日閲覧。
  7. ^ 【甲子園】聖地震撼…高松商の怪物・浅野翔吾が2発で〝清原超え〟「ライトフライかなと思った」 – 東京スポーツ新聞社”. 東スポWeb (2022年8月11日). 2022年9月8日閲覧。
  8. ^ 【甲子園】高松商・浅野翔吾 高校通算67号2ランなどプロ注目・山田から3安打、試合後にプロ志望明言”. スポニチ Sponichi Annex (2022年8月18日). 2022年9月8日閲覧。
  9. ^ 高松商・浅野らがU18高校日本代表選出、主将は近江・山田 9・9W杯開幕”. スポニチ Sponichi Annex (2022年8月23日). 2022年9月8日閲覧。
  10. ^ 今夏甲子園3発、U-18代表の高松商・浅野、最速148キロ右腕の富島・日高らプロ志望届”. Full-Count (2022年9月8日). 2022年9月8日閲覧。
  11. ^ 【ドラフト】巨人1位浅野翔吾、外野手の高校生1位は球団初 高松商の選手指名は70年大北以来”. 日刊スポーツ (2022年10月21日). 2022年11月18日閲覧。
  12. ^ 【巨人】ドラ1・浅野翔吾が仮契約 背番号51に「イチローさんに近づけるように」”. スポーツ報知 (2022年11月14日). 2023年8月11日閲覧。
  13. ^ 巨人D1位・浅野翔吾、背番号は51に正式決定 「ジャイアンツの51番といえば浅野といってもらえるように」”. サンスポ (2022年11月14日). 2022年11月14日閲覧。
  14. ^ 【巨人】ドラ1浅野翔吾2軍スタート「じっくり」坂本ら歩んだスター育成ロードで焦らず土台作り”. 日刊スポーツ (2023年1月19日). 2023年6月6日閲覧。
  15. ^ 【巨人】 ドラフト1位・浅野翔吾がプロ初ホームラン…イースタン・リーグ”. スポーツ報知 (2023年4月30日). 2023年6月6日閲覧。
  16. ^ “【野球】巨人の黄金新人・浅野翔吾は栄光の50番トリオ復活の礎となれるのか”. デイリースポーツ online (株式会社デイリースポーツ). (2023年7月23日). https://www.daily.co.jp/opinion-d/2023/07/21/0016611286.shtml 2023年7月23日閲覧。 
  17. ^ a b 【巨人】ドラ1浅野翔吾、プロ初スタメン第1打席は三ゴロ”. スポーツ報知 (2023年8月11日). 2023年8月11日閲覧。
  18. ^ a b 【巨人】浅野翔吾がプロ5打席目で初安打「落ちてくれて良かった」どん詰まりのポテンヒット”. 日刊スポーツ (2023年8月11日). 2023年8月11日閲覧。
  19. ^ “巨人・浅野翔吾 待望のプロ1号!王、松井に並んだ高卒新人球団史上7人目!岡本和以来8年ぶり「次も」”. スポニチアネックス. (2023年8月18日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2023/08/18/kiji/20230818s00001173503000c.html 2023年8月22日閲覧。 
  20. ^ a b 巨人の契約更改がスタート 1人目の浅野は30万増1230万円でサイン「上がると思ってなかったのでうれしい」」『デイリースポーツ online』、2023年11月8日。2023年11月8日閲覧。
  21. ^ 2023年度 読売ジャイアンツ 個人打撃成績(イースタン・リーグ)”. NPB.jp 日本野球機構. 2023年11月8日閲覧。
  22. ^ 【巨人】浅野翔吾、秋季キャンプ回避 腰の張りG球場3軍練習に合流」『スポーツ報知』、2023年10月23日。2023年12月28日閲覧。
  23. ^ 巨人・浅野翔吾は30万円増で契約更改「ドキドキしました」 山田龍聖は100万円減」『サンスポ』、2023年11月8日。2023年11月8日閲覧。
  24. ^ 四国新聞スポーツ賞 受賞者決定 四国新聞 2023年2月15日
  25. ^ “巨人 注目のドラ1・浅野翔吾がデビュー プロ初打席は空振り三振も東京ドームは大きな拍手”. スポーツニッポン. (2023年7月8日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2023/07/08/kiji/20230708s00001173375000c.html 2023年7月8日閲覧。 
  26. ^ 【巨人】浅野翔吾がプロ初アーチ 特大2ランで中田翔に頭ポンポンされ照れ笑い”. 日刊スポーツ (2023年8月18日). 2023年8月18日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]