治安作戦中央部隊

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治安作戦中央部隊イタリア語: Nucleo Operativo Centrale di Sicurezza、略称NOCS)は、イタリア国家警察イタリア語版英語版特殊部隊

概要[編集]

NOCSの隊員

NOCSの前身となった部隊は1974年に設立された対テロ組織"Gold Flames"である。NOCSは1978年に左翼テロ組織赤い旅団が起こしたアルド・モーロ元首相誘拐暗殺事件を教訓として、Gold Flamesを再編成する形で創設された。1980年代以降はイタリア警察による赤い旅団の摘発作戦に参加し、最終的に同組織を壊滅に追い込んだ。

国外での軍事的作戦も実施する憲兵隊(カラビニエリ)の特殊介入部隊(GIS)と異なり、NOCSの活動地域は国内に限定されている。

部隊の標語は「Sicut Nox Silentes(夜のように静寂)」で、隊員は50人程度。また、NOCSは「レザーヘッド」という通称名で呼ばれている。これはNOCSの隊員が部隊創設時に、突入や訓練で革製のヘルメットを使用していたことに由来する。

NOCSの隊員はベレッタM92F、PX4、Glock 17などの拳銃や、H&K MP5MP7サブマシンガンの他、自動小銃や狙撃銃などを装備している。

またNOCSはアメリカ連邦捜査局HRT、ドイツ連邦警察GSG-9州警察SEK、フランス警察のRAID、日本警察のSATなど、各国の特殊部隊と合同訓練を実施している。

出動したとされる主な任務[編集]

  • ジェームス・ドジャー准将救出作戦(1982年)
  • 赤い旅団への対テロ作戦(1980年代)

関連項目[編集]

登場作品[編集]

  • GUNSLINGER GIRL - 日本の漫画、アニメーション作品。最古参の義体担当官マルコー・トーニは元治安作戦中央部隊員という設定。

外部リンク[編集]