段田安則

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だんた やすのり
段田 安則
段田 安則
2023年、芸術選奨贈呈式にて
本名 段田 安則
生年月日 (1957-01-24) 1957年1月24日(67歳)
出生地 日本の旗 日本京都府京都市東山区山科(現・山科区
身長 170 cm
血液型 A型
職業 俳優
ジャンル 舞台テレビドラマ映画
活動期間 1980年代 -
配偶者 既婚
事務所 シス・カンパニー
公式サイト 所属事務所によるプロフィール
主な作品
舞台
陽だまりの樹
おもろい女
ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?
セールスマンの死
女の一生

テレビドラマ
スウィート・ホーム
長男の嫁
秀吉
ふたりっ子
聖者の行進
オードリー
GOOD LUCK!!
不毛地帯
ドクターX〜外科医・大門未知子〜
真田丸
半沢直樹
和田家の男たち
カムカムエヴリバディ
映画
カラオケ
東京原発
罪とか罰とか
 
受賞
第30回菊田一夫演劇賞'演劇賞
『おもろい女』(2004年)
幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門』(2005年)
第6回朝日舞台芸術賞
』台芸術賞
ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?』(2006年)等
第14回読売演劇大賞大賞最優秀男優賞
『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?』(2006年)
第19回読売演劇大賞優秀男優賞
『大人は、かく戦えり』『国民の映画』(2011年)
第16回 やましな栄誉賞(2018年)
第30回読売演劇大賞最優秀男優賞
セールスマンの死』『女の一生』(2022年)
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段田 安則(だんた やすのり、1957年1月24日 - )は、日本俳優京都府京都市山科区(出生当時は東山区)出身。シス・カンパニー所属。

来歴[編集]

京都市立花山中学校龍谷大学付属平安高等学校卒業。

立命館大学文学部日本文学専攻を中退後、劇団青年座附属の青年座研究所に入所し[1]、第5期生として1981年に卒業。同年、野田秀樹主宰の「夢の遊眠社」へ入団し、1992年の劇団解散まで主力俳優として活動。

1996年、『ふたりっ子』で主人公の父親役を好演(同作以降、大石静脚本の常連出演者である[1])。シリアスコミカルも巧みにこなす名バイプレイヤーとして活躍。2009年の『夜の来訪者英語版』では演出にも挑戦した。

大河ドラマでは『秀吉』(1996年)と『真田丸』(2016年)とで、2度、滝川一益を演じている。

人物[編集]

高校時代から、月に1回京都会館文学座劇団俳優座劇団民藝などが行う公演を見に行っており、大学中退後文学座に入りたいと思い京都から東行したものの文学座は入れてくれず、次いで青年座の養成所にも行ったものの劇団には残れず、唯一募集していた夢の遊眠社に加入したものの、東京大学に部室があり、学生演劇のようであったため「しくじった」と思ったという[2]

中学時代は野球部で、プロ野球はかつて阪急ブレーブス福本豊が好きだったというが[3]、球団が身売り後は特に阪神タイガースファンとなり[4]、自身の出世作となった『ふたりっ子』でも熱烈な阪神ファンという役柄を演じた。阪神の試合を全試合録画して見る程熱心だが、2020年時点では「負けやがれ」と思いながら見ているとのこと[2]甲子園にも時々行くが、阪神ファンが激しく応援している中には、なかなか入って行けないという[5]

高校時代、エラリー・クイーンなどの小説を読んでいたが、車を運転するようになり20年ほど読書をしていなかった。しかし2019年に、乗り合わせた電車が偶然止まった際に目に止まった東野圭吾の推理小説の宣伝をきっかけに同書を購入、それ以来推理小説にハマり、宮部みゆきなどの著書を愛読するようになった[2]

出演[編集]

舞台[編集]

夢の遊眠社[編集]

※すべて野田秀樹の作・演出。

  • 走れメルス 少女の唇からはダイナマイト!(1981、1983、1986年)
  • ゼンダ城の虜 苔むす僕らが嬰児の夜(1981、1982、1992年)
  • 怪盗乱魔 亭主と間男の共存できる家族制度を求めて(1982年)
  • 野獣降臨(1982、1984、1987年)
  • 大脱走 太田幸司さん、いかがおすごしですか(1983年)
  • 小指の思い出(1983、1986年)
  • 瓶詰のナポレオン(1984年)
  • 回転人魚 あなたのお名前なんてーの?(1984年)
  • 白夜の女騎士(1985、1986年)
  • 彗星の使者(1985、1986、1988年)
  • 宇宙蒸発(1985、1986年)
  • 明るい冒険 見よ、ポロロッカ空に逝く!(1987年)
  • 半神(1988年)
  • 贋作・桜の森の満開の下(1989年)
  • 三代目、りちゃあど(1990年)
  • 透明人間の蒸気(1991年)

その他[編集]

1988年
1989年
  • BROKEN(暴君)四谷怪談(上杉祥三プロデュースチーム、原作:鶴屋南北 脚本・演出:上杉祥三
1991年
1992年
1993年
1995年
  • 陽だまりの樹(銀座セゾン劇場、脚本:横内謙介 演出:杉田成道)
1996年
  • 赤鬼(NODA・MAP、作・演出:野田秀樹)
1997年
1998年
  • 陽だまりの樹(銀座セゾン劇場、脚本:横内謙介 演出:杉田成道)
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
  • 春は爛漫(東宝、作:松原敏春 演出:栗山民也)
  • 二人の噺〜The two men's story〜(パルコ、作・演出:福島三郎)
2004年
2005年
2006年
2007年
  • 藪原検校ホリプロ/Bunkamura、作:井上ひさし 演出:蜷川幸雄)
  • ロマンス(こまつ座/シス・カンパニー、作:井上ひさし 演出:栗山民也)
2008年
2009年
2010年
2011年
2012年
  • 朗読『宮沢賢治が伝えること』(シス・カンパニー、構成:岩下尚史 演出:栗山民也)
  • 温室(新国立劇場、作:ハロルド・ピンター 演出:深津篤史
  • 叔母との旅(シス・カンパニー、原作:グレアム・グリーン、作:ジャイルズ・ハヴァガル 演出:松村武
2013年
2014年
2015年
  • 三人姉妹(シス・カンパニー、作:アントン・チェーホフ 上演台本・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ)
  • 草枕(シス・カンパニー、作:北村想 演出:寺十吾)
  • 喜劇 有頂天旅館(松竹、作:北條秀司 演出:齋藤雅文
2016年
  • 元禄港歌 千年の恋の森(Bunkamura、作:秋元松代 演出:蜷川幸雄)
  • コペンハーゲン(シス・カンパニー、作:マイケル・フレイン 演出:小川絵梨子)
  • 遊侠 沓掛時次郎(シス・カンパニー、作:北村想 演出:寺十吾)
  • 三婆(松竹、脚本:小幡欣治 演出:齋藤雅文)
2017年
  • 不信 〜彼女が嘘をつく理由(パルコ、作・演出:三谷幸喜)※3月上演
  • ワーニャ伯父さん(シス・カンパニー、作:アントン・チェーホフ 上演台本・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ)※8月上演
2018年
  • 夢の裂け目(新国立劇場、作:井上ひさし 演出:栗山民也)※6月上演
2019年
2020年
  • 風博士(森ノ宮ピロティホール、作:北村想 演出:寺十吾 音楽:坂本弘道 出演:中井貴一、吉田羊、趣里、林遣都、松澤一之、渡辺えり、内藤裕志、大久保祥太郎) ※1月8日 - 1月13日上演
  • 女の一生新橋演舞場、作:森本薫 演出:段田安則 出演:大竹しのぶ) ※11月2日 - 26日上演
2022年
2023年
  • 帰ってきたマイ・ブラザー(シス・カンパニー、作 : マギー、演出 : 小林顕作)※4月1日 - 6月30日世田谷パブリックシアターほか上演[9]
  • シラの恋文(シス・カンパニー、作 : 北村想、演出 : 寺十吾、出演 : 草彅剛他) ※2023年12月 - 2024年1月京都劇場ほか上演予定[10]
2024年
  • リア王 (パルコ、作 : ウィリアム・シェイクスピア、演出 : ショーン・ホームズ) ※2024年3月東京芸術劇場プレイハウスほか上演予定[11]
  • 夫婦パラダイス〜街の灯はそこに〜(シス・カンパニー、作:北村想、、演出:寺十吾)[12]

テレビドラマ[編集]

映画[編集]

バラエティ・教養番組[編集]

CM[編集]

声の出演[編集]

受賞歴[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 段田安則|人物|NHKアーカイブス”. NHKアーカイブス. NHK. 2024年2月12日閲覧。
  2. ^ a b c “阪神ファンの段田安則「『負けやがれ』と思いながら全試合見てます(笑)」”. 週刊朝日 (朝日新聞社). (2020年10月15日). https://dot.asahi.com/articles/-/83089 2020年11月17日閲覧。 
  3. ^ スタジオパークからこんにちはNHK総合テレビ・1996年11月25日)出演時の発言。
  4. ^ 「半沢直樹」後半のクセ者――敵か味方か?「紀本常務」段田安則の“涼しげ”な存在感”. スポーツニッポン (2020年8月28日). 2020年11月13日閲覧。
  5. ^ 名優・段田安則が鶴瓶の前でノーパン喫茶について熱弁?:チマタの噺”. テレビ東京 (2018年4月4日). 2020年11月13日閲覧。
  6. ^ セールスマンの死”. PARCO STAGE -パルコステージ-. 2022年11月19日閲覧。
  7. ^ “「ザ・ウェルキン」公演詳細発表、吉田羊・大原櫻子の姿収めたビジュアルも公開”. ステージナタリー (ナターシャ). (2022年3月18日). https://natalie.mu/stage/news/470127 2022年3月25日閲覧。 
  8. ^ 女の一生”. www.shochiku.co.jp. 2022年11月19日閲覧。
  9. ^ 帰ってきたマイ・ブラザー”. シス・カンパニー | SIS company inc.. 2023年8月29日閲覧。
  10. ^ “草なぎ剛主演、北村想×寺十吾の新作「シラの恋文」京都・福岡・東京で上演”. ステージナタリー (ナターシャ). (2023年8月2日). https://natalie.mu/stage/news/535222 2023年8月2日閲覧。 
  11. ^ リア王”. PARCO STAGE -パルコステージ-. 2023年8月29日閲覧。
  12. ^ 織田作之助モチーフにした北村想新作「夫婦パラダイス」に尾上松也・瀧内公美ら”. ステージナタリー. ナターシャ (2024年4月6日). 2024年4月7日閲覧。
  13. ^ “段田安則、来年大河『光る君へ』に出演決定 道長の父・藤原兼家役”. ORICON NEWS (oricon ME). (2023年2月21日). https://www.oricon.co.jp/news/2268647/full/ 2023年2月21日閲覧。 
  14. ^ 2021年度後期 連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」ヒロイン上白石萌音・岡山編の出演者発表!”. NHK ドラマトピックス. 日本放送協会 (2021年2月4日). 2021年2月4日閲覧。
  15. ^ 香取慎吾がテレ朝初主演!不老不死の“バンパネラ”に”. ニュースウォーカー (2016年2月26日). 2021年10月17日閲覧。
  16. ^ 相葉雅紀、3年ぶりの連ドラ主演「戻ってきました!」 佐々木蔵之介×段田安則と男だらけの異色ホームドラマ”. ORICON NEWS. 2021年9月2日閲覧。
  17. ^ "中村勘九郎、伝説の歌舞伎役者役でドラマ主演「不思議な縁を感じます」 上白石萌音が妻役". ORICON NEWS. oricon ME. 19 July 2021. 2021年7月19日閲覧
  18. ^ 遠藤憲一が両性具有の宇宙人!三谷最新SFコメディーで出産シーンも”. シネマトゥデイ (2015年4月20日). 2020年11月13日閲覧。
  19. ^ “「ミステリと言う勿れ」に鈴木保奈美、滝藤賢一、松坂慶子、角野卓造、段田安則が出演”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2023年6月29日). https://natalie.mu/eiga/news/530742 2023年6月29日閲覧。 
  20. ^ “木村拓哉、社長(段田安則)に退職願を差し出す「申し上げにくいんですが…」”. マイナビニュース (マイナビ). (2022年3月7日). https://news.mynavi.jp/article/20220307-2285771/ 2022年3月7日閲覧。 
  21. ^ (日本語) 肺炎予防啓発30秒TVCM「若々しい自分を保つ手段」, https://www.youtube.com/watch?v=PHlMYE9FFes 2023年8月19日閲覧。 
  22. ^ a b 最優秀男優賞の段田安則「身も心も削って」演じた2作、本音をけむに巻き「適当なんです」”. 読売新聞オンライン (2023年2月16日). 2024年2月12日閲覧。
  23. ^ 第16回やましな栄誉賞の決定及び表彰式の開催について」(PDF)『やましな栄誉委員会』、京都府京都市山科区、2018年1月30日。 オリジナルの2018年10月3日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20181003101048/http://www.city.kyoto.lg.jp/yamasina/cmsfiles/contents/0000231/231331/kouhou.pdf2018年12月6日閲覧 
  24. ^ “吉岡里帆さんに京都やましな栄誉賞 段田安則さんも”. 京都新聞. 京都新聞社. (2018年2月7日). オリジナルの2018年12月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20181207132347/https://www.kyoto-np.co.jp/country/article/20180207000202 2018年12月6日閲覧。 
  25. ^ “上白石萌音「第30回読売演劇大賞」最優秀女優賞に輝く 坂本昌行ら受賞者・受賞作発表”. モデルプレス (ネットネイティブ). (2023年2月2日). https://mdpr.jp/news/detail/3582877 2023年2月2日閲覧。 
  26. ^ 令和4年度(第73回)芸術選奨文部科学大臣賞及び同新人賞の決定について

参考文献[編集]

外部リンク[編集]