松永尚三

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松永尚三(まつなが なおみ、狩野晃一)は、日本の小説家戯曲作家、舞踊家であり、古典文学、および歌舞伎といった伝統芸能の研究家、性的マイノリティ分野の研究家である。日本舞踊協会会員、東京外国人プレスクラブ会員であり、地唄舞教授でもある[1]

略歴[編集]

  • 1973年:慶應義塾大学文学部美学美術史科卒業、同大学文学部国文学科大学院修了、カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校留学
  • 1976年:バーモント州ミドルバレー大学言語学科研修参加
  • 1977年:慶応義塾大学国際学科国際センター非常勤講師
  • 1979年:スイス・ジュネーヴ州立大学文学部勤務
1992年:ジュネーヴに、日本舞踊学校 (l'Atelier Nihon-Buyo de danse traditionnelle japonaise a Geneve) 設立。現在顧問
  • 2012年現在:ジュネーヴ州立大学文学部専任講師(Charged'enseignement)スイス・ジュネーヴ在住。

主要著書[編集]

研究書[編集]

  • 「LA LANDE DES MORTIFICATION」(1994年、能二十五番フランス語訳及び解説、共著。パリGallimard 社)
  • 「VISAGES CACHES SENTIMENTS MELES」(1997年、小野小町についての翻訳及び研究、共著。パリGallimard社)
  • 「Joyaux et fleurs du NO」(2012年、金春禅竹の研究、共著。パリAlbain Michel社)

小説[編集]

  • 『サンフランシスコ・橋物語』(1991年、日本文芸社
  • 『ポン・ヌフ物語』(2003年、文芸社
  • 『料理人』(2004年、文芸社)
  • 『愛する男たちの伝説』(2006年、文芸社)

その他、慶應大の文芸雑誌『三田文学』に短編多数発表。

随筆[編集]

  • 『スイス四季暦 春・夏編、秋・冬編』(1994年、東京書籍

戯曲[編集]

  • 『むかしばなし羅婬伝説』(1998年、ブリュッケ社)
  • 『足利家の夫人たち・松永尚三戯曲集』(2012年、文芸社)

受賞歴[編集]

  • 1987年 創作歌舞伎「むかしばなし羅婬伝説」(松竹新作歌舞伎懸賞入選。1989年5月・6月 新橋演舞場にて上演、「演劇界」掲載)
  • 1994年 現代劇「足利家の夫人たち上・下」(日本演劇興行協会優秀作品賞。「三田文学」掲載)
  • 1998年 現代劇「翔べない金絲雀の唄」(文学座創立60周年記念戯曲賞。1999年11月 俳優座劇場にて上演。「悲劇喜劇」掲載)
  • 1999年 現代劇「無明長夜」(文化庁舞台芸術創作奨励賞佳作。2012年10年 無名塾にて上演。「日本劇団協会・新鋭劇作集11」掲載)
  • 2015年 現代劇「肢のない鳥」 (日本演劇興行協会・現代劇部門・佳作)

講演[編集]

講演は、「性的マイノリティーの文化」(TOKYOアメリカンクラブ)、「女形の歴史」(白百合女子大学)、「男色の日本史」(ジュネーヴ・国際会議場)、「スイス国民と生活」(TOKYO外国人記者クラブ)、「源氏物語に見るイケメン像」(渋谷ホームズ、及び在ジュネーヴ・日本領事館)などがあり。 「源氏物語を語る会」をジュネーヴ・日本クラブ及び東京で主催。

脚注[編集]

  1. ^ 松永尚三 - 講演依頼.com(2012年7月23日閲覧)