李成玉 (朝鮮)

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李 成玉
各種表記
ハングル 이성옥
漢字 李 成玉
発音: イ ソンオク
日本語読み: り せいぎょく
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李成玉(イソンオク、朝鮮語: 이성옥、りせいぎょく)は、李氏朝鮮時代に朝鮮王国の全権大使としてアメリカ合衆国に渡った外交官。「李完用侯の心事と日韓和合」など李朝末期から大韓帝国時代にかけての貴重な外交記録をのこした。

李完用侯の心事と韓日和合[編集]

李成玉が遣米全権使節団の代表として渡米した際、他の諸民族に接して、朝鮮人は当時アメリカ人に軽侮されているネイティブ・アメリカンよりも劣るとみられており、さらに、メキシコインドなどどこの国・地域の人びとなどよりも劣等視されていることを知り、衝撃を受けている[1]。「李完用侯の心事と韓日和合」という記録には、以下のような記述がある[1][注釈 1]

現在の朝鮮民族の力量を以ってすれば、とても独立国家としての体面を保つ事はできない。亡国は必至である。亡国を救う道は併合しかない。そして併合相手は日本しかない。欧米人は朝鮮人を犬か豚のように思っているが、日本は違う。日本は日本流の道徳を振り回して小言を言うのは気に入らないが、これは朝鮮人を同類視しているからである。

そして、日本人は朝鮮人を導き、世界人類の文明に参加させてくれる唯一の適任者である。それ以外に我が朝鮮民族が豚の境涯から脱して、人間としての幸福が受けられる道はない。日韓併合が問題になるのは変な話だ。我輩の併合観は欧米人の朝鮮人観を基に考察したのだ。


脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 李完用は、李氏朝鮮末期から大韓帝国期の政治家。日本による韓国併合に賛成した。

出典[編集]

参考文献[編集]

  • 名越二荒之助『日韓共鳴二千年史』明成社、2002年5月。ISBN 4944219113 

関連項目[編集]