戸部銀作

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戸部 銀作(とべ ぎんさく、1920年4月25日 - 2006年1月7日)は、日本の古典演劇評論家、脚本家、演出家である。

経歴[編集]

東京生まれ。1945年旧制早稲田大学文学部国史学科を卒業後、早稲田大学演劇博物館国立文化財研究所などを経て、演劇評論家として活躍。1967年国立劇場開場時、演出室長に就任。2003年まで国立劇場参与、日本演劇協会評議員。

1983年紫綬褒章、1991年勲三等瑞宝章、1998年松尾芸能賞受賞。

2006年1月7日、呼吸不全のため東京都千代田区の病院で死去、85歳没[1]

人物[編集]

復活狂言や、上演が途絶えていた場面の上演を積極的に行う。歌舞伎の演出、補綴の第一人者として数多くの作品を手がけ、宙乗りの仕掛け人としても知られる。

代表作は『雷神不動北山桜』(脚本・演出)、『大商蛭子島』(脚本・演出)、『義経千本桜』(演出)、『蘆屋道満大内鑑』(補綴・演出)など。

家族[編集]

父は帝国種苗殖産社長、豊島区会議員などをつとめた戸部長太郎[2]。長男は歌舞伎脚本家の戸部和久

著作[編集]

  • 『歌舞伎の演技』演劇出版社 1956
  • 『歌舞伎と新劇』福村書店 (国語と文学の教室) 1957
  • 『歌舞伎のみかた 技法と魅力』第一法規出版 1973
  • 『歌舞伎』新日本新書 1983

脚注[編集]

参考文献[編集]

  • 人事興信所編『人事興信録 第14版 下』人事興信所、1943年。

外部リンク[編集]