姿三四郎 (テレビドラマ)

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本項で解説する『姿三四郎』(すがたさんしろう)は、富田常雄小説姿三四郎』を原作としてテレビドラマ化した作品である。

6回にわたってテレビドラマ化されており、1957年にKRテレビ(のちのTBSテレビ)で、1962年にNHKテレビ(のちのNHK総合テレビ)で、1963年フジテレビ系列局で、1970年1978年日本テレビ系列局でレギュラー放送され、2007年テレビ東京系列局でスペシャルドラマとして放送された。

1957年版[編集]

1957年11月5日から1958年6月24日までKRテレビで放送。全32話。八欧電機(後の株式会社ゼネラル→富士通ゼネラル)の一社提供[1]。放送時間は毎週火曜 19:30 - 20:00 (日本標準時、以下同)。モノクロ作品。主演の姿三四郎役は牧真介

キャスト(1957年版)[編集]

スタッフ(1957年版)[編集]

  • 原作:富田常雄
  • 脚本:霜川遠志

放送日程(1957年版)[編集]

話数 放送日 サブタイトル
1957年
1 11月5日 巻雲の章(前編)
2 11月12日 巻雲の章(後編)
3 11月19日 四天王の章(前編)
4 11月26日 四天王の章(中編)
5 12月3日 四天王の章(後編)
6 12月10日 流水の章(前編)
7 12月17日 流水の章(中編)
8 12月24日 流水の章(後編)
1958年
9 1月7日 鹿鳴館の章(前編)
10 1月14日 鹿鳴館の章(後編)
11 1月21日 山嵐の章(前編)
12 1月28日 山嵐の章(中編)
13 2月4日 山嵐の章(後編)
14 2月11日 離合の章(前編)
15 2月18日 離合の章(中編)
16 2月25日 離合の章(後編)
17 3月4日 碧落の章(前編)
18 3月11日 碧落の章(中編)
19 3月18日 碧落の章(後編)
20 3月25日 旅立ちの章
21 4月1日 すぱあらの章(前編)
22 4月8日 すぱあらの章(中編)
23 4月15日 すぱあらの章(後編)
24 4月29日 愛染の章(前編)
25 5月6日 愛染の章(中編)
26 5月13日 愛染の章(後編)
27 5月20日 有縁の章(前編)
28 5月27日 有縁の章(中編)
29 6月3日 有縁の章(後編)
30 6月10日 一空の章(前編)
31 6月17日 一空の章(後編)
32 6月24日 終章

1962年版[編集]

1962年4月4日から同年4月25日までNHKテレビで浪曲ドラマとして放送。全4話。放送時間は毎週水曜 20:00 - 20:29。モノクロ作品。主演の姿三四郎役は舟橋元

キャスト(1962年版)[編集]

スタッフ(1962年版)[編集]

1963年版[編集]

1963年11月18日から1964年5月11日までフジテレビ系列局で放送。全26話。放送時間は毎週月曜 20:00 - 20:56。モノクロ作品。主演の姿三四郎役は倉丘伸太郎

キャスト(1963年版)[編集]

スタッフ(1963年版)[編集]

主題歌(1963年版)[編集]

1970年版[編集]

1970年1月18日から同年9月20日まで日本テレビ系列局で放送。松竹日本テレビの共同製作。全26話+総集編1回。放送時間は毎週日曜 20:00 - 20:56。カラー作品。主演の姿三四郎役は竹脇無我

前年の『柔道一直線』のヒットを受け、これに対する本道の柔道作品として制作された[2]。フジテレビの1963年版ドラマで脚本・監督を務めた渡辺邦男が、本作でも脚本・監督を務めた。本作放送期間中の1970年7月25日には、同じ渡辺邦男監督・脚本、竹脇主演、松竹製作・配給で映画化されている(姿三四郎 (映画)#1970年版を参照)。

キャスト(1970年版)[編集]

以下はゲスト出演者。

スタッフ(1970年版)[編集]

  • 脚本:渡辺邦男
  • 監督:渡辺邦男
  • 原作:富田常雄『姿三四郎』
  • 制作協力:日活芸能
  • 制作:松竹、日本テレビ

主題歌(1970年版)[編集]

放送日程(1970年版)[編集]

話数 放送日
(1970年)
サブタイトル
1 1月18日 感激の入門
2 1月25日 生命の杭
3 2月1日 四天王誕生
4 2月8日 鹿鳴館
5 2月15日 決戦の日
6 2月22日 託された秘密
7 3月1日 紘道館
8 3月8日 右京ケ原の死闘
9 3月15日 旅立ち
10 3月22日 スパーラの挑戦
11 3月29日 必殺の唐手
12 4月5日 雄飛
13 4月12日 宿敵・リスター
14 4月19日 決闘・峰の薬師
15 4月26日 殺気の影
16 5月10日 車引き三公
17 5月17日 一刀流の暗殺者
18 5月24日 闇討ち
19 6月7日 謎の手裏剣
20 6月14日 スパイとの対決
21 6月21日 老師の愛
22 7月5日 一万本稽古
23 7月26日 狼男
24 8月2日 断崖の死闘
25 8月23日 紘道館精神
26 8月30日 日本一
27 9月20日 総集編・右京ケ原の決闘

1978年版[編集]

1978年10月7日から1979年3月31日まで日本テレビ系列局の『土曜グランド劇場』枠で放送。東宝制作。全26話。カラー16 mmフィルム作品。主演の姿三四郎役は勝野洋

岡田晋吉が企画を担当した関係で、『太陽にほえろ!』『飛び出せ!青春』『俺たちの朝』『大都会 闘いの日々』『いろはの"い"』『大追跡』等のそれまでの岡田プロデュース作品から俳優陣が大勢起用された。本作は、前半3か月と後半3か月でドラマの流れ、レギュラーの入れ替わり(北村和夫大滝秀治秋野太作の出演終了、石橋正次の加入など)から違いがあり、2部構成のような形となっている[3]。ライターの治郎丸明穂によると、このドラマでの姿三四郎の得意技山嵐講道館が認めた、他の映像作品『姿三四郎』で演じられている形態ではない。これが真の西郷四郎山嵐だ、という説のある大東流合気柔術四方投げに似た形態のものが演じられている[4]。西郷四郎は姿三四郎のモデルとなった山嵐が得意技であった柔道家である。

キャスト(1978年版)[編集]

スタッフ(1978年版)[編集]

放送日程(1978年版)[編集]

話数 放送日 サブタイトル 脚本 監督 ゲスト 視聴率
1978年
1 10月7日 青春 小川英杉村のぼる 山本迪夫 高橋昌也 14.4%
2 10月14日 出会い 10.8%
3 10月21日 宿敵 石川孝人 土屋統吾郎 13.9%
4 10月28日 山嵐 柏原寛司 横谷雄二 11.8%
5 11月4日 わらべ唄 小川英、杉村のぼる 山本迪夫 12.1%
6 11月11日 敵討ち 鴨居達比古 西村晃 10.5%
7 11月18日 慢心 畑嶺明 土屋統吾郎 11.2%
8 11月25日 暗殺 小川英、篠崎好 浜田晃 11.3%
9 12月2日 生きる 鎌田敏夫 山本迪夫 清水綋治、西村晃 12.4%
10 12月9日 父と娘 渡邊由自、小川英 森幹太 9.9%
11 12月16日 男の闘い 小川英、四十物光男 土屋統吾郎 竹田かほり伊沢一郎 12.2%
12 12月23日 男・その死 柏原寛司 片桐竜次石川雄大 13.3%
13 12月30日 決闘 杉村のぼる、小川英 山本迪夫 佐山泰三 10.8%
1979年
14 1月6日 宿命 畑嶺明、小川英 山本迪夫 速水亮荻野目慶子 10.7%
15 1月13日 出発 渡邊由自、小川英 土屋統吾郎 13.8%
16 1月20日 スパアラ 杉村のぼる、小川英 姿鉄太郎ジェーソン・ヘラー 13.2%
17 1月27日 死斗・峰の薬師 柏原寛司 山本迪夫 13.5%
18 2月3日 敗北 塩田千種 藤江リカ 10.8%
19 2月10日 慕情 石川孝人、小川英 土屋統吾郎 滝沢双 10.8%
20 2月17日 友情 畑嶺明、小川英 市原清彦林邦史朗 11.5%
21 2月24日 明暗 渡邊由自、小川英 山本迪夫 団次郎北川欽三 12.4%
22 3月3日 ふたり三四郎 杉村のぼる、小川英 山本昌平南条弘二 11.3%
23 3月10日 柏原寛司 土屋統吾郎 鈴鹿景子平泉征 9.7%
24 3月17日 畑嶺明、小川英 新みのる 10.4%
25 3月24日 捨て身 石川孝人 山本迪夫 岡田裕司 9.7%
26 3月31日 嵐の中で 小川英、杉村のぼる 山本昌平、幸田宗丸 11.5%

2007年版[編集]

2007年12月6日(木曜) 21:00 - 23:00 (日本標準時)にテレビ東京系列局で放送。共同テレビジョンテレビ東京の共同製作。主演の姿三四郎役は加藤成亮NEWS[5]

原作に比べて青春ラブストーリー色を強めた内容となっており[6]、タイトルにも「愛と青春のドラマスペシャル」を冠している[7](番組表上では「痛快!伝説のヒーロードラマ“姿三四郎”」と表記)。本作には、1970年版テレビドラマで姿三四郎役を務めた竹脇無我が佐々源一郎役で出演している。

2009年11月23日(月曜・祝日) 13:30 - 15:40 に製作局のテレビ東京のみで再放送された[7]

キャスト(2007年版)[編集]

スタッフ(2007年版)[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 『TBS50年史 資料編』東京放送、2002年1月、135頁。 
  2. ^ 破李拳竜「紘道館サーガ弐」『宇宙船』Vol.112(2004年5月号)、朝日ソノラマ、2004年5月1日、116 - 118頁、雑誌コード:01843-05。 
  3. ^ 参考:『姿三四郎 ミュージックファイル』(バップ)ブックレット より。
  4. ^ 治郎丸明穂「真説?これが必殺技<山嵐>の実体だ!?」『格闘技通信』第2巻第5号、ベースボール・マガジン社、1987年6月1日、42-43頁。 
  5. ^ a b c “NEWS加藤で29年ぶり「姿三四郎」”. Sponichi Annex. (2007年10月22日). オリジナルの2007年10月25日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20071025051652/http://www.sponichi.co.jp/entertainment/special//2007jya/KFullNormal20071022026.html 2007年10月22日閲覧。 
  6. ^ 朝日新聞朝日新聞社、2007年12月6日付のテレビ欄の番組紹介。 
  7. ^ a b c d e f g h i j k l 愛と青春のドラマスペシャル 姿三四郎:テレビ東京”. 愛と青春のドラマスペシャル 姿三四郎. テレビ東京 (2007年). 2021年11月9日閲覧。

外部リンク[編集]

KRテレビ 火曜19:30枠
前番組 番組名 次番組
水戸黄門漫遊記
(1957年3月5日 - 10月29日)
姿三四郎(1957年版)
(1957年11月5日 - 1958年6月24日)
ばらの伯爵
(1958年7月1日 - 12月30日)
NHKテレビ 水曜20:00枠
ジャック・ベニー
(1961年6月28日 - 1962年3月28日)
※20:00 - 20:25
パントマイムクイズ
(1961年10月4日 - 1962年3月28日)
※20:25 - 20:29
浪曲ドラマ「姿三四郎」
(1962年4月4日 - 4月25日)
講談ドラマ「弥次郎兵衛喜多八」
(1962年5月2日 - 5月30日)
フジテレビ系列 月曜20:00枠
シャープ月曜劇場
(1963年4月15日 - 11月11日)
姿三四郎(1963年版)
(1963年11月18日 - 1964年5月11日)
あしたの虹
(1964年5月18日 - 6月29日)
日本テレビ系列 日曜20:00枠
コント55号の裏番組をぶっとばせ!
(1969年4月27日 - 1970年1月11日)
【日曜19:00枠へ移動】
姿三四郎(1970年版)
(1970年1月18日 - 9月20日)
闘魂
(1970年10月4日 - 1971年2月14日)
日本テレビ系列 土曜21:00枠
土曜グランド劇場
オレの愛妻物語
(1978年7月29日 - 9月30日)
姿三四郎(1978年版)
(1978年10月7日 - 1979年3月31日)
熱中時代・刑事編
(1979年4月7日 - 10月6日)