創輝 (桑品種)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

創輝(そうき)は、東京都八王子市の農園で栽培された新品種ので、従来の桑の葉よりも一回り大きな葉である。 食用に開発されたため、「桑の葉」独特の匂いや苦み、えぐみがなく、まろやかでおいしく高い栄養価を持っている。

歴史[編集]

  • 1959年 「創輝」の元になる3倍体品種を育成し増殖する
  • 1995年 精細な調査を行う為、創価大学の桑園に植付する
  • 2005年 接ぎ木により増殖させ、谷津農園へ定植し、さらなる調査を続行する
  • 2008年 農林水産省に新品種として登録する(登録番号:第16963号)
  • 2011年 「創輝王」が商標登録される

開発者[編集]

創価大学工学部押金健吾名誉教授が信州大学での研究から通算55年かけて改良開発した品種であり、現在は創価大学工学部久米川宣一講師が引き継ぎ創輝株式会社と共に栽培や研究を継続している[1]

品種の特徴[編集]

従来の品種に比べ約1.5倍の大きさで厚みがあり、鮮やかな緑色をしている。葉は、大きく約30cmまで成長し、特徴のある形をしている。植え付けてから1年目で葉が収穫可能であり、従来の品種より収量が多い。[2]

栄養[編集]

桑の葉特有の、1‐デオキシノジリマイシンが含まれ、ミネラルカルシウムマグネシウムカリウム)が、大変豊富に含まれている。カルシウムは、牛乳煮干しよりも多く、鉄分アサリシジミよりも多く含まれている。ビタミン類も豊富で、ビタミンB1ビタミンB2ビタミンC葉酸も含まれている。食物繊維も豊富で、ほうれん草よりも多く含まれている。[3]

栽培[編集]

現在、東京都八王子市内の6軒の農家の協力のもと丹念に育てられており、農薬は使用せず、[注釈 1] 有機肥料を使っている[注釈 2]

収穫[編集]

一枚一枚丁寧に収穫し、収穫後はすぐに加工する[注釈 3]。桑の葉は、綺麗に洗浄している。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 代わりに防虫忌避効果の高いとされるニーム(大興貿易)を使用。
  2. ^ 地域循環型農業を目指す為、八王子市内で排出される馬糞、鶏糞、米ぬかなどを用いる
  3. ^ その日のうちに工場へ冷蔵庫で送られる。酸化を防止し、新鮮な状態で加工する。

出典[編集]

  1. ^ 公式ウェブサイト桑「創輝」とは
  2. ^ 公式ウェブサイト商品カテゴリー「桑の青汁」桑の新品種「創輝」の特徴
  3. ^ 公式ウェブサイト桑の葉「創輝」の栄養分について