剰余価値率

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剰余価値率(じょうよかちりつ、: rate of surplus-value, : Rate des Mehrwerts)は、マルクス経済学において、可変資本に対する剰余価値の割合を示す。搾取率とも言う。

可変資本をV 、剰余価値をM で示すと、剰余価値率m' は次の式で定義される。m=M/V

また、剰余価値/労働力の価値、または剰余労働/必要労働ともあらわされる[1]

解説[編集]

ポール・サミュエルソンは、次のように解説する[2]

マルクスは、マークアップ・剰余は直接労働についてだけあるとし、それぞれの部門の剰余は可変資本に対し同じ比率のマークアップ(上乗せ)をする[2]。このの比率が剰余価値率であり(ドイツ語:Mehrweltから)、すべての産業に共通するもので、次のようにあらわす[2]

▶︎剰余価値率:

サミュエルソンは、競争はすべての産業に関し、だけでなく、利潤率を均等化させるので、剰余価値率均等のかわりに、均等利潤率を措定すべきであるという[2]

▶︎均等利潤率:


脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ 剰余価値』 - コトバンク
  2. ^ a b c d ポール・サミュエルソン「経済学 [原著第10版 1976]」岩波書店、都留重人訳、1977年, 「付論 マルクス経済学の基礎的原理」,p.1436-1452.

関連項目[編集]