光岡・ゼロワン

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光岡・ゼロワン(ベースグレード)
MS01型
サイドビュー
概要
販売期間 1994年1月 - 2000年7月(生産終了)
ボディ
乗車定員 2人
ボディタイプ フルオープン2シーター
駆動方式 FR
パワートレイン
エンジン B6-ZE型 直4 DOHC 1.6L 120PS/14kgm(1996年まで)
BP-ZE型 直4 DOHC 1.8L 130PS/16kgm(1996年以降)
変速機 5速MT / 4速AT(クラシックタイプFのみ)
ダブルウイッシュボーン式
ダブルウイッシュボーン式
車両寸法
ホイールベース 2,355mm
全長 3,635mm
全幅 1,690mm
全高 1,190mm
車両重量 720kg
その他
生産台数 350台
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ゼロワンは、光岡自動車がかつて生産していたスポーツカーである。

概要[編集]

1994年に組立車として認可され、光岡の生産車第2号として発売された。

ラセードの生産(日産・シルビアの改造)によるノウハウの蓄積を経て、自社でフレームから製造すべくバーキン・セブンをサンプルカーとして購入したことからゼロワンの開発が始まる。パワートレインはユーノス・ロードスターからの流用とした。

当初より型式認証を受けることを前提としていたが、当時の運輸省現に自動車メーカーでない事(及び生産規模が限られること)を理由に申請を拒否していた為、発売当初の1.6L(B6)エンジン車は型式が「組立車」であった。

ロードスターの仕様変更に合わせて1.8L(BP)エンジンを搭載するにあたり、度重なる折衝の上で型式審査を受けられる事になり、8台の試作車を衝突実験で破壊し(9台目で合格)、1.8Lエンジンを搭載した車は1996年に新型自動車として型式の認証(E-MS01型)を受け、光岡自動車は晴れて10番目の国産乗用車メーカーとして認可された。

スタイリングはロータス・セブンを連想させる、ロングノーズ&ショートデッキのフルオープン2シーターの所謂「ニア・セブン」だが、ボディサイズは本家よりも大型である。

サスペンションは前後ともダブルウイッシュボーン式フレームにはクラッシャブル構造を採用する[1]。また、エアコンが装着可能、オートマチック車の設定があるなど、時代に合わせた本家と異なる改良も見られる。サスペンションとフレームはゼロワン用に設計されたもの。

ラインナップは、基本モデルのベースグレードと、発展モデルのクラシックタイプFの2種類。クラシックタイプFは、1940年代風のフルオープンスポーツカーを髣髴させるような、FRPカウルを装着している。

初代 MS01型(1994年-2000年)[編集]

  • 1994年
  • 1996年5月 - エンジンをB6-ZE型からBP-ZE型に変更。排気量も1.6L→1.8Lへ。
  • 1996年6月 - ラインナップに「クラシックタイプF」を追加。
  • 1996年4月10日 - 運輸省(現・国土交通省)の型式認定を受け、光岡自動車は10番目の国産乗用車メーカーとして認可された[3]
  • 1997年度 - クラシックタイプF、グッドデザイン賞(商品デザイン部門)を受賞。(受賞番号:97M0743)
  • 1999年 - 平成10年アイドル規制適合により、型式がGF-MS01に変更。
  • 2000年7月 - 運輸省の側面衝突試験に適合しなかったことから生産を終了[4]。総生産台数は約350台程だという(メーカー発表)。

脚注[編集]

  1. ^ 本車のオリジナルフレーム製作や衝突試験対策によって得られたノウハウは、後日オロチの生産に役立てられた。
  2. ^ 『新聞に見る20世紀の富山 第3巻』(2000年11月26日、北日本新聞社発行)232頁。
  3. ^ 『新聞に見る20世紀の富山 第3巻』(2000年11月26日、北日本新聞社発行)256頁。
  4. ^ “日本車史に残るクルマ、光岡『ZERO1』生産続行を断念”. Response. (株式会社イード). (2000年3月1日). http://response.jp/article/2000/03/01/1278.html 2016年4月10日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]