付紐小僧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

付紐小僧(つけひもこぞう)は、長野県南佐久郡田口村大奈良(現・佐久市)に伝わる妖怪

容姿は7、8歳の人間の子供のようで、紐のほどけた服を着ている[1]

小豆とぎ屋敷という屋敷に、夕方になると現れる。ほどけた服の紐を結んでやろうと誰かが近づくと、その者は付紐小僧にだまされて一晩中歩かされる羽目になり、夜が明ける頃になってようやく家へ帰ることができるという。そのために夜遅くまで外で遊んでいる子供は「付紐小僧が出るぞ」と言って家へ呼び戻された[1]

小豆とぎ屋敷とは、その名の通り小豆とぎ(小豆洗い)が住んでいる屋敷といわれ、付紐小僧を小豆とぎの相棒とする説もある[2]

脚注[編集]

  1. ^ a b 臼田福七他編『南佐久郡口碑伝説集』信濃毎日新聞、1939年、74-75頁。 NCID BA71573791 
  2. ^ 多田克己『幻想世界の住人たち』 IV、新紀元社Truth In Fantasy〉、1990年、135-136頁。ISBN 978-4-915146-44-2 

関連項目[編集]