今野徹

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今野 徹(こんの とおる、1960年9月2日[1] - 2017年12月5日[2])は、日本テレビ番組の演出家、プロデューサーである。北海道函館市出身[1]上智大学卒業後[1]、株式会社イースト(後のイースト・エンタテインメント)に入社。落語関係の番組を多数担当。都民寄席実行委員などを務め、浅草演芸ホール8月下席「禁演落語の会」の解説で高座にも上がっている。落語家との親交も深く、結婚式の司会のひとりは、当時二ツ目だった柳家三太楼(現・三遊亭遊雀)だった[3]

落語研究会は白井良幹から引き継いで1998年から20年近くプロデューサーを務めた[4]。出演者と演目決め、本番の進行からテレビ番組の編集までほとんど一人でやっていた。[5]

2012年には、地元の町田市で鶴川落語会を立ち上げる[6]

2015年12月から大腸がんで闘病を続け、2017年11月に再入院。病室からスタッフに指示を出し続けていたが外部にはがんであることを隠していたため、関係者の驚きは大きかった。2018年3月の落語研究会50周年・6月の600回記念を前に死去[5]

通夜・告別式には多くの落語家が参列。告別式当日に参列できなかった柳家小三治が、後日弟子の柳家三三柳家三之助と共に自宅に足を運び、線香を上げている[3]。 

今野没後、落語研究会の顔付け(出演者の決定)は、「8時だョ!全員集合」「輝く!日本レコード大賞」などTBSテレビ公開収録番組を数多く運営、落語研究会の開催を長年下支えしてきた広中信行が携わっている[7]

演出・プロデュースした主な作品[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c 佐藤友美, ed (平成29年12月28日). 演芸界最新情報TOPICS. 東京かわら版 2018年1月号. p. 29 
  2. ^ 波多野健twitter
  3. ^ a b 渡辺寧久 著、佐藤友美 編『演芸ノ時間 137』534号、東京かわら版 平成30年3月号、2018年2月28日、27頁。 
  4. ^ 松垣透 (2013年2月10日). “【落語会 陰の演出者たち】(50)「ネタはひらめきです」老舗・落語研究会の今野徹さん”. 産経新聞. 2020年6月14日閲覧。
  5. ^ a b “追悼抄 「TBS落語研究会」プロデューサー 今野徹さん”. 読売新聞 夕刊: p. 6. (2018年2月24日) 
  6. ^ 10周年記念へのご来場、ありがとうございました!(遅くなりました)”. NPO法人鶴川落語会. note (2023年8月22日). 2023年8月24日閲覧。
  7. ^ 渡邉寧久 (2021年6月25日). “<寄席演芸の人びと 渡辺寧久>仕切り役を40年 公開放送収録のプロ・広中信行さん”. 東京新聞. https://www.tokyo-np.co.jp/article/112622 
  8. ^ 落語研究会 柳家喬太郎名演集”. otonano. ソニーミュージックダイレクト (2018年12月19日). 2020年6月11日閲覧。
  9. ^ 株式会社ソニー・ミュージックダイレクト (2018年11月22日). “平成の落語ブームを支える人気落語家、柳家喬太郎による映像名演集がついに発売!!”. PR TIMES. 2020年6月14日閲覧。

外部リンク[編集]