久慈駅

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久慈駅
JR駅舎(2019年7月)
くじ
Kuji
地図
所在地 岩手県久慈市中央三丁目
北緯40度11分25.0秒 東経141度46分14.6秒 / 北緯40.190278度 東経141.770722度 / 40.190278; 141.770722座標: 北緯40度11分25.0秒 東経141度46分14.6秒 / 北緯40.190278度 東経141.770722度 / 40.190278; 141.770722
所属事業者
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久慈駅(くじえき)は、岩手県久慈市中央三丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・三陸鉄道の駅である。

JR東日本の八戸線と、三陸鉄道のリアス線(北リアス線)が乗り入れ、両線とも当駅が終着駅である。なお、両社は独立した駅舎を持っている。

歴史[編集]

  • 1930年昭和5年)3月27日:鉄道省八戸線の駅として開業[1]
  • 1975年(昭和50年)7月20日:日本国有鉄道久慈線開業[1]
  • 1978年(昭和53年)3月:現在の駅舎が竣工[2]
  • 1982年(昭和57年)11月15日:貨物の取り扱いを廃止[3]
  • 1984年(昭和59年)4月1日:久慈線が三陸鉄道北リアス線に転換[1]
  • 1985年(昭和60年)3月14日:荷物扱い廃止[3]
  • 1987年(昭和62年)
  • 1991年平成3年):JR駅にオレンジカード専用券売機設置(現在は撤去)。
  • 2002年(平成14年)
    • 東北の駅百選に選定される。
    • 4月1日:三陸鉄道の久慈駅長廃止。三鉄ツーリスト久慈営業所を設置し、当駅の出札業務を兼務。
  • 2005年(平成17年)12月10日:種市駅陸中八木駅管内が当駅の管理下となる。
  • 2007年(平成19年)4月1日:三鉄ツーリスト久慈営業所が廃止。
  • 2011年(平成23年)
    • 3月11日:東北地方太平洋沖地震とこれにより発生した大津波により八戸線・北リアス線ともに不通となる。
    • 3月16日:北リアス線のうち陸中野田駅 - 当駅間で営業再開。同年3月31日まで運賃無料。
  • 2012年(平成24年)
    • 3月17日:八戸線の運転再開。
    • 4月1日:北リアス線の運転再開区間が延伸し、田野畑駅 - 当駅間の運転を再開。
  • 2013年(平成25年)
    • 4月1日:三鉄の駅業務を特定非営利活動法人久慈広域観光協議会に委託。
    • 6月17日:JR駅舎を琥珀をイメージした駅舎に改装[4]
  • 2018年(平成30年)3月31日:JR待合室内の立ち食いそば店がこの日限りで閉店。
  • 2021年令和3年)3月13日:JR久慈駅での入換作業廃止に伴い、早朝夜間駅員不在となる。
  • 2022年(令和4年)4月1日:JR久慈駅が業務委託駅となり(JR東日本東北総合サービス委託)、久慈駅長が廃止され八戸駅長管理下となる。        

駅構造[編集]

JR東日本[編集]

JR 久慈駅
くじ
Kuji
陸中夏井 (3.2 km)
所在地 岩手県久慈市中央三丁目39-3
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
所属路線 八戸線
キロ程 64.9 km(八戸起点)
電報略号 クシ
駅構造 地上駅
ホーム 1面2線
乗車人員
-統計年度-
133人/日(降車客含まず)
-2022年-
開業年月日 1930年昭和5年)3月27日[1]
備考
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島式ホーム1面2線を有する地上駅。駅舎とホームは構内踏切で連絡している。JR着発線からは三陸鉄道へ直通できる。

JR東日本東北総合サービスが受託する業務委託駅であり[5]八戸駅管理。

駅舎にはみどりの窓口、タッチパネル式自動券売機1台(オレンジカード対応)・待合室がある。なお、待合室内には売店併設の立ち食いそば店(伯養軒→NREみちのく→NRE運営)が長年営業していたが、現在は閉店している。ホーム中央に三陸鉄道ホームへの連絡階段があるが、JRと三陸鉄道の乗継時間が短いときに限り利用できるが、現在は常時開放されており物理的には通行可能。

2013年(平成25年)には、三陸海岸の復興支援を目的として駅舎のリニューアルが行われた。久慈の特産である琥珀をイメージした黄褐色と黒色の外観になった。多目的トイレや車椅子用のスロープが新設された。待合室はコンコースと分離されて冷暖房が完備され、特産品の展示スペースを設けた。

乗務員宿泊所が設置されており、夜間滞泊が2本設定されている。

のりば[編集]

番線 路線 行先
1・2 八戸線 八戸方面

(出典:JR東日本:駅構内図

  • 三陸鉄道リアス線方面への直通列車(2022年5月現在は定期列車としては設定なし)は2番線を使用する。
JRホーム(2007年11月) JRの駅名標(2007年11月)
JRホーム(2007年11月)
JRの駅名標(2007年11月)

三陸鉄道[編集]

三陸鉄道 久慈駅
三陸鉄道駅舎(2010年3月)
くじ
KUJI
(琥珀いろ)
陸中宇部 (7.7 km)
所在地 岩手県久慈市中央三丁目38-2
所属事業者 三陸鉄道
所属路線 リアス線(正式には北リアス線)
キロ程 71.0 km(宮古起点)
から163.0 km
電報略号 クシ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
乗車人員
-統計年度-
487人/日(降車客含まず)
-2021年-
開業年月日 1984年昭和59年)4月1日[1]
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単式ホーム1面1線を有する地上駅。久慈広域観光協議会が受託する簡易委託駅(ただし三鉄社員が日中常駐しており、団体旅客対応を行う)。出札業務のみ行い、一部時間帯の列車を除き精算は無人駅同様に車内で行う。

駅舎には出札窓口、自動券売機、売店、清雅荘弁当部のそば店、久慈市観光案内所(久慈市観光物産協会が設置し、久慈広域観光協議会に委託)がある。久慈市観光案内所でレンタサイクルを扱っている。利用は9時から18時まで。料金はデポジット制となっている(保証料を除き利用料金に充当)。

駅構内には、リアス線(久慈~宮古)の運行を担う運行本部久慈派出所(旧・久慈鉄道事務所→旧北リアス線運行本部→リアス線運行本部久慈派出所)があり、車庫のほか輸送指令所などがある。

駅弁[編集]

利用状況[編集]

  • JR東日本 - 2022年度(令和4年度)の1日平均乗車人員133人である[JR 1]
  • 三陸鉄道 - 2021年度(令和3年度)の1日平均乗車人員は487人である[三陸 1]

2000年度(平成12年度)以降の推移は下記のとおりである。

1日平均乗車人員推移
年度 JR東日本 三陸鉄道
2000年(平成12年) 339[JR 2]  
2001年(平成13年) 315[JR 3] 553[三陸 2]
2002年(平成14年) 313[JR 4] 550[三陸 2]
2003年(平成15年) 309[JR 5] 531[三陸 2]
2004年(平成16年) 293[JR 6] 523[三陸 2]
2005年(平成17年) 300[JR 7] 520[三陸 2]
2006年(平成18年) 305[JR 8] 528[三陸 2]
2007年(平成19年) 289[JR 9] 533[三陸 2]
2008年(平成20年) 284[JR 10] 507[三陸 2]
2009年(平成21年) 257[JR 11] 505[三陸 2]
2010年(平成22年) 257[JR 12] 488[三陸 2]
2011年(平成23年) 運休 195[三陸 2]
2012年(平成24年) 235[JR 13] 348[三陸 2]
2013年(平成25年) 269[JR 14] 392[三陸 2]
2014年(平成26年) 285[JR 15] 499[三陸 2]
2015年(平成27年) 269[JR 16] 430[三陸 2]
2016年(平成28年) 243[JR 17] 357[三陸 2]
2017年(平成29年) 207[JR 18] 361[三陸 2]
2018年(平成30年) 196[JR 19] 347[三陸 2]
2019年(令和元年) 176[JR 20] 344[三陸 2]
2020年(令和02年) 133[JR 21] 488[三陸 1]
2021年(令和03年) 134[JR 22] 487[三陸 1]
2022年(令和04年) 133[JR 1]  

駅周辺[編集]

駅舎近くには東西を結ぶ地下道が置かれている。なお、駅舎は西側にある。

西側[編集]

東側[編集]

バス路線[編集]

2018年6月26日より駅前バスロータリーを供用開始[6]

バスのりば路線割り当て

バスのりば1

  • 侍浜線、川代線、日吉循環線、新町循環線(土日祝)

バスのりば2

  • 新町循環線(平日)、白樺号(盛岡バスセンター行)、スワロー号(二戸駅行)、拓陽支援バス

バスのりば3

  • 久慈海岸線、山根線、大野線、久慈こはく号(盛岡バスセンター行)、岩手きずな号(東京行・久慈行)、通学支援バス、観光バス

その他[編集]

  • 「八戸線の終着駅であり、陸中海岸国立公園の北の玄関口」として、東北の駅百選に選定された。
  • 三陸鉄道の久慈駅舎・ホームは、2013年(平成25年)の4月から9月まで放映されたNHK朝の連続テレビ小説あまちゃん」で、北三陸鉄道・北三陸駅として撮影された。
  • 三陸鉄道の駅の愛称は「琥珀いろ」。久慈市が琥珀の産地であることに由来する。

隣の駅[編集]

東日本旅客鉄道(JR東日本)
八戸線
陸中夏井駅 - 久慈駅
三陸鉄道
リアス線
陸中宇部駅 - 久慈駅

脚注[編集]

記事本文[編集]

  1. ^ a b c d e f 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 21号 釜石線・山田線・岩泉線・北上線・八戸線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2009年12月6日、26-27頁。 
  2. ^ 『鉄道建築ニュース』1978年7月号(通巻343)、鉄道建築協会、1978年7月1日、40頁。 
  3. ^ a b 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、509頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  4. ^ 八戸線 久慈駅のリニューアル実施について (PDF) (2014年1月10日時点のアーカイブ) - 東日本旅客鉄道盛岡支社プレスリリース(2013年4月19日)
  5. ^ a b JR東日本東北総合サービス株式会社が運営する受託駅一覧” (PDF). JR東日本東北総合サービス (2022年4月1日). 2022年4月1日閲覧。
  6. ^ 久慈駅前ロータリーを供用開始します!(久慈市)

利用状況[編集]

JR東日本[編集]

  1. ^ a b 各駅の乗車人員(2022年度)”. 東日本旅客鉄道. 2023年7月14日閲覧。
  2. ^ 各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月7日閲覧。
  3. ^ 各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月7日閲覧。
  4. ^ 各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月7日閲覧。
  5. ^ 各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月7日閲覧。
  6. ^ 各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月7日閲覧。
  7. ^ 各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月7日閲覧。
  8. ^ 各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月7日閲覧。
  9. ^ 各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月7日閲覧。
  10. ^ 各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月7日閲覧。
  11. ^ 各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月7日閲覧。
  12. ^ 各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月7日閲覧。
  13. ^ 各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月7日閲覧。
  14. ^ 各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月7日閲覧。
  15. ^ 各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月7日閲覧。
  16. ^ 各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月7日閲覧。
  17. ^ 各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月7日閲覧。
  18. ^ 各駅の乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月7日閲覧。
  19. ^ 各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月7日閲覧。
  20. ^ 各駅の乗車人員(2019年度)”. 東日本旅客鉄道. 2021年7月31日閲覧。
  21. ^ 各駅の乗車人員(2020年度)”. 東日本旅客鉄道. 2021年7月31日閲覧。
  22. ^ 各駅の乗車人員(2021年度)”. 東日本旅客鉄道. 2022年8月13日閲覧。

三陸鉄道[編集]

  1. ^ a b c 第10章 運輸・通信” (PDF). 久慈統計書(令和5年3月). 久慈市. p. 94 (2023年3月). 2023年7月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月14日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 第10章 運輸・通信” (PDF). 久慈統計書(令和3年3月). 久慈市. p. 86 (2021年3月30日). 2021年5月3日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]