中野英幸

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中野 英幸
なかの ひでゆき
内閣広報室より公表された肖像
生年月日 (1961-09-06) 1961年9月6日(62歳)
出生地 日本の旗 日本 埼玉県川越市
出身校 明治大学付属中野高校卒業
日本大学通信教育部法学部中退
前職 たねや従業員
所属政党 自由民主党二階派→無派閥)
親族 父・中野清(元衆議院議員)
公式サイト 中野ひでゆき公式サイト

選挙区 埼玉7区
当選回数 1回
在任期間 2021年11月2日[1] - 現職

選挙区 (西8区→)
西7区
当選回数 3回
在任期間 2011年 - 2021年9月24日
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中野 英幸(なかの ひでゆき、1961年〈昭和36年〉9月6日 - )は、日本政治家自由民主党所属の衆議院議員(1期)、法務大臣政務官

埼玉県議会議員(3期)、復興大臣政務官内閣府大臣政務官を歴任。有限会社くらづくり本舗代表取締役社長[2]

来歴[編集]

埼玉県川越市出身(現住所は同市伊勢原町1丁目[3])。埼玉県川越市立川越第一小学校、埼玉県川越市立川越第一中学校、私立明治大学中野高等学校卒業。日本大学通信教育部法学部政治経済学科中退[4]

1985年たねや入社。1987年、有限会社くらづくり本舗副社長就任。2017年より同社社長。

2011年埼玉県議会議員選挙(川越市選挙区)に自由民主党公認で立候補し当選。2015年2019年に再選し3期務める。

2017年第48回衆議院議員総選挙では自民党川越支部から埼玉7区からの立候補を要請された。同区には自民現職の神山佐市がいたが、神山が富士見市ふじみ野市を地盤としていることから川越市の不満がたまっていたことが要請の背景にあり、中野自身も国政進出への意欲を示していた[5]が、党本部の説得によりこの選挙では立候補を断念した[6][7]

その後も中野は立候補に向けた準備を進め、2020年12月には二階俊博幹事長の裁定により[8]自民党は衆議院埼玉7区支部長に中野を選任し、神山は比例北関東ブロックに転出させることが決まった[9]

2021年9月24日、埼玉県議会議員を辞職[10]。10月31日に投開票が行われた第49回衆議院議員総選挙立憲民主党現職の小宮山泰子を破り初当選を果たした(小宮山も比例で当選、神山は落選)[11][12]。当選後、父親の所属していた志帥会(二階派)に加入。

2022年8月12日、第2次岸田第1次改造内閣にて内閣府大臣政務官兼復興大臣政務官に就任。内閣府では健康医療戦略の推進・科学技術・宇宙開発政策、防災、国土強靭化、領土・主権対策、カジノ管理委員会、内閣サイバーセキュリティセンターを担当[13]

2023年9月13日、第2次岸田第2次改造内閣が発足。9月15日付で法務大臣政務官に就任。

同年12月19日、自民党5派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金問題で、東京地検特捜部は安倍派と二階派の事務所への強制捜査を開始した[14]。これを受けて同月20日、法務大臣の小泉龍司と法務大臣政務官である中野は二階派に退会届を提出し、ともに受理された[15]

政策・主張[編集]

国会議員として[編集]

  • 第49回衆議院議員総選挙で初当選を果たし、当選証書の付与式に参加した際、「経済を成長させ、分配につなげる。中小企業対策に取り組みたい」と語っている[16]。また初登院をした際には、「中小企業の育成や商店の活性化、やることがたくさんある、初心を忘れず地元の声を糧に頑張る」と意気込みを語っている[17]
  • 中野は2022年8月復興庁就任について「信条である”現場主義”を徹底し、一日でも多く被災地を訪問し、被災地の復興状況、現場の実情の把握に努めてまいります」と述べた[18]
  • 2023年2月22日、島根県が竹島(隠岐の島町)の領有権確立を目指して条例で定めた「竹島の日」記念式典に内閣府政務官として出席。あいさつで「総力を挙げて外交、教育、啓発などのさまざまな場で取り組みを展開し、一歩も引くことなく毅然(きぜん)とした態度で今後も粘り強く対応する」と述べた[19][20]

県議会議員時代[編集]

  • 地域社会でのバスは、地域住民にとって生活の足として重要であり、地元の事業者が新しい路線編成の方式を採用したことによって、年間の乗客数が増回したことを受け、先進的な取り組みを県内に普及させ、路線バスの維持、利便性の向上を図るべきと訴えている[21]
  • 商店街が地域住民の利便性の向上を図る為に、街路灯の整備や防犯カメラの設置に取り組んでいるとし、県と市町村が連携して地域の実情を踏まえた整備を進めることが重要と指摘している[22]
  • 地域経済を商店街が支えていると指摘し、商店街が抱える空き店舗問題について、空き店舗を有効活用する為に県が後押しし、積極的な空き店舗対策に取り組むべきだと主張している[23]
  • 消防団員が仕事をしながら訓練を重ねていることに触れ、消防団員が地域防災の要としての重要な役割を果たしているとし、訓練場所を確保する為にも県が所有する防災基地を訓練場として提供できないかを県議会で提案している[24]
  • 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、毎年開催してきた戦没者追悼式や慰霊行事の中止が相次いだことを受けて、埼玉県の遺族連合会青年部長として「遺族が高齢化する中、戦争の悲惨さを語り継ぎ、次世代につなぐための人材の裾野を広げなければならないが、人を中々集めることができないのがもどかしい」と語っている[25]

人物[編集]

ジャーナリスト鈴木エイトが作成した「旧統一教会関連団体と関係があった現職国会議員168人」によれば、旧統一教会関連団体との関係について、かつて教団関連集会に複数回出席して挨拶をしていたとされる[26]

不祥事[編集]

くらづくり本舗の偽装表示[編集]

2022年(令和4年)3月28日、社長を務める「くらづくり本舗」で別の製造業者から仕入れた菓子を自社で袋詰めしただけにもかかわらず、包装に「自社製造」と偽装表示して販売していたことが発覚したとしてを同社ホームページで謝罪した[2][27][28]

所属団体・議員連盟[編集]

選挙[編集]

当落 選挙 執行日 選挙区 政党 得票数 得票率 定数 得票順位
/候補者数
政党内比例順位
/政党当選者数
2008年埼玉県議会議員再選挙 2008年4月27日 西第8区 自由民主党 5657票 34.12% 1 2/3 /
2011年埼玉県議会議員選挙 2011年4月10日 西第8区 自由民主党 2万2806票 21.20% 4 1/6 /
2015年埼玉県議会議員選挙 2015年4月12日 西第7区 自由民主党 1万9973票 18.66% 4 2/7 /
2019年埼玉県議会議員選挙 2019年4月7日 西第7区 自由民主党 2万7034票 26.79% 4 1/5 /
第49回衆議院議員総選挙 2021年10月31日 埼玉県第7区 自由民主党 9万8958票 44.21% 1 1/3 /

脚注[編集]

  1. ^ 令和3年11月2日埼玉県選管告示第79号(衆議院小選挙区選出議員選挙において当選した者の住所及び氏名並びに候補者届出政党の名称)
  2. ^ a b 自民党議員が経営のお菓子メーカーが他社商品を「詰め替え販売」”. FRIDAYデジタル (2022年3月30日). 2022年4月2日閲覧。
  3. ^ 政治資金収支報告書 自由民主党埼玉県支部連合会(令和4年分 定期公表)”. 埼玉県選挙管理委員会 (2023年11月29日). 2023年12月19日閲覧。
  4. ^ プロフィール
  5. ^ “【衆院解散】埼玉7区 自民分裂の可能性 川越支部、中野英幸県議に出馬要請”. 産経新聞. (2017年9月22日). https://www.sankei.com/article/20170922-7R55EASY6VOTHKA35SQ7BQ2GAU/ 2021年11月21日閲覧。 
  6. ^ “衆院選2017:埼玉7区 中野英幸県議が不出馬正式表明 後援会会合で /埼玉”. 毎日新聞. (2017年9月30日). https://mainichi.jp/articles/20170930/ddl/k11/010/118000c 2021年11月21日閲覧。 
  7. ^ “2021衆院選:主な候補者の横顔 6区/7区/8区/9区/10区 /埼玉”. 毎日新聞. (2021年10月23日). https://mainichi.jp/articles/20211023/ddl/k11/010/111000c 2021年11月21日閲覧。 
  8. ^ “二階派県議、小沢氏側近に挑む 衆院埼玉7区”. 産経新聞. (2021年8月3日). https://www.sankei.com/article/20210803-2UK5TIL46VK4LEHQK2QBENGJ5Q/ 2021年11月21日閲覧。 
  9. ^ “自民、埼玉7区に新人擁立 現職・神山氏は比例単独”. 産経新聞. (2020年12月24日). https://www.sankei.com/article/20201224-PQRJ22VCORNTFBRD5KQXAJVULU/ 2021年11月16日閲覧。 
  10. ^ “衆院埼玉7区出馬へ 自民県議が辞職”. 産経新聞. (2021年9月24日). https://www.sankei.com/article/20210924-B4BA3EBAVBOUBIVDVEAN3IKVSE/?531313 2021年11月16日閲覧。 
  11. ^ 衆議院選挙2021 埼玉(川越・越谷など)開票速報・選挙結果”. 衆議院選挙2021特設サイト. NHK. 2021年11月1日閲覧。
  12. ^ 【2021年 衆院選】北関東ブロック(比例区)開票速報”. 衆議院選挙(2021年総選挙)特設サイト. 朝日新聞社. 2021年11月18日閲覧。
  13. ^ 自由民主_2022年8月号 - 中野ひでゆき公式サイト 自由民主党衆議院議員” (2022年8月29日). 2022年9月16日閲覧。
  14. ^ 安倍派 二階派の事務所を強制捜査 東京地検特捜部”. NHK (2023年12月19日). 2023年12月19日閲覧。
  15. ^ “自民党二階派の小泉法相 派閥を離脱”. NHK. (2023年12月20日). https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231220/k10014293531000.html 2023年12月20日閲覧。 
  16. ^ “当選証書を付与”. 読売新聞. (2021年11月3日) 
  17. ^ “決意胸に初登院”. 埼玉新聞. (決意胸に初登院) 
  18. ^ 自由民主_2022年8月号 - 中野ひでゆき公式サイト 自由民主党衆議院議員” (2022年8月29日). 2022年9月16日閲覧。
  19. ^ 中野政務官「粘り強く対応」 「竹島の日」で記念式典―島根:時事ドットコム”. 時事ドットコム. 2023年5月8日閲覧。
  20. ^ 「竹島の日」式典に政務官出席、11年連続 閣僚は見送り - 日本経済新聞”. www.nikkei.com. 2023年5月8日閲覧。
  21. ^ “県議会一般質問から主なやり取り”. 埼玉新聞. (2014年12月9日) 
  22. ^ “県議会一般質問から主なやり取り”. 埼玉新聞. (2015年7月3日) 
  23. ^ “県議会一般質問から主なやり取り”. 埼玉新聞. (2016年12月14日) 
  24. ^ “県議会一般質問から主なやり取り”. 埼玉新聞. (2018年12月12日) 
  25. ^ “追悼式開けず心痛”. 読売新聞. (2021年8月14日) 
  26. ^ 鈴木エイト『自民党の統一教会汚染-追跡3000日』小学館、2022年。ISBN 978-4093801232 p307~318
  27. ^ 老舗「芋せんべい」、他社製を「自社製」表示…社長の衆院議員「誠に申し訳ない」 : 社会 : ニュース”. 読売新聞オンライン (2022年3月31日). 2022年4月2日閲覧。
  28. ^ 埼玉の菓子老舗が不適切表示 「くらづくり本舗」、3商品で:中日新聞Web”. 中日新聞Web. 2022年4月2日閲覧。
  29. ^ “2022年2月号”. 全国たばこ新聞 (全国たばこ販売協同組合連合会). (2022年1月25日). https://zenkyou.xsrv.jp/wp-content/uploads/2022/01/%E5%85%A8%E5%9B%BD%E3%81%9F%E3%81%B0%E3%81%93%E6%96%B0%E8%81%9E2022%E5%B9%B42%E6%9C%88%E5%8F%B7.pdf#page=2 2022年1月30日閲覧。 

外部リンク[編集]

公職
先代
高見康裕
日本の旗 法務大臣政務官
2023年 -
次代
現職
先代
宗清皇一
高橋はるみ
岩田和親
泉田裕彦
日本の旗 復興大臣政務官
山本左近
里見隆治
西田昭二と共同

2022年 - 2023年
次代
平沼正二郎
山田太郎
石井拓
加藤竜祥
先代
山田太郎
宮路拓馬
小寺裕雄
島村大
吉川有美
穂坂泰
中曽根康隆
宗清皇一
泉田裕彦
高橋はるみ
岩田和親
日本の旗 内閣府大臣政務官
尾﨑正直
鈴木英敬
自見英子
本田顕子
長峯誠
里見隆治
西田昭二
柳本顕
木村次郎と共同

2022年 - 2023年
次代
土田慎
神田潤一
古賀友一郎
平沼正二郎
吉田宣弘
石井拓
加藤竜祥
国定勇人
三宅伸吾