ワープスター

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ワープスターは、ゲームソフト星のカービィシリーズ』に登場する架空の乗り物である。黄色く、五芒星の形をしており、空を飛ぶ能力を持っている。本項目では株式会社ワープスターについても記述している。

概要[編集]

ゲームソフト『星のカービィシリーズ』に登場する次のステージにワープするための星形の飛行物体である。それに掴まると、独特の効果音が流れて次のステージへ飛んでいく。また、『星のカービィシリーズ』の知的財産を管理する会社の名前である。

ひかわ博一のコミカライズ版では、1巻第5話にて「カービィあんどワープスター流星アターック」という急降下攻撃を披露しており、ワープスターで攻撃するというコンセプトは後述の作品でも描かれている。

ゲームとアニメとでの違い[編集]

ゲーム[編集]

ゲームでは、カービィはワープスターの側面に掴まっているような形で乗っている。主に、ステージ移動のときに使う。ただし、『星のカービィ スーパーデラックス』のタイトルと「メタナイトの逆襲」のオープニングのデモムービーと『カービィのエアライド』、『星のカービィ 鏡の大迷宮』の「なみのりスターライド」では、普通に座って乗る。

ステージ移動時の挙動もシチュエーションによっては様々で、機敏に障害物や攻撃をよけたり、ブロックなどを破壊しながら豪快に突き進んだり、飛行船の風圧に負けておいていかれたりする。

  • 星のカービィ』などほとんどのアクションシリーズでは、乗ることでカービィを違うところに連れて行ってくれる。地面に当たると砕けて消えるがまた別の場所で何事もなかったかのように出てくる。一部シリーズでは地形マップ移動や惑星間移動にも使われる。大乱闘スマッシュブラザーズシリーズでもこのようにステージに登場する。
  • 『カービィのエアライド』では、エアライドマシンのひとつとして登場する(F-ZEROマシンに近い扱い)。他の作品で出てくるワープスターよりも若干小さい。
  • 『鏡の大迷宮』では、携帯通信機で呼ぶことで出現し、エントランスサークルの分岐地点に連れて行ってくれる(なお、それまでにも一度『星のカービィ64』のイベントムービーにおいて携帯電話でワープスターを呼んだことがある)。この作品に限っては最後のシューティングゲームで星型弾を出すことも出来る。
  • 定員は少なくとも4人までが限界で、『あつめて!カービィ』のムービーでは残り9人のカービィがワープスターに掴まり、ワープスターが落ちそうになる描写がある。
  • 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズでは『大乱闘スマッシュブラザーズDX』以降、アイテムの1つとして登場。使うと、画面外へ上昇し、急降下攻撃をする。スティックにより着地地点の多少の移動が可能。攻撃力は高く、命中した相手の蓄積ダメージが大体50%を越えていれば撃墜が可能。DXの1人用モードや評価制バトルにおいては、これで相手を倒したときのスペシャルボーナス(得点)もある。
  • 大乱闘スマッシュブラザーズX』のアドベンチャーモード「亜空の使者」ではカービィが所有しており、亜空爆弾が爆発した際に仲間をワープスターに乗せて脱出している。
  • 大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』では、画面外へ上昇する際の効果音が原作GB版に近くなった。3DS版のモード「フィールドスマッシュ」の最終決戦のひとつに、出現するアイテムがワープスターのみになる「ワープスター乱闘」がある。
  • 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』のアドベンチャーモード「灯火の星」のOPにて、カービィがキーラのビームに逃れる際に使用。ワープをしたことでファイターたちの中で唯一助かり、移動後に墜落し消滅する。

アニメ[編集]

普段はカブーの中に隠されている。アニメ「星のカービィ」では、言葉が喋れないカービィの代わりにフームがワープスターを呼ぶと、カブーの口から出てきてカービィが乗る。これにより素早い戦闘、空中での戦いができるようになる。カービィの追跡力はかなりのもので、カービィが誤って落ちてもほとんど拾ってくれる。一部が欠けると力が出なくなる。カービィの力の源でもあり、戦いでダメージを受けていてもワープスターを見ると元気になる。

最終話では、ナイトメアの見せる悪夢の世界でカービィがこれを吸い込み、「スターロッドカービィ」となって、ナイトメアを倒した。フームがキュリオとカブーの中を調査した際に閃いたらしいが、「ナイトメアと戦う為に星の戦士を守るシェルター」とされているカブーにワープスターがピッタリ収まった事から、目覚めるまで200年も早かったにしろ、カービィがポップスターに降りてくるという予言は既に確立されていたようである。カービィが乗ると完全操作式になるのか65話ではよそみしたカービィが岩に激突するシーンがあった。

危険な状態でもカービィの為に全力を尽くす逞しい姿や感情はあるようだが、ダイナブレイドに睨まれた瞬間に怯むなど、威嚇には若干弱いようである。アイテムという概念から、キャラクターからは「物」として扱われているが、カービィだけはワープスターを「人」の様に扱っていた。

カービィとは以心伝心で、カービィの行きたい所はワープスター同様行きたい所となっている。唯一ワープスターを呼び出せるフームも守ろうとする。

49話における劇中劇のアニメ「星のデデデ」では、緑色のワープスターが登場し、乗るのはカービィでなく、主人公になったデデデ。呼ぶのはエスカルゴンであった。

株式会社ワープスター[編集]

株式会社ワープスター
WARPSTAR Inc.
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
101-0054
東京都千代田区神田錦町2丁目2番地1
KANDA SQUARE
北緯35度41分35.0秒 東経139度45分48.2秒 / 北緯35.693056度 東経139.763389度 / 35.693056; 139.763389座標: 北緯35度41分35.0秒 東経139度45分48.2秒 / 北緯35.693056度 東経139.763389度 / 35.693056; 139.763389
設立 2000年8月[1]
業種 情報・通信業
法人番号 2010001075170
事業内容 アニメーションの制作
知的財産権の管理
代表者 代表取締役 川瀬滋史[2]
資本金 1000万円(2023年3月31日現在)[2]
純利益
  • 1億4659万6000円
(2023年3月期)[2]
純資産
  • 3億1848万8000円
(2023年3月31日現在)[2]
総資産
  • 15億5034万3000円
(2023年3月31日現在)[2]
決算期 3月31日[2]
主要株主 任天堂株式会社 50%[3]
株式会社ハル研究所 50%[4]
関係する人物 岩田聡(元ハル研究所代表取締役社長)
桜井政博ソラ
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株式会社ワープスター: WARPSTAR Inc.)は、ゲームソフト星のカービィシリーズ』の知的財産を管理している任天堂持分法適用会社[5]。元々は2001年テレビアニメ星のカービィ』を制作する際にカービィのキャラクターの著作権などの管理が必要になり、2000年8月に設立された[1][5]

作品

脚注[編集]

  1. ^ a b 沿革|会社を知る|ハル研究所”. ハル研究所. 2016年7月14日閲覧。
  2. ^ a b c d e f 第22期決算公告、2023年(令和5年)9月28日付「官報」(号外第203号)86頁。
  3. ^ 任天堂株式会社『第80期(2019年4月1日 - 2020年3月31日)有価証券報告書 8頁』(レポート)2020年6月29日。 
  4. ^ 出資率はハル研究所が50%である為、任天堂は100-50=50%である。企業情報 | 会社を知る | ハル研究所”. 2016年4月11日閲覧。
  5. ^ a b 社長が訊く『毛糸のカービィ』 4. “驚きと楽しさとあたたかさ”をテーマに”. 任天堂. 2016年5月31日閲覧。