ロープ加工技能士

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ロープ加工作業

ロープ加工技能士(ロープかこうぎのうし)とは、国家資格である技能検定制度の一種で、都道府県知事(問題作成等は中央職業能力開発協会、試験の実施等は都道府県職業能力開発協会)が実施する、ロープ加工に関する学科および実技試験に合格した者をいう。

主にワイヤロープの端末加工を行い、荷物を吊り上げるため(玉掛け作業)に使用する玉掛索[1]を作成する。

なお職業能力開発促進法により、ロープ加工技能士資格を持っていないものがロープ加工技能士と称することは禁じられている。

級別[編集]

ロープ加工の技能検定は、1級と2級が実施され

それぞれの合格者には厚生労働大臣名または都道府県知事名で合格証が交付される。

実技作業試験内容(ロープ加工作業)[編集]

  • 1級:ワイヤもっこの現寸図を作成して、ワイヤもっを製作する。試験時間=4時間
  • 2級:ワイヤロープを用いて、玉掛索及びショートスプライスによるエンドレス索を製作する。試験時間=2時間35分

法的根拠[編集]

労働省労働基準局安全衛生部安全課編「クレーン等安全規則の解説」において、同規則第219条のロープ加工に関してアイスプライス[2]の編み込みは、十分な技能及び経験を有する者に行わせる必要があると記述されている。この「十分な技能及び経験を有する者」とは、ロープ加工技能士の資格を有する者と解釈するのが妥当と考えられる。[3]ただし、林業従事者においてはこの限りではない。

関連項目[編集]

  1. ^ 玉掛索の取扱上の注意”. 2024年5月8日閲覧。
  2. ^ アイスプライス”. 2024-0508閲覧。
  3. ^ 『ロープ加工技能士必携』全日本ロープ加工組合連合会、114頁。