レジス・プログレイス

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レジス・プログレイス
基本情報
通称 Rougarou (狼男)
階級 スーパーライト級
身長 173cm
リーチ 170cm
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
誕生日 (1989-01-24) 1989年1月24日(35歳)
出身地 ルイジアナ州ニューオーリンズ
スタイル サウスポー
プロボクシング戦績
総試合数 31
勝ち 29
KO勝ち 24
敗け 2
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レジス・プログレイスRegis Prograis1989年1月24日 - )は、アメリカ合衆国プロボクサールイジアナ州ニューオーリンズ出身。元WBAWBC世界スーパーライト級王者。ルーガルー・プロモーションを主宰している。

来歴[編集]

プログレイスはルイジアナ・クレオール系で、ニューオーリンズ出身である。2005年にハリケーン・カトリーナの影響でテキサス州ヒューストンに移住し、サバンナ・ボクシング・クラブでイベンダー・ホリフィールドとトレーニングを始め、これがボクシングを本格的に始める動機付けとなった。アマチュア時代は全米4位、2009年リングサイド世界チャンピオン、2010年HORN全米チャンピオン、地域ゴールデングローブ優勝、2012年オリンピックトライアルに出場し、87勝7敗という戦績を残した。2012年にプロ転向。

2012年4月28日、ヒューストンでデビュー戦を行い、初回2分0秒KO勝ちを収めデビュー戦を白星で飾った[1]

2015年12月11日、ヒューストンでアベル・ラモスとNABF北米スーパーライト級ジュニア王座決定戦を行い、ラモスが8回終了時に棄権した為TKO勝ちで王座獲得に成功した[2]

2016年6月25日、ニューヨークバークレイズ・センターでルイス・エドゥアルド・フローレスとNABF北米スーパーライト級王座決定戦を行い、4回1分47秒TKO勝ちを収め王座獲得に成功した[3]

2017年6月9日、ニューヨーク州ヴェローナターニング・ストーン・リゾート&カジノでジョエル・ディアス・ジュニアと対戦し、2回2分55秒TKO勝ちを収めNABF北米王座の2度目の防衛に成功した[4]

2017年10月6日、WBCがWBC世界スーパーライト級2位のプログレイスと元WBC世界スーパーライト級王者でWBC世界スーパーライト級4位のビクトル・ポストルの間でWBC世界スーパーライト級暫定王座決定戦を行うよう指令を出した[5]

2018年2月12日、プログレイスとWBC世界スーパーライト級暫定王座決定戦で対戦が決定していたポストルが練習中に右手を負傷し欠場したため、WBC世界スーパーライト級9位のジュリアス・インドンゴに対戦相手が変更になった[6][7]

2018年3月9日、サウスダコタ州デッドウッドのデッドウッド・マウンテン・グランドで元WBAIBF世界スーパーライト級統一王者でWBC世界スーパーライト級8位のジュリアス・インドンゴとWBC世界スーパーライト級暫定王座決定戦を行い、2回2分54秒TKO勝ちを収め王座獲得に成功した[8]

2018年7月14日、ルイジアナ州ニューオリンズのレイクフロント・アリーナでファン・ホセ・べラスコとWBC世界スーパーライト級ダイヤモンド王座決定戦で対戦し、8回1分59秒TKO勝ちを収め、暫定王座の初防衛に成功すると共に、ダイヤモンド王座を獲得した。

2018年10月27日、ルイジアナ州ニューオリンズのレイクフロント・アリーナで行われたWorld Boxing Super Seriesスーパーライト級一回戦でテリー・フラナガンと対戦し、12回3-0(117-110、118-109、119-108)判定勝ちを収め、初防衛に成功しWBSSの準決勝に進出した[9]

2019年4月27日、ルイジアナ州ラファイエットのケイジャン・ドームにてWBSS準決勝としてWBA世界スーパーライト級王者のキリル・レリクと対戦し、6回1分36秒TKO勝ちを収め、WBSS決勝戦への進出を決めると同時に、WBA王座を獲得した[10]

2019年8月10日、プログレイスとプロモーターのディベイラ・エンターテイメントが、WBSSを主催するComosa AG社は、試合報酬の未払い、スケジュールの遅れ、約束の反故を何度も繰り返したとして、Comosa AG社をアメリカの連邦裁判所に提訴すると共に、プログレイスがWBSS決勝から撤退する声明を共同で発表した。訴状によると試合報酬は、1回戦のテリー・フラナガン戦がファイトマネー50万ドルと勝利ボーナス50万ドル、準決勝のキリル・レリク戦がファイトマネー50万ドルと勝利ボーナス60万ドルで、決勝のジョシュ・テイラー戦の報酬はファイトマネー70万ドルと勝利ボーナス130万ドルの予定であった[11][12][13]。しかし、その後両陣営が歩み寄りプログレイス陣営は訴訟を取り下げた[14]

2019年10月26日、ロンドン・O2アリーナにてWBSS決勝としてIBF世界スーパーライト級王者ジョシュ・テイラーに挑戦、12回0-2(112-117、113-115、114-114)の判定負け、プロ初黒星を喫しIBF王座獲得に失敗すると同時にWBAスーパー王座から陥落した[15]

2021年10月、リチャード・シェイファーが設立した新興プロモート会社プロベラムと契約を交わした[16]

2022年8月30日、レジス・プログレイスとホセ・セペダのWBC世界スーパーライト級王座決定戦の入札が行われ、TGBプロモーションズが1,260,000ドル(約1億7千万円)、プログレイスを擁するプロベラムが1,060,000ドル(約1億4千万円)、セペダを擁するサンフェル・ボクシングが1,004,500ドル(約1億3千万円)で入札するが、カリフォルニア州を拠点とするローカルプロモーションのマーヴネイション・プロモーションズが最高値となる2,400,000ドル(約3億2千万円)で入札し、興行権を落札した。この入札結果により、プログレイスとセペダはそれぞれ落札額の90%にあたる1,080,000ドル(約1億4千万円)のファイトマネーを受け取り、残りの10%の240,000ドル(約3千万円)は試合の勝者がボーナスとして受け取ることになった[17]

2022年11月26日、カリフォルニア州 ディグニティ・ヘルス・スポーツ・パーク・テニスコートでジョシュ・テイラーの王座返上に伴うWBC世界スーパーライト級王座決定戦をWBC世界同級1位のホセ・セペダと行い、11回59秒KO勝ちを収め3年振りの世界王座返り咲きに成功した[18]。なおこの試合は興行権を落札したマーヴネイション・プロモーションズの意向により、マイナープラットフォームのFITE.tvでペイ・パー・ビュー配信された。

2023年5月2日、プロベラムを離れ、エディー・ハーンマッチルーム・スポーツと契約したことを発表した[19]

2023年12月9日、サンフランシスコチェイス・センターにて元世界ライト級4団体統一王者の挑戦者デヴィン・ヘイニーと対戦。3回にダウンを奪われ、12回0-3(107-120x3)の判定負けを喫し王座から陥落した。

戦績[編集]

日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考
1 2012年4月28日 1R 2:01 KO カール・アルミロール アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国} プロデビュー戦
2 2012年8月25日 4R 2:20 KO アーロン・アンダーソン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
3 2012年11月30日 2R 2:19 TKO アンソニー・リトル アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
4 2013年1月10日 2R 2:59 TKO デビット・グリーン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
5 2013年6月6日 4R 判定3-0 アダウト・ゴンザレス メキシコの旗 メキシコ
6 2013年10月3日 6R 判定3-0 ジェームス・ハリソン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
7 2013年11月30日 3R 2:59 TKO ミゲル・アルバレス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
8 2014年4月24日 6R 2:45 TKO フェリペ・レイエス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
9 2014年6月7日 5R TKO アーロン・アンダーソン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
10 2014年6月27日 2R 0:31 TKO マルテセ・ローガン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
11 2014年10月8日 4R 1:24 TKO マリオエルモシーリョ メキシコの旗 メキシコ
12 2014年11月6日 1R 1:43 KO ジェフハンフリーズ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
13 2015年1月9日 5R 2:59 KO エクトル・ベラスケス メキシコの旗 メキシコ
14 2015年4月17日 1R 1:28 KO アブラハム・アルバレス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
15 2015年8月7日 8R 判定3-0 アモス・コワート アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
16 2015年12月11日 8R終了 TKO アベル・ラモス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 NABF北米スーパーライト級ジュニア王座決定戦
17 2016年3月25日 1R 2:17 KO アーロン・エレーラ メキシコの旗 メキシコ
18 2016年6月25日 4R 1:47 TKO ルイス・エドゥアルド・フローレス  コロンビア NABF北米スーパーライト級王座決定戦
19 2017年2月11日 1R 2:07 KO ウィルフリード・ブエルバス  コロンビア NABF防衛1
20 2017年6月9日 2R 2:55 TKO ジョエル・ディアスJr. アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 NABF防衛2
21 2018年3月9日 2R 2:54 TKO ジュリアス・インドンゴ ナミビアの旗 ナミビア WBC世界スーパーライト級暫定王座決定戦
22 2018年7月14日 8R 1:59 TKO フアン・ホセ・ベラスコ アルゼンチンの旗 アルゼンチン WBC世界スーパーライト級ダイヤモンド王座決定戦
23 2018年10月27日 12R 判定3-0 テリー・フラナガン イギリスの旗 イギリス WBC防衛1
24 2019年4月27日 6R 1:36 TKO キリル・レリク ベルギーの旗 ベルギー WBA・WBC世界スーパーライト級王座統一戦
World Boxing Super Serios 準決勝
WBA獲得・WBC防衛2
25 2019年10月26日 12R 判定0-2 ジョシュ・テイラー イギリスの旗 イギリス WBA・WBC・IBF世界スーパーライト級王座統一戦
World Boxing Super Serios 決勝戦
WBA・WBC陥落
26 2020年10月31日 3R 1:23 TKO フアン・ヘラルデス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
27 2021年4月17日 6R 1:22 TKO イワン・レドカ  ウクライナ
28 2022年3月19日 6R 1:40 TKO タイロン・マッケンナ アイルランドの旗 アイルランド
29 2022年11月26日 11R 0:59 KO ホセ・セペダ メキシコの旗 メキシコ WBC世界スーパーライト級王座決定戦
30 2023年6月17日 12R 判定2-1 ダニエリト・ソリーシャ プエルトリコの旗 プエルトリコ WBC防衛1
31 2023年12月9日 12R 判定0-3 デヴィン・ヘイニー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 WBC陥落
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獲得タイトル[編集]

ペイ・パー・ビュー売上げ[編集]

開催年月日 イベント 販売件数 テレビ局 備考
2023年12/09_12月9日 デヴィン・ヘイニー vs. レジス・プログレイス 0055_5万5千件[20] DAZN 60ドル[21]
2022年11/26_11月26日 レジス・プログレイス vs. ホセ・セペダ 0020_2万件[22] FITE.tv 60ドル[23]

脚注[編集]

  1. ^ Prograis and Cruz shine in debuts! Doghouse Boxing.com 2012年5月3日
  2. ^ Prograis Stops Ramos, Zenunaj Shocks Bryant Cruz Boxing Scene.com 2015年12月11日
  3. ^ Adam Kownacki, David Benavidez, Hardy Win at Barclays Boxing Scene.com 2016年6月25日
  4. ^ Prograis Drops Joel Diaz Jr. Four Times, Destroys Him in Two Boxing Scene.com 2017年6月10日
  5. ^ Everything you need to know about the status of WBC world titles ESPN.com 2017年10月6日
  6. ^ Regis Prograis Very Motivated To Impress Against Viktor Postol Boxing Scene.com 2018年2月10日
  7. ^ Postol injured, Indongo steps in vs. Prograis Fightnews.com 2018年2月12日
  8. ^ Prograis annihilates Indongo for WBC title Fightnews.com 2018年3月10日
  9. ^ Regis Prograis Drops, Dominates Terry Flanagan in WBSS Clash”. Boxing Scene.com (2018年10月27日). 2018年10月28日閲覧。
  10. ^ Regis Prograis Drops, Beats Down Kiryl Relikh For TKO in SixBoxing Scene.com 2019年4月27日
  11. ^ Prograis sues WBSS, pulls out of tourney final”. ESPN.com (2019年8月10日). 2019年11月12日閲覧。
  12. ^ プログレイスがWBSS撤退表明 主催のコモサ社提訴”. ボクシングビート (2019年月日). 2019年11月12日閲覧。
  13. ^ WBSS Prepared For Legal Battle To Keep Prograis In Tournament”. Boxing Scene.com (2019年8月10日). 2019年11月12日閲覧。
  14. ^ WBSS発表 S・ライト級決勝は10.26ロンドン プログレイスは訴え取り下げ Boxing News(ボクシングニュース) 2019年9月2日
  15. ^ WBSS S・ライト級はテイラーV WBA・IBF王座統一Boxing News(ボクシングニュース) 2019年10月27日
  16. ^ RICHARD SCHAEFER PROUD TO SEE PROBELLUM REPRESENTING FIGHTERS ALL OVER THE WORLD”. プロベラム (2021年10月). 2021年10月21日閲覧。
  17. ^ Zepeda-Prograis: MarvNation Promotions ($2,400,000) Secures Rights To WBC 140-Pound Title Fight”. Boxing Scene.com (2022年8月30日). 2022年12月4日閲覧。
  18. ^ Regis Prograis Knocks Out Jose Zepeda in Eleventh, Captures WBC TitleBoxing Scene.com 2022年11月27日
  19. ^ Prograis To Sign With Hearn’s Matchroom Boxing, Was Also Pursued By Arum’s Top Rank”. Boxing Scene.com (2023年5月2日). 2023年6月19日閲覧。
  20. ^ De La Hoya on Haney-Garcia talks: 'The ball is rolling'”. DAN RAFAEL (2023年12月22日). 2023年12月22日閲覧。
  21. ^ Devin Haney vs Regis Prograis PPV price: How much does it cost to watch 2023 boxing fight?”. The Sporting News (2023年12月8日). 2023年12月22日閲覧。
  22. ^ Regis Prograis set to receive full $1.2 million payment after fight check bounced”. Yahoo.Sports (2022年12月1日). 2022年12月4日閲覧。
  23. ^ Jose Zepeda vs. Regis Prograis date, start time, odds, PPV schedule & card for 2022 boxing title fight”. The Sporting News (2022年11月21日). 2022年12月4日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

空位
前タイトル保持者
ルーカス・マティセー
WBC世界スーパーライト級暫定王者

2018年3月9日 - 2018年7月14日(ダイヤモンド王座認定)

空位
次タイトル獲得者
N/A
前王者
キリル・レリク
WBA世界スーパーライト級王者

2019年4月27日 - 2019年10月26日

空位
次タイトル獲得者
マリオ・バリオス
空位
前タイトル保持者
ジョシュ・テイラー
WBC世界スーパーライト級王者

2022年11月26日 - 2023年12月9日

次王者
デヴィン・ヘイニー