ルイス・ペルドモ (1993年生の投手)

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ルイス・ペルドモ
Luis Perdomo
2023年4月28日 京セラドーム大阪
基本情報
国籍 ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国
出身地 サントドミンゴ
生年月日 (1993-05-09) 1993年5月9日(30歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
185 lb =約83.9 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2010年 アマチュアFA
初出場 MLB / 2016年4月4日
NPB / 2023年4月1日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ルイス・デビッド・ペルドモLuis David Perdomo1993年5月9日 - )は、ドミニカ共和国サントドミンゴ出身のプロ野球選手投手)。右投右打。フリーエージェント(FA)

経歴[編集]

プロ入りとカージナルス傘下時代[編集]

2010年11月にアマチュア・フリーエージェントでセントルイス・カージナルスと契約し、プロ入り。

2011年に傘下のルーキー級ドミニカン・サマーリーグ・カージナルスでプロデビューし、6試合(先発5試合)に登板して1勝3敗、防御率5.68、16奪三振を記録した。

2012年はルーキー級ドミニカン・サマーリーグとルーキー級ガルフ・コーストリーグ・カージナルスでプレーし、2球団合計で11試合(全て先発)に登板して4勝4敗、防御率2.70、50奪三振を記録した。

2013年アパラチアンリーグのルーキー級ジョンソンシティ・カージナルス英語版でプレーし、12試合(先発10試合)に登板して1勝6敗、防御率5.40、29奪三振を記録した。

2014年はA-級ステート・カレッジ・スパイクス、A級ピオリア・チーフス、A+級パームビーチ・カージナルス英語版でプレーし、3球団合計で14試合(先発13試合)に登板して4勝6敗、防御率4.25、57奪三振を記録した。

2015年はA級ピオリアとA+級パームビーチでプレーし、2球団合計で23試合(先発22試合)に登板して6勝12敗、防御率3.98、118奪三振を記録した。

パドレス時代[編集]

2015年12月10日にルール・ファイブ・ドラフトコロラド・ロッキーズから指名され、同日中にトレードサンディエゴ・パドレスへ移籍した[1]

サンディエゴ・パドレス時代(2016年6月21日)

2016年シーズンは開幕25人枠に残り、4月4日のロサンゼルス・ドジャース戦でメジャーデビューを果たした。6月15日にペトコ・パークで行われたマイアミ・マーリンズ戦では1回表にイチローと対戦し、この打席で捕手前にピート・ローズの持つMLB通算最多安打記録4256安打にNPB/MLBの通算安打で並ぶ内野安打を打たれた[2]。8月28日、今度は敵地マーリンズ・パークでの同カードでメジャー初完投勝利を挙げた[3]

2017年は29試合に先発登板して初めて規定投球回に到達し、8勝11敗、防御率4.67、118奪三振を記録した。打撃では広い本拠地のペトコ・パークとサンフランシスコ・ジャイアンツAT&Tパークで、三塁打を4本記録、投手としては1955年ロビン・ロバーツ以来62年ぶりのことだった[4]

2018年4月11日のロッキーズ戦で、ロッキーズのノーラン・アレナドに対して背中を通過する危険球を投げたことをきっかけに乱闘を起こし、退場処分となり[5]、13日MLBより5試合の出場停止と罰金の処分を受けた[6]

2020年10月にはトミー・ジョン手術を受けた[7]。オフの11月20日にDFAとなり[8]、23日に自由契約となった[9]

ブルワーズ時代[編集]

2020年12月16日にミルウォーキー・ブルワーズとマイナー契約を結んだと報じられ[10]2021年1月4日に正式公示された[9]

2022年5月6日にアクティブ・ロースター入りした[11]。オフにノンテンダーFAとなった。

ロッテ時代[編集]

2023年1月20日に千葉ロッテマリーンズが獲得を発表した[12][13]。背番号は55

シーズンを通して安定した投球でセットアッパーに定着し、5月18日のオリックス・バファローズ戦では球団タイ記録となる12試合連続ホールドを記録[14]。目標に掲げていたオールスターゲーム出場も果たし、第2戦に登板して1回を無安打・無失点に抑えた[15]。最終的に球団タイ記録となる41ホールドを記録し、最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した[16]。しかし、10月10日に肩の張りで登録抹消となり[17]、チームはクライマックスシリーズに進出したが、登板機会はなかった。

ナショナルズ傘下時代[編集]

2024年2月8日、ワシントン・ナショナルズとマイナー契約を結んだことが発表された[9][18]

3月22日にリリースされ、FAとなった。

選手としての特徴・人物[編集]

150km/h超のストレートに、投球の半分以上を占めるツーシーム、スライダー、シンカー、チェンジアップなどの変化球を操り、ゴロで打ち取るのが持ち味[19][20][14]。特に投ゴロはペルドモの代名詞とも言われる[21]。また、四球が少なく、クイックや牽制の上手さにも定評がある[14]

16歳までは外野手としてプレーしており、グレゴリー・ポランコとは当時からチームメイトだった[15]。長打力に課題があり投手に転向するが、2017年のパドレス時代には、投手としては62年振りとなるシーズン三塁打4本を記録している[15]。日本では打席に立っていないが、打撃練習でコーチを唸らせる打撃を見せた[22]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2016 SD 35 20 1 0 0 9 10 0 0 .474 662 146.2 187 23 46 7 7 105 10 0 99 93 5.71 1.59
2017 29 29 0 0 0 8 11 0 0 .421 716 163.2 182 17 65 3 8 118 11 2 97 85 4.67 1.51
2018 12 10 0 0 0 1 6 0 0 .143 217 44.2 62 4 22 2 3 39 4 0 37 35 7.05 1.88
2019 47 1 0 0 0 2 4 0 7 .333 296 72.0 69 6 18 1 2 55 3 0 34 32 4.00 1.21
2020 10 1 0 0 0 0 0 0 0 ---- 74 17.1 13 3 10 0 0 16 0 0 12 11 5.71 1.33
2022 MIL 14 0 0 0 0 3 0 0 1 1.000 96 23.2 24 4 3 0 1 12 0 0 10 10 3.80 1.14
2023 ロッテ 53 0 0 0 0 1 3 1 41 .250 209 50.2 49 1 15 0 0 41 1 0 15 12 2.13 1.26
MLB:6年 147 61 1 0 0 23 31 0 8 .426 2061 468.0 537 57 164 13 21 345 28 2 289 266 5.12 1.50
NPB:1年 53 0 0 0 0 1 3 1 41 .250 209 50.2 49 1 15 0 0 41 1 0 15 12 2.13 1.26
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最多

年度別守備成績[編集]



投手(P)












2016 SD 35 12 18 3 1 .909
2017 29 11 22 1 2 .971
2018 12 4 1 0 0 1.000
2019 47 6 10 0 0 1.000
2020 10 2 0 1 0 .667
2022 MIL 14 2 3 1 0 .833
2023 ロッテ 53 5 12 0 0 1.000
MLB 147 37 54 6 3 .938
NPB 53 5 12 0 0 1.000
  • 2023年度シーズン終了時

タイトル[編集]

NPB

記録[編集]

MiLB[編集]

NPB[編集]

初記録
その他の記録

背番号[編集]

  • 61(2016年 - 2020年)
  • 46(2022年)
  • 55(2023年)

脚注[編集]

  1. ^ Padres Acquire RHP Luis Perdomo from Colorado Rockies”. FOX Sports (2015年12月10日). 2023年1月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月10日閲覧。
  2. ^ イチロー ローズ超え日米通算4257安打!マルチ安打で達成”. スポーツニッポン (2016年6月16日). 2016年9月13日閲覧。
  3. ^ 6 DPs help Perdomo and Padres beat Marlins 3-1”. ESPN (2016年8月29日). 2023年1月20日閲覧。
  4. ^ Luis Perdomo Hit Four Triples”. FanGraphs (2017年11月15日). 2019年3月10日閲覧。
  5. ^ 乱闘劇でアレナドら5選手が退場、ロッキーズ勝利日刊スポーツ 2018年4月12日(2018年4月14日閲覧)
  6. ^ 乱闘のアレナドとペルドモ、5試合の出場停止処分日刊スポーツ 2018年4月14日(2018年4月15日閲覧)
  7. ^ Mark Polishuk (2020年10月20日). “Luis Perdomo Undergoes Tommy John Surgery” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年1月26日閲覧。
  8. ^ Connor Byrne (2020年11月20日). “Padres Designate Luis Perdomo, Select 3 Players” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年1月26日閲覧。
  9. ^ a b c Luis Perdomo”. MLB. 2024年2月21日閲覧。
  10. ^ Paul Casella (2020年12月16日). “Perdomo, Crew agree to Minors deal (source)” (英語). MLB.com. 2021年1月26日閲覧。
  11. ^ Brewers' Luis Perdomo: Contract selected by Milwaukee” (英語). cbssports.com (2022年5月6日). 2023年4月4日閲覧。
  12. ^ ぺルドモ投手 入団について”. 千葉ロッテマリーンズ (marines.co.jp) (2023年1月20日). 2023年1月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月20日閲覧。
  13. ^ 【ロッテ】ペルドモの獲得発表「一緒に優勝しましょう」吉井監督「ゴロで打たせるタイプ」”. 日刊スポーツ. 日刊スポーツ新聞社 (2023年1月20日). 2023年1月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月20日閲覧。
  14. ^ a b c リーグトップの39ホールド…ロッテの右腕に「複数球団で争奪戦」可能性が”. 週刊ベースボールONLINE (2023年9月20日). 2023年11月6日閲覧。
  15. ^ a b c 16歳までは変化球が苦手な外野手だった…ロッテのルイス・ペルドモが頼りがいのある投手になるまで”. 文春オンライン (2023年10月2日). 2023年11月6日閲覧。
  16. ^ “【ロッテ】ペルドモ球団記録タイ41ホールド「球団記録に並べたことはとても光栄だよ」”. 日刊スポーツ. (2023年10月2日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202310020001478.html 2023年11月6日閲覧。 
  17. ^ “【ロッテ】ペルドモが右肩の張り訴え登録抹消 CS出場争う楽天との決戦前に衝撃”. 日刊スポーツ. (2023年10月10日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202310100001018.html 2023年11月6日閲覧。 
  18. ^ “前ロッテのペルドモがナショナルズとマイナー契約 昨季パ・リーグの最優秀中継ぎ投手”. 日刊スポーツ. (2024年2月9日). https://www.nikkansports.com/m/baseball/mlb/news/202402090000506_m.html 2024年2月21日閲覧。 
  19. ^ 【ロッテ】ルイス・ペルドモ、原動力は4歳の娘・タイナちゃん”. TBS NEWS DIG (2023年9月8日). 2023年11月6日閲覧。
  20. ^ ロッテ・ペルドモ、リーグトップの12ホールド「監督が信頼してくれて投げさせてもらっている」”. BASEBALL KING (2023年5月9日). 2023年11月6日閲覧。
  21. ^ 【投ゴロ神】ペルドモ『ピッチャーゴロをかき集めたら…』【1-1兄さん】. パーソル パ・リーグTV公式. 11 July 2023. 2023年11月6日閲覧
  22. ^ ヒーロー独り占め!投手打撃練習にカメラが接近【広報カメラ】. 千葉ロッテマリーンズ. 12 June 2023. 2023年11月6日閲覧
  23. ^ ロッテ、5連勝で首位ガッチリ “ブルペンデー”2番手の廣畑がプロ初勝利”. ベースボールキング (2023年5月21日). 2023年5月21日閲覧。
  24. ^ 安田尚憲が決めた!「野球人生で一番うれしいくらい興奮しました」ロッテは西武にサヨナラ勝ちで3連勝”. ベースボールキング (2023年7月6日). 2023年7月6日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]