ラモン・ギテンス

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ラモン・ギテンス Portal:陸上競技
選手情報
ラテン文字 Ramon Gittens
国籍 バルバドスの旗 バルバドス
競技 陸上競技短距離走
種目 60m, 100m, 200m
大学 アメリカ合衆国の旗 セント・オーガスティーンズ大学英語版
生年月日 (1987-07-20) 1987年7月20日(36歳)
出身地 バルバドスの旗 ブリッジタウン
身長 180cm
体重 77kg
成績
オリンピック 100m:予選8組4着(2016年
200m:予選5組3着(2016年
世界選手権 100m:準決勝3組4着(2015年
200m:1次予選6組6着(2009年
4x100mR:予選2組4着(2013年)
地域大会決勝 英連邦競技大会
100m:8位(2014年
4x100mR:5位(2018年
最高世界ランク 100m22位(2013年)
自己ベスト
60m 6秒51(2016年)室内バルバドス記録
100m 10秒02(2013年, 2015年)
10秒01w(2015年)
200m 20秒42(2016年)
獲得メダル
陸上競技
バルバドスの旗 バルバドス
世界室内選手権
2016 ポートランド 60m
世界リレー
2017 ナッソー 4x100mR
パンアメリカン競技大会
2015 トロント 100m
北中米カリブ選手権
2015 サンホセ 100m
2015 サンホセ 4x100mR
中米カリブ選手権
2013 モレリア 100m
中米カリブジュニア選手権
2006 ポートオブスペイン 200m
2006 ポートオブスペイン 4x100mR
2006 ポートオブスペイン 100m
カリフタゲームズ (U20)
2006 レザビーム 4x100mR
2004 ハミルトン 4x100mR
2006 レザビーム 100m
カリフタゲームズ (U17)
2003 ポートオブスペイン 4x100mR
2003 ポートオブスペイン 100m
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ラモン・ギテンスRamon Gittens1987年7月20日 ‐ )は、バルバドスブリッジタウン出身の陸上競技選手。専門は短距離走100mの自己ベストはオバデレ・トンプソン(9秒87)に次ぐバルバドス歴代2位の10秒02[1]、60mは6秒51の室内バルバドス記録保持者。2016年ポートランド世界室内選手権男子60mの銅メダリスト、2017年世界リレー男子4×100mの銀メダリストである。

経歴[編集]

2013年[編集]

6月8日に100mで10秒02(+1.9)の自己ベストをマークし、アンドリュー・ハインズ英語版(10秒03)を抜いてバルバドス歴代2位に名を連ねた。

8月のモスクワ世界選手権に出場すると、男子100m予選を10秒19(-0.4)の組3着で突破し、オリンピック世界選手権を通じて初のセミファイナリストとなったが、準決勝は10秒31(+0.1)の組7着に終わった[2]。アンカーを務めた4×100mリレーでは予選で38秒94のバルバドス記録(当時)樹立に貢献したが、組4着で敗退し決勝には進めなかった[3]

2014年[編集]

5月の世界リレーに出場すると、1走を務めた4×200mでは予選を1分21秒88のバルバドス記録で突破し、決勝でも予選と同タイムの1分21秒88をマークして4位に入った[4]

2015年[編集]

7月にパンアメリカン競技大会に出場すると、男子100m決勝で自己ベスト(10秒02)に迫る10秒07(+1.1)をマークし、アンドレ・ドグラス(10秒05)に次いで銀メダルを獲得した[5]。アンカーを務めた男子4×100mリレーは3位と0秒10差の4位に終わり、惜しくもメダルを逃した。

8月上旬に北中米カリブ選手権に出場すると、男子100mはレモンテイ・マクレーン英語版(10秒09)に次ぐ10秒11(-0.1)の2位に終わり、パンアメリカン競技大会に続いて0秒02差で金メダルを逃した[6]。2走を務めた男子4×100mリレーでは38秒55のバルバドス記録を樹立しての銅メダル獲得に貢献した[7]

8月下旬の北京世界選手権男子100m予選で10秒02(-0.3)の自己ベストタイをマーク。予選を突破して2大会連続でセミファイナリストとなり、準決勝でも自己ベストに迫る10秒04(-0.4)をマークしたが、組4着で敗退した[8]

2016年[編集]

3月のポートランド世界室内選手権男子60m準決勝で6秒53のバルバドス記録を樹立。1999年にオバデレ・トンプソンがマークした6秒56を塗り替え、シニアの世界大会個人種目で初のファイナリストとなると、決勝では準決勝のタイムを更新する6秒51のバルバドス記録を樹立を樹立。トレイボン・ブロメル(6秒47)、アサファ・パウエル(6秒50)に次いで3位に入り、世界大会で初のメダルとなる銅メダルを獲得した[9][10]世界室内選手権におけるバルバドス勢のメダル獲得は、1999年前橋大会の男子200mで銀メダルを獲得したオバデレ・トンプソン以来17年ぶり、史上2人目の快挙となった。

2017年[編集]

4月の世界リレー男子4×100mで2走を務めると、予選を39秒26の組2着(全体9位)で突破。迎えた決勝ではカナダやイギリスなどの強豪国がバトンミスで途中棄権に終わる中、優勝したアメリカ(38秒43)に次ぐ39秒18で2位に入り、銀メダル獲得に貢献した[11]。これはオリンピック世界選手権も含め、リレー種目で獲得したバルバドス史上初のメダルとなった[12]

自己ベスト[編集]

記録欄の( )内の数字は風速m/s)で、+は追い風、-は向かい風を意味する。

種目 記録 年月日 場所 備考
屋外
100m 10秒02 (+1.9)
10秒02 (-0.3)
2013年6月8日
2015年8月22日
アメリカ合衆国の旗 モントバード
中華人民共和国の旗 北京
バルバドス歴代2位
10秒01w (+2.7) 2015年8月7日 コスタリカの旗 サンホセ 追い風参考記録
200m 20秒42 (0.0) 2016年6月26日 バルバドスの旗 ウォーターフォード
室内
60m 6秒51 2016年3月18日 アメリカ合衆国の旗 ポートランド 室内バルバドス記録
200m 21秒20 2011年3月12日 アメリカ合衆国の旗 アルバカーキ

主要大会成績[編集]

備考欄の記録は当時のもの

大会 場所 種目 結果 記録 備考
2003 カリフタゲームズ (en (U17) トリニダード・トバゴの旗 ポートオブスペイン 100m 3位 10秒92 (+1.3)
200m 4位 22秒49 (-2.1)
4x100mR 2位 42秒13 (2走)
世界ユース選手権 カナダの旗 シェルブルック 100m 準決勝 DNS 予選10秒85 (+1.4)
200m 準決勝 DNS 予選22秒03 (-1.7)
2004 カリフタゲームズ (en (U20) バミューダ諸島の旗 ハミルトン 100m 5位 10秒78 (-0.9)
200m 6位 21秒48 (+1.4)
4x100mR 3位 41秒80 (4走)
2005 カリフタゲームズ (en (U20) トリニダード・トバゴの旗 バコレット 100m 6位 10秒75 (+1.7)
200m 4位 21秒65 (-0.9)
中米カリブ選手権 (en バハマの旗 ナッソー 100m 予選 10秒98 (0.0)
パンアメリカンジュニア選手権
 (en
カナダの旗 ウィンザー 100m 8位 10秒73 (+0.7)
200m 8位 21秒59 (+2.5)
2006 カリフタゲームズ (en (U20) フランスの旗 レザビーム 100m 3位 10秒60 (0.0)
4x100mR 2位 41秒28 (4走)
中米カリブジュニア選手権 (en トリニダード・トバゴの旗 ポートオブスペイン 100m 3位 10秒56 (+1.5)
200m 2位 21秒12 (+1.4)
4x100mR 2位 40秒68 (4走)
世界ジュニア選手権 中華人民共和国の旗 北京 200m 5位 21秒25 (-1.1)
2007 北中米カリブ選手権 (en エルサルバドルの旗 サンサルバドル 200m 予選 21秒69 (-0.8)
パンアメリカン競技大会 (en ブラジルの旗 リオデジャネイロ 200m 準決勝 21秒21 (+0.1)
2008 中米カリブ選手権 (en コロンビアの旗 カリ 200m 準決勝 DNS 予選20秒94 (+1.0)
北中米カリブU23選手権 (en メキシコの旗 トルーカ 100m 5位 10秒33 (+0.3)
2009 中米カリブ選手権 (en キューバの旗 ハバナ 100m 予選 10秒41 (-0.8)
200m 予選 21秒07 (-0.5)
世界選手権 ドイツの旗 ベルリン 100m 1次予選 10秒47 (-0.4)
200m 1次予選 21秒33 (+0.2)
2011 中米カリブ選手権 (en アメリカ合衆国の旗 マヤグエス 100m 5位 10秒31 (-0.5)
世界選手権 大韓民国の旗 テグ 100m 予選 10秒42 (-1.3)
パンアメリカン競技大会 (en メキシコの旗 グアダラハラ 100m 準決勝 10秒37 (+0.4)
2012 オリンピック イギリスの旗 ロンドン 100m 予選 10秒35 (0.0)
2013 中米カリブ選手権 (en メキシコの旗 モレリア 100m 3位 10秒19 (+0.5)
世界選手権 ロシアの旗 モスクワ 100m 準決勝 10秒31 (+0.1)
4x100mR 予選 38秒94 (4走) バルバドス記録
2014 世界リレー (en バハマの旗 ナッソー 4x200mR 4位 1分21秒88 (1走) バルバドス記録
4x100mR B決勝 DNS (4走) 予選39秒27
英連邦競技大会 (en イギリスの旗 グラスゴー 100m 8位 10秒25 (0.0)
2015 世界リレー (en バハマの旗 ナッソー 4x100mR B決勝2位 38秒70 (2走) バルバドス記録
4x200mR 予選 1分22秒86 (2走)
パンアメリカン競技大会 (en カナダの旗 トロント 100m 2位 10秒07 (+1.1)
4x100mR 4位 38秒79 (4走)
北中米カリブ選手権 (en コスタリカの旗 サンホセ 100m 2位 10秒11 (-0.1)
4x100mR 3位 38秒55 (2走) バルバドス記録
世界選手権 中華人民共和国の旗 北京 100m 準決勝 10秒04 (-0.4) 予選10秒02 (-0.3):自己ベスト
2016 世界室内選手権 アメリカ合衆国の旗 ポートランド 60m 3位 6秒51 室内バルバドス記録
オリンピック ブラジルの旗 リオデジャネイロ 100m 予選 10秒25 (-1.3)
200m 予選 20秒58 (-1.5)
2017 世界リレー (en バハマの旗 ナッソー 4x100mR 2位 39秒18 (2走)
世界選手権 イギリスの旗 ロンドン 100m 予選 10秒24 (-0.1)
4x100mR 予選 39秒19 (2走)
2018 英連邦競技大会 (en オーストラリアの旗 ゴールドコースト 100m 準決勝 10秒44 (-0.3)
4x100mR 5位 39秒04 (2走)

脚注[編集]

  1. ^ 男子100m世界歴代ランキング 国際陸上競技連盟
  2. ^ 第14回世界選手権男子100m準決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年2月29日閲覧。
  3. ^ 第14回世界選手権男子4×100mリレー予選リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年2月29日閲覧。
  4. ^ 2014年ワールドリレーズ男子4×200mリレー決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年2月29日閲覧。
  5. ^ Henderson jumps world-leading 8.52m at Pan American Games”. 国際陸上競技連盟 (2015年7月23日). 2016年2月29日閲覧。
  6. ^ Gordon, Thomas and Jones shine on day two of NACAC Championships”. 国際陸上競技連盟 (2015年8月9日). 2016年2月29日閲覧。
  7. ^ Dwyer, Jefferson and Burks the stars of the final day of NACAC Championships”. 国際陸上競技連盟 (2015年8月9日). 2016年2月29日閲覧。
  8. ^ 第15回世界選手権男子100m準決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年2月29日閲覧。
  9. ^ 2016年世界室内選手権男子60m決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月19日閲覧。
  10. ^ Report: men's 60m final – IAAF World Indoor Championships Portland 2016”. 国際陸上競技連盟 (2016年3月19日). 2016年3月19日閲覧。
  11. ^ 2017年世界リレー男子4×100m決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟 (2017年4月22日). 2017年4月24日閲覧。
  12. ^ Facts and Figures - IAAF/BTC World Relays Bahamas 2017(IAAF World Championship Medallists and Olympic top three参照) 国際陸上競技連盟 (PDF, 3.12 MB) 2017年04月24日閲覧

外部リンク[編集]

記録
先代
オバデレ・トンプソン
(6秒56)
1999年2月19日
男子60m
室内バルバドス記録保持者
(6秒53 - 6秒51)

2016年3月18日 -
次代
未定
オリンピック
先代
ライアン・ブラスウェイト
(男子陸上競技選手)
2012 ロンドン
バルバドス選手団
旗手

2016 リオデジャネイロ
次代
未定