ラデス・ラグレット橋

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ラデス・ラグレット橋
جسر رادس–حلق الوادي
ラデス・ラグレット橋(2009年2月1日)
座標 北緯36度48分27.7秒 東経10度15分36.3秒 / 北緯36.807694度 東経10.260083度 / 36.807694; 10.260083 (Radès-La Goulette Bridge)
特性
全長 260 m
23.5 m
高さ 20 m
歴史
開通 2009年3月21日
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ラデス・ラグレット橋は、チュニジアラ・グレットラデスの間のチュニス湖運河に架かるエクストラドーズド橋である[1]

チュニジア最大の橋で、ザイン・アル=アービディーン・ベン・アリー大統領により2009年3月21日に開通した。橋の開通前の運河の横断にはフェリーが使われていたが、乗船待ち時間は最低でも30分かかっていた。[2][3]

日本の政府開発援助 (ODA) の円借款により建設された。2006年発行の「日本チュニジア国交樹立50周年記念切手」のモチーフに採用され、また、同国の50ディナール紙幣の絵柄にも採用されている。日本の支援で建設されたことが広く認識されており、地元では le pont japonais (日本の橋)の愛称で呼ばれている。[4]

構造[編集]

主橋梁は、それぞれ70m、120m、70mの3つのスパンからなる。海抜20mの橋桁は、高さ45mの2本の主塔(タワー)によって支えられている。全幅23.5mで、各3.5mの2車線、各2mの路肩、2.5mの中央分離帯に分かれている。

2つのアクセス路が建設された。北側のインターチェンジ部には複数のカーブボックスが打設され、南側はプレストレスト・プレハブ式桁で構成される。高速道路とのインターチェンジは4つの橋と複数のランプウェイで構成される。インターチェンジ施工部は湖を25ヘクタール埋め立てたことから総工費の42%を占め、プロジェクトで最も費用がかかった工事となった。

建設[編集]

プロジェクトの調査は2000年12月から2002年5月にかけて行われた。アフリカ初となるエクストラドーズド橋の建設は、チュニジア、日本(大成建設鹿島建設)、エジプト(アラブコントラクターズ英語版)およびフランスの企業により2004年8月から始められた。複数のフランスの設計事務所からの支援も受けている。プロジェクトマネージャーは日本とチュニジアの設計事務所のグループである。費用は約1億4,100万ディナールで、チュニジアと日本の国際協力銀行が共同で融資する。

橋は2009年3月21日に開通したが、主に地質の問題により当初の予定より2年遅れであった。

出典[編集]

  1. ^ Pont Radès-La Goulette” (フランス語). tun.sika.com. 2022年8月28日閲覧。
  2. ^ Tunisie : Pont de Rades - La Goulette” (フランス語). Terrasol (2017年12月9日). 2022年8月28日閲覧。
  3. ^ ラデス-ラグレット橋建設事業”. JICA. 2024年1月25日閲覧。
  4. ^ 地元チュニジア人に親しまれる「日本の橋(le pont japonais)」”. 外務省 (2015年8月24日). 2024年1月25日閲覧。

外部リンク[編集]