ミッキー・ローク

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ミッキー・ローク
Mickey Rourke
ミッキー・ローク Mickey Rourke
生年月日 (1952-09-16) 1952年9月16日(71歳)
出生地 ニューヨーク州スケネクタディ
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ジャンル 俳優ボクサー
活動内容 1979年:映画デビュー
配偶者 デボラ・フュアー(1981年 – 1989年)
キャリー・オーティス(1992年 – 1998年)
主な作品
天国の門
白いドレスの女
ダイナー
ランブルフィッシュ
パッショネイト 悪の華
イヤー・オブ・ザ・ドラゴン
ナインハーフ
エンゼル・ハート
バーフライ
フランチェスコ
ジョニー・ハンサム
ダブルチーム
ハーレーダビッドソン&マルボロマン
レインメーカー
追撃者
シン・シティ』シリーズ
ドミノ
アレックス・ライダー
レスラー
アイアンマン2
エクスペンダブルズ
インモータルズ -神々の戦い-
 
受賞
全米映画批評家協会賞
助演男優賞
1983年ダイナー
英国アカデミー賞
主演男優賞
2009年『レスラー
ゴールデングローブ賞
主演男優賞(ドラマ部門)
2009年『レスラー』
その他の賞
ボストン映画批評家協会賞
主演男優賞
2008年『レスラー』
助演男優賞
1983年『ダイナー』
シカゴ映画批評家協会賞
主演男優賞
2008年『レスラー』
助演男優賞
2006年シン・シティ
サンディエゴ映画批評家協会賞
主演男優賞
2008年『レスラー』
フロリダ映画批評家協会賞
主演男優賞
2008年『レスラー』
ワシントンD.C.映画批評家協会賞
主演男優賞
2008年『レスラー』
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ミッキー・ローク
基本情報
本名 Philip Andre Rourke Jr.
通称 El Marielito
階級 ライトヘビー級
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
誕生日 (1952-09-16) 1952年9月16日(71歳)
出身地 ニューヨーク州スケネクタディ
スタイル オーソドックス
プロボクシング戦績
総試合数 8
勝ち 6
KO勝ち 4
敗け 0
引き分け 2
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ミッキー・ローク(Mickey Rourke [rʊərk]1952年9月16日[1] - )は、アメリカ合衆国ニューヨーク州出身の俳優、元プロボクサー

略歴[編集]

7歳の時に両親が離婚し、母は5人の子供を持つ警察官の男性と再婚した。ニューヨークからマイアミへ移住したのちに、継父は、ロークをマイアミの有名なボクシングジム「五番街ジム」へ通わせ、モハメド・アリジミー・エリスらと共にトレーニングをさせた。19歳の頃に単身でニューヨークへ戻り、アクターズ・スタジオで演劇を学びながら小さな舞台に出演した[2]

ロサンゼルスへ移り、1979年に『1941』で映画デビュー[3]。1981年に、テレビドラマ『Hardcase』で共演した女優デブラ・フュアー[4]と結婚。同年、『白いドレスの女』で爆弾を密造する男の役が評価されたのち、1982年に出演した『ダイナー』では全米映画批評家協会賞助演男優賞を受賞している[2]。1980年代には、セクシーな魅力を持ったキャラクターがセックスシンボルとして賞され、『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』、『ナインハーフ』、『エンゼル・ハート』等の話題作で主演を務めた[2]

1991年にはプロ・ボクサーに転身[5]。ボクサー引退後に再び俳優業に戻った。ボクサー時代の怪我が元で整形手術を受けている[6]。2009年には、整形手術が失敗したとインタビューで語っている[7]

2008年9月に開催された第65回ヴェネツィア国際映画祭において、主演作の『レスラー』(監督:ダーレン・アロノフスキー)が最高賞に当たる金獅子賞を受賞した[8]。また、ローク自身もゴールデングローブ賞 主演男優賞(ドラマ部門)などを受賞し、アカデミー主演男優賞にノミネートされた[9]

2020年代になっても多忙な日々を送っているが、劇場公開されない低予算映画の出演や脇役が専らとなっている。

エピソード[編集]

出演作品[編集]

公開年 邦題
原題
役名 備考 吹き替え
1979 1941
1941
リース
1980 ミッキー・ローク/ロサンゼルス美女連続殺人
City in Fear
トニー テレビ映画
ミッキー・ロークの レイプ&マリッジ
Rape and Marriage: The Rideout Case
ジョン テレビ映画
フェイドTOブラック
Fade to Black
リッチー
天国の門
Heaven's Gate
ニック・レイ 大塚芳忠TBS版)
1981 白いドレスの女
Body Heat
テディ・ルイス 安原義人
1982 ダイナー
Diner
ロバート・“ブギー”・シェフテル 中尾隆聖(TBS版)
1983 錆びた黄金
Eureka
アウレリオ弁護士 (吹き替え版なし)
ランブルフィッシュ
Rumble Fish
モーターサイクル・ボーイ
1984 パッショネイト 悪の華
The Pope of Greenwich Village
チャーリー
1985 イヤー・オブ・ザ・ドラゴン
Year of the Dragon
スタンリー・ホワイト 安原義人(TBS版、追加録音版)
1986 ナインハーフ
9 1/2 weeks
ジョン 安原義人(テレビ朝日版)
1987 エンゼル・ハート
Angel Heart
ハリー・エンゼル 磯部勉フジテレビ版)
安原義人(テレビ朝日版)
バーフライ
Barfly
ヘンリー (吹き替え版なし)
死にゆく者への祈り
A Prayer for the Dying
マーティン・フェロン 松橋登テレビ東京版)
1988 ホームボーイ
Home Boy
ジョニー・ウォーカー (吹き替え版なし)
1989 フランチェスコ
Francesco
フランチェスコ 奥田瑛二
ジョニー・ハンサム
Johnny Handsome
ジョニー・ハンサム 磯部勉(日本テレビ版)
蘭の女
Wild Orchid
ジェームズ・ウィラー 安原義人(テレビ朝日版)
1990 逃亡者
Desperate Hours
マイケル・ボズワース 安原義人(日本テレビ版)
1991 ハーレーダビッドソン&マルボロマン
Harley Davidson and the MarlboroMan
ハーレー・ダビッドソン 安原義人(VHS版、テレビ朝日版)
1992 ホワイト・サンズ
White Sands
レノックス (吹き替え版なし)
1993 ラスト・アウトロー
The Last Outlaw
グラフ テレビ映画
1994 フリーライド
F.T.W
フランク・T・ウェルズ
1995 男たちの危険な午後
Fall Time
フローレンス 安原義人
1996 ハード・ブレット 仁義なき銃弾
Bullet
ブッチ・“ブレット”・スタイン
欲情の媚薬
Exit in Red
エド・アルトマン 磯部勉(VHS版)
1997 ダブルチーム
Double Team
スタヴロス 池田秀一(ソフト版)
小川真司(テレビ朝日版)
ナインハーフ2
Love in Paris
ジョン・グレイ 安原義人
レインメーカー
The Rainmaker
ブルーザー・ストーン 納谷六朗
1998 バッファロー'66
Buffalo'66
ブッキー 手塚秀彰
デッド・オア・アライブ/監獄の街
Point Blank
ルディ・レイ 菅生隆之
トライアル/希望への闘い
Thicker Than Blood
フランク・ラーキン神父 テレビ映画
THURSDAY
Thursday
カサロフ
1999 マグナム
Out in Fifty
ジャック 菅生隆之
2000 アニマル・ファクトリー
Animal Factory
ジャン
追撃者
Get Carter
サイラス・ペイス 廣田行生(ソフト版)
山路和弘(テレビ東京版)
関口雄吾Netflix版)
2001 プレッジ
The Pledge
ジム・オルスタッド
ブラック・ビートル
They Crawl
Tiny Frakes
ピクチャー・クレア
Picture Claire
エディ
2002 SPUN スパン
Spun
コック 井上和彦
2003 ボブ・ディランの頭のなか
Masked and Anonymous
エドモンド (吹き替え版なし)
レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード
Once Upon a Time in Mexico
ビリー 菅生隆之
2004 マイ・ボディガード
Man on Fire
ジョーダン・カルフス 安原義人(ソフト版)
石波義人(機内上映版)
2005 シン・シティ
Sin City
マーヴ 安原義人
ドミノ
Domino
エド・モズビー 菅生隆之
2006 アレックス・ライダー
Stormbreaker
ダリアス・セイル 大塚芳忠
2008 レスラー
The Wrestler
ランディ・“ザ・ラム”・ロビンソン 英国アカデミー賞 主演男優賞 受賞
ゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ドラマ部門) 受賞
アカデミー主演男優賞 ノミネート
安原義人
インフォーマーズ セックスと偽りの日々
The Informers
ピーター (吹き替え版なし)
2009 キルショット
Killshot
アーマンド・“ブラックバード”・デガス 菅生隆之
2010 ロシアン・ルーレット
13
パトリック・ジェファーソン 安原義人
アイアンマン2
Iron Man 2
イワン・ヴァンコ / ウィップラッシュ 菅生隆之(ソフト版)
磯部勉(テレビ朝日版)
エクスペンダブルズ
The Expendables
ツール 安原義人
パッション・プレイ
Passion Play
ネイト・プール 土師孝也
2011 インモータルズ -神々の戦い-
Immortals
ハイペリオン 菅生隆之
クーリエ 過去を運ぶ男
The Courier
マックスウェル 安原義人
2012 アイ アム ブルース・リー
I AM BRUCE LEE
本人 ドキュメンタリー (吹き替え版なし)
2013 パーフェクト・ヒート
Java Heat
マリク 安原義人
トゥームストーン/ザ・リベンジ
Dead in Tombstone
悪魔 ビデオ映画
2014 シン・シティ 復讐の女神
Sin City: A Dame to Kill For
マーヴ
ハリウッドがひれ伏した銀行マン
Hollywood Banker
本人 ドキュメンタリー (吹き替え版なし)
2015 エクスペンダブル・ミッション
A Hitman in London
ヴォーゲル 安原義人
米軍極秘部隊 ウォー・ピッグス
War Pigs
A・J 野川雅史
トランス・シューター
Blunt Force Trauma
ゾリンジャー 西垣俊作
2016 バトルスティール
WEAPONiZED
ピーターソン教授 さかき孝輔
2021 ウォーハント 魔界戦線
Warhunt
平林剛

ボクシング[編集]

1992年6月、ボクシングの試合のため来日。6月23日、両国国技館でダリル・ミラーとの6回戦に臨んだ。試合は初回2分14秒、右フックでKO勝ち[17]。ただ、この試合の実況を担当した久保田光彦(当時テレビ東京)は、後にこの試合を「ある種の花相撲」と表現し、「私の実況人生の最大の汚点である。いくら宮仕えとはいえ、酷いものは酷いと表現しなければ」とまで語っている[18]

2014年11月28日、ロシアで行われたボクシングの試合で29歳のエリオット・シーモアに勝利する。しかし後にシーモアが、1500ドルで買収され負けることが決まっていた八百長試合だったことを暴露した[19]

戦績[編集]

日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考
1 1991年5月23日 勝利 4R 判定 ステーブ・ポウェル アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
2 1992年4月25日 引分 4R 判定 フランシスコ・ハリス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
3 1992年6月23日 勝利 1R KO ダリル・ミラー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 東京・両国国技館
4 1992年12月12日 勝利 4R 判定 テリー・ジェスマー カナダの旗 カナダ
5 1993年3月30日 勝利 1R TKO トム・ベントリー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
6 1993年7月24日 勝利 3R TKO ブーバ・ストッツ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
7 1993年11月20日 勝利 3R TKO トーマス・マッコイ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
8 1994年9月8日 引分 4R 判定 シーン・ギボンズ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
テンプレート

日本語吹き替え[編集]

主に担当しているのは、以下の二人である。

安原義人
白いドレスの女』で初めて担当して以降、現在に至るまで専属(フィックス)に近い形で長年に渡り吹き替えを務めている。安原はロークに関して『エクスペンダブルズ』で久々に担当した際には「汚いおじさん(笑)になってきていて、私に近づいてきたなぁと思って、そういう意味ではやりやすかったです(笑)」と語っている[20]
菅生隆之
『デッド・オア・アライブ/監獄の街』で初担当。以降は安原の次に多く吹き替えている。

このほかにも、磯部勉大塚芳忠山路和弘松橋登池田秀一奥田瑛二中尾隆聖井上和彦なども声を当てている。

脚注[編集]

  1. ^ Imdb 「Mickey Rourke」
  2. ^ a b c 『ミッキー・ローク 世紀末の匂いのする男』芳賀書店 ISBN 4826105266
  3. ^ ミッキー・ローク - 映画.com
  4. ^ Imdb 「Hardcase」
  5. ^ Rourke mania: Darren Aronofsky directs portrait of aging wrestler”. Filmjournal.com (2008年11月25日). 2009年7月5日閲覧。
  6. ^ Rourke triumphs over demons in "The Wrestler" , CNN.com, 2008-09-24.
  7. ^ Mickey Rourke: I've hacked off so many people in Hollywood, who the hell would give me an Oscar?, The Daily Mail, 2009-02-20.
  8. ^ 米映画『レスラー』、金獅子賞を受賞 ヴェネチア国際映画祭 AFP BB News 2010年9月17日閲覧
  9. ^ Imdb Award データベース
  10. ^ 「米俳優のミッキー・ローク、飲酒運転容疑で逮捕」 朝日新聞 2007年11月9日
  11. ^ ミッキー・ロークが「レッスルマニア25」で、クリス・ジェリコをKO! 映画.com 2009年4月9日
  12. ^ Slideshow: Mickey Rourke and His Family of Little Dogs, at PeoplePets.Com, 2009. Retrieved 2009-02-17.
  13. ^ Mickey Rourke Says Don't Get Your Dogs Knocked Up, 2009-01-15 at PeoplePets.Com. Retrieved 2009-02-17.
  14. ^ Coren, Stanley. Dogs as Therapists: The Case of Mickey Rourke Archived 2009年2月17日, at the Wayback Machine., 2009-01-16, Psychology Today. Retrieved 2009-02-18.
  15. ^ “ミッキー・ロークの愛犬チワワが他界!”. 映画.com. (2009年2月19日). https://eiga.com/news/20090219/2/ 2012年10月30日閲覧。 
  16. ^ “ミッキー・ローク、死んだ愛犬をジョークにした人気ホストに宣戦布告”. シネマトゥデイ. (2009年4月24日). https://www.cinematoday.jp/news/N0017788 2012年10月30日閲覧。 
  17. ^ BoxRec 戦績データベース
  18. ^ 私の選ぶベスト10~その2”. テレビ東京ボクシングオフィシャルサイト (2005年6月30日). 2006年2月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月5日閲覧。
  19. ^ Mickey Rourk Boxing Opponent ...Finally Cops to Taking a Dive”. TMZ (2014年12月16日). 2014年12月18日閲覧。
  20. ^ ささきいさおさん、山路和弘さん、安原義人さん、玄田哲章さん、江原正士さん、磯部勉さん、『エクスペンダブルズ』出演声優が集結!爆笑してタメになる吹替えオリジナル番組収録!” (2017年7月11日). 2023年10月18日閲覧。

外部リンク[編集]