マイネルネオス

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マイネルネオス
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2003年3月30日(21歳)
登録日 2005年10月13日
抹消日 2014年10月10日[1]
ステイゴールド
マイネプリテンダー
母の父 Zabeel
生国 日本の旗 日本北海道新冠町
生産者 ビッグレッドファーム
馬主 サラブレッドクラブ・ラフィアン
調教師 稲葉隆一美浦
田中剛(美浦)
競走成績
生涯成績 50戦8勝(障害競走:24戦4勝)
獲得賞金 2億3370万1000円
勝ち鞍
J・GI 中山GJ 2011年
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マイネルネオス日本競走馬。おもな勝ち鞍は2011年中山グランドジャンプ。馬名は冠名+ギリシャ語で新しい。

戦績[編集]

平地時代[注 1][編集]

2005年12月10日中山デビュー(3着)。2006年1月23日の中山の3歳未勝利戦で3戦目で初勝利を挙げたが、その後勝利が無く障害入りする。

障害入り初戦の障害未勝利戦は7着、続く同クラスの2戦目では7番人気ながら1着馬とクビ差の2着と健闘するも勝利を挙げられず、前走の障害未勝利戦から中2週で2600mの長距離戦となる福島の4歳以上500万下に出走すると、障害帰りながら単勝1桁台の5番人気の支持を受け1着となり約1年ぶりの勝利を収め、1000万クラスに昇級。これにより再び平地競走での活路を見出した。

続いて前走と同一コースの奥の細道特別(1000万下)に出走するとここでも勝利し3勝目を挙げると、次走に格上挑戦の目黒記念を選び出走するも12着と惨敗。しかし、2走前に勝利を挙げた同クラスかつ同一コースの信夫山特別に出走し勝利、4勝目を飾り準オープンに昇級を果たすが、昇級後は10戦して最高でも3着止まりで勝利をあげることが出来ず、2009年2月28日阪神の御堂筋ステークス(8着)を最後に平地に見切りをつけ、再度障害入りすることとなった。なお、平地競走での4勝のうち3勝は福島芝2600mの競走で挙げたことになる。

障害馬時代[編集]

2009年4月4日の中山の障害未勝利戦で2度目の障害入り(1番人気2着)。その後2戦連続で1番人気も2着惜敗となる。11月15日東京の障害未勝利戦で2度目の障害入りから4戦目で初勝利となる。その後は2度落馬するも障害入りしてから障害オープンで2勝する。そして2011年7月2日の中山グランドジャンプで逃げるメジロラフィキが最後の直線上の障害で躓き落馬(第3頚椎骨折で即死)。直後にいたメルシーエイタイムをマイネルネオスが差しきり、重賞初制覇がJ・GIのビッグタイトルとなった。鞍上の柴田大知にとっても初のGIタイトルを獲得し、レース後のインタビューでは涙を流した。レース後に右第1指骨剥離骨折を発症した[2]。5ヶ月休養後、12月3日イルミネーションジャンプステークスではディアマジェスティの5着に終わった。12月24日中山大障害では後方待機からポジションを上げ、2周目3コーナーで先頭に並んだが最後の直線で伸びあぐねて4着に敗れた。2012年初戦の春麗ジャンプステークスではスタートで立ち遅れ、63キロの酷量が響いたのか見せ場なく10着に終わった。

2012年2月29日をもって稲葉隆一調教師が定年、厩舎が解散となったため3月1日より田中剛厩舎へ転厩となった。厩舎には2011年中山大障害勝ちのマジェスティバイオが所属しており、2011年のJ・GI優勝馬が同じ厩舎に所属することになった。その後屈腱炎を発症、全治9ヶ月以上と診断された。2012年末の中山大障害に復帰するも13着に敗れた。

2013年の東京の春麗ジャンプステークス、阪神スプリングジャンプ、中山グランドジャンプ、イルミネーションジャンプステークスも精彩を欠いてそれぞれ6着、9着、12着、14着に敗れた。

2014年10月10日付けで競走馬登録を抹消、神奈川県横浜市中区根岸競馬記念公苑にて乗馬となり[3]、11月16日に根岸競馬記念公苑ポニーセンターでお披露目会が開かれた[4]

競走成績[編集]

年月日 競馬場 競走名 頭数 オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量 距離(馬場) タイム
(上り3F/平均1F)
タイム
勝ち馬/(2着馬)
2005 12. 10 中山 2歳新馬 15 37.5 (9人) 3着 梶晃啓 55 芝1600m(良) 1:37.8 (35.2) 0.3 ウインミッション
12. 25 中山 2歳未勝利 18 44.4 (10人) 3着 梶晃啓 55 芝2000m(良) 2:02.9 (36.1) 0.2 トウショウシロッコ
2006 1. 23 中山 3歳未勝利 16 3.4 (1人) 1着 梶晃啓 56 芝2000m(良) 2:05.2 (35.9) 0.0 (マイネルスバル)
2. 19 東京 3歳500万下 11 55.5 (8人) 7着 梶晃啓 56 芝1800m(良) 1:49.5 (35.6) 1.1 トップオブツヨシ
4. 2 福島 ひめさゆり賞 500万下 10 8.0 (5人) 2着 大西直宏 56 芝1800m(良) 1:48.9 (36.5) 0.2 マグマノーベル
4. 22 東京 新緑賞 500万下 11 13.9 (7人) 11着 田中勝春 56 芝2300m(良) 2:25.5 (36.1) 2.1 ユキノアサカゼ
5. 14 東京 3歳上500万下 13 95.9 (11人) 12着 的場勇人 53 芝1600m(稍) 1:36.8 (36.0) 1.9 サイレントプライド
9. 17 中山 3歳上500万下 15 34.6 (11人) 15着 大西直宏 54 芝1800m(良) 1:53.5 (38.7) 4.7 ドラゴンキャプテン
10. 23 盛岡 オキザリス賞 中央交流 14 13.0 (6人) 9着 佐藤聖也 56 芝1700m(良) 1:48.1 (37.0) 1.1 マイネルホルス
12. 24 中京 3歳上500万下 16 107.6 (13人) 4着 黛弘人 53 芝2000m(良) 2:00.3 (36.1) 0.6 ジョウノエリザベス
2007 7. 14 中山 障害4歳上未勝利 14 10.0 (5人) 7着 宗像徹 59 障2880m(良) 3:20.2 (13.9) 3.5 ユウターアクセス
3. 10 中山 障害4歳上未勝利 14 25.5 (7人) 2着 伊藤直人 59 障2880m(良) 3:13.5 (13.4) 0.1 グランドシャワー
3. 31 福島 4歳上500万下 16 9.3 (5人) 1着 津村明秀 56 芝2600m(良) 2:41.2 (35.4) -0.4 (ニホンピロビャクヤ)
4. 22 福島 奥の細道特別 1000万下 15 8.8 (4人) 1着 津村明秀 54 芝2600m(稍) 2:41.5 (36.4) -0.6 (バブルサウンド)
5. 27 東京 目黒記念 GII 18 31.9 (10人) 12着 津村明秀 51 芝2500m(良) 2:32.8 (35.2) 1.4 ポップロック
6. 23 福島 信夫山特別 1000万下 9 2.1 (1人) 1着 石橋脩 56 芝2600m(良) 2:39.5 (36.2) -0.2 (エキサイトラン)
2008 3. 16 中山 サンシャインS 1600万下 16 50.2 (12人) 6着 津村明秀 55 芝2500m(良) 2:34.4 (36.6) 1.3 ホクトスルタン
4. 13 中山 湾岸S 1600万下 16 16.3 (8人) 3着 津村明秀 57 芝2200m(重) 2:17.5 (37.7) 0.2 トレオウオブキング
5. 18 京都 烏丸S 1600万下 17 10.6 (7人) 12着 津村明秀 55 芝2400m(良) 2:26.1 (34.9) 1.1 エアジパング
6. 15 東京 ジューンS 1600万下 15 69.4 (12人) 5着 津村明秀 57 芝2400m(良) 2:26.8 (35.5) 0.9 ジャガーメイル
7. 5 福島 阿武隈S 1600万下 16 19.1 (6人) 7着 津村明秀 57 芝2000m(良) 1:58.7 (34.7) 0.6 ブレーヴハート
8. 9 函館 みなみ北海道S OP 12 10.9 (5人) 4着 藤岡佑介 54 芝2600m(良) 2:44.0 (36.0) 0.8 ミレニアムウイング
9. 7 札幌 札幌日経OP OP 12 14.3 (4人) 8着 秋山真一郎 55 芝2600m(良) 2:43.4 (36.2) 1.4 ビエンナーレ
12. 14 中山 美浦S 1600万下 16 102.4 (15人) 11着 津村明秀 57 芝2200m(稍) 2:17.4 (37.6) 0.6 ドットコム
2009 2. 1 京都 松籟S 1600万下 12 29.8 (9人) 6着 幸英明 55 芝2400m(稍) 2:28.8 (36.1) 0.6 ハギノジョイフル
2. 28 阪神 御堂筋S 1600万下 13 98.7 (11人) 8着 幸英明 57 芝2400m(良) 2:30.0 (35.8) 1.8 アーネストリー
4. 4 中山 障害4歳上未勝利 14 3.3 (1人) 2着 宗像徹 60 障2880m(良) 3:15.1 (13.5) 0.6 スタルカ
5. 2 東京 障害4歳上未勝利 14 1.8 (1人) 2着 宗像徹 60 障3000m(良) 3:22.7 (13.5) 1.5 セイウンエポック
5. 30 東京 障害4歳上未勝利 14 1.8 (1人) 2着 宗像徹 60 障3000m(不) 3:28.0 (13.9) 0.0 ニューヨーカー
11. 15 東京 障害3歳上未勝利 13 3.3 (2人) 1着 宗像徹 60 障3000m(稍) 3:24.5 (13.6) 0.0 (ボナパルト)
12. 5 中山 イルミネーションJS OP 16 8.7 (5人) 中止 宗像徹 60 障3570m(稍) ムーンレスナイト
12. 26 中山 中山大障害 J・GI 14 34.1 (8人) 6着 宗像徹 63 障4100m(良) 4:43.5 (13.8) 1.8 キングジョイ
2010 2. 6 東京 春麗ジャンプS OP 14 4.9 (3人) 中止 宗像徹 60 障3300m(良) ハッピーヘイロー
3. 7 中山 障害4歳上OP 11 7.2 (3人) 4着 山本康志 60 障3200m(重) 3:42.1 (13.9) 2.1 トーセンジョーカー
4. 11 中山 障害4歳上OP 14 4.2 (1人) 1着 五十嵐雄祐 60 障3200m(良) 3:37.0 (13.6) -0.6 (セイウンエポック)
8. 21 新潟 新潟ジャンプS J・GIII 14 22.4 (8人) 5着 柴田大知 59 障3250m(良) 3:32.7 (13.1) 0.7 コウエイトライ
9. 26 中山 障害3歳上OP 14 3.8 (1人) 3着 柴田大知 61 障3210m(稍) 3:36.1 (13.5) 0.4 タマモグレアー
10. 16 東京 東京ハイジャンプ J・GII 14 12.7 (5人) 7着 五十嵐雄祐 60 障3300m(良) 3:40.0 (13.3) 0.9 イコールパートナー
12. 4 中山 イルミネーションJS OP 12 6.7 (2人) 2着 柴田大知 60 障3570m(良) 4:00.2 (13.5) 1.3 ランヘランバ
12. 25 中山 中山大障害 J・GI 12 16.3 (5人) 3着 柴田大知 63 障4100m(良) 4:46.8 (14.0) 0.7 バシケーン
2011 2. 5 東京 春麗ジャンプS OP 14 10.0 (3人) 2着 柴田大知 60 障3300m(良) 3:39.0 (13.3) 1.0 ランヘランバ
3. 6 中山 障害4歳上OP 14 2.3 (1人) 1着 柴田大知 61 障3200m(良) 3:33.5 (13.3) -0.2 (デアモント)
7. 2 中山 中山グランドジャンプ J・GI 12 4.4 (2人) 1着 柴田大知 63.5 障4260m(良) 4:51.6 (13.7) -0.2 メルシーエイタイム
12. 3 中山 イルミネーションJS OP 10 3.7 (2人) 5着 柴田大知 63 障3570m(不) 4:15.3 (14.3) 5.3 ディアマジェスティ
12. 24 中山 中山大障害 J・GI 10 3.4 (2人) 4着 柴田大知 63 障4100m(良) 4:45.0 (13.9) 0.8 マジェスティバイオ
2012 2. 4 東京 春麗ジャンプS OP 14 7.8 (4人) 10着 柴田大知 63 障3100m(良) 3:31.9 (13.7) 2.8 ディアマジェスティ
12. 22 中山 中山大障害 J・GI 15 64.4 (10人) 13着 浜野谷憲尚 63 障4100m(稍) 4:55.2 (14.4) 6.4 マーベラスカイザー
2013 2. 2 東京 春麗ジャンプS OP 14 51.6 (10人) 6着 浜野谷憲尚 63 障3100m(良) 3:26.6 (13.3) 1.1 セイエイ
3. 9 阪神 阪神スプリングジャンプ J・GII 12 76.0 (10人) 9着 浜野谷憲尚 62 障3900m(良) 4:28.1 (13.7) 6.0 シゲルジュウヤク
4. 13 中山 中山グランドジャンプ J・GI 16 131.4 (14人) 12着 浜野谷憲尚 63 障4250m(良) 4:56.6 (14.0) 6.1 ブラックステアマウンテン
11. 30 中山 イルミネーションJS OP 15 66.3 (12人) 14着 江田勇亮 63 障3570m(良) 4:09.4 (14.0) 3.4 メイショウブシドウ

引退後[編集]

2023年10月25日、それまで繋養されていた根岸競馬記念公苑ポニーセンターを退厩し、カントリーライフ21に移った。[5]

血統表[編集]

マイネルネオス血統サンデーサイレンス系ヘイルトゥリーズン系) / Northern Dancer 6.25% 5x5) (血統表の出典)

ステイゴールド 1994
黒鹿毛 北海道白老町
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence 1986
青鹿毛 アメリカ
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
ゴールデンサッシュ 1988
栗毛 北海道白老町
*ディクタス
Dictus
Sanctus
Dronic
ダイナサッシュ *ノーザンテースト
*ロイヤルサッシュ

*マイネプリテンダー1995
黒鹿毛 ニュージーランド
Zabeel 1986
鹿毛 ニュージーランド
Sir Tristram Sir Ivor
Isolt
Lady Giselle Nureyev
Valderna
母の母
Giladah 1986
黒鹿毛 アイルランド
Mill Reef Never Bend
Milan Mill
Nouvelle Star Luskin Star
Bonne Nouvelle F-No.6-b

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 間に障害未勝利戦2戦を含む。

出典[編集]

  1. ^ マイネルネオス引退、乗馬に”. netkeiba.com. 2022年4月29日閲覧。
  2. ^ マイネルネオス骨折”. ラジオNIKKEI. 2022年8月20日閲覧。
  3. ^ マイネルネオス号が競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2014年10月10日). 2014年10月10日閲覧。
  4. ^ マイネルネオス号お披露目会(11月16日)”. 馬の博物館 ポニーセンター. 公益財団法人 馬事文化財団. 2024年1月30日閲覧。
  5. ^ ポニーセンター”. www.bajibunka.jrao.ne.jp. 2024年4月13日閲覧。

参考文献[編集]

外部リンク[編集]