ポーラー・ショート・カット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ポーラー・ショート・カット

画像募集中
基本情報
種別 ショートドリンク
作成技法 ステア
赤色
グラス   カクテル・グラス
度数 31度[1]
レシピの一例
テンプレートを表示

ポーラー・ショート・カット (Polar Short Cut) は、ショートドリンクに分類される、カクテルである。

レシピの例[編集]

これらを、全て等量ずつ用いる。

作り方[編集]

ダーク・ラム、ホワイト・キュラソー、ドライ・ベルモット、そしてチェリー・ヒーリングを同量ずつ量り取り、これらを全て氷を入れたミキシング・グラスで冷却しながら混ぜる。それを、氷が入らないようにカクテル・グラス(容量75〜90ml程度)に注ぐ。

備考[編集]

  • ホワイト・キュラソーには、コアントローが指定される場合がある[2][3][4]
  • ダーク・ラムの銘柄として、ネグリタが指定される場合がある[3][4]
  • ラムはゴールド・ラムでも良いとされることもある[5][6]
  • チェリー・ヒーリングは、他のチェリー・ブランデーでも良いとされることもある[5][6][7][8]
  • ドライ・ベルモットの銘柄には、ノイリー・プラットが指定される場合がある[4]

歴史[編集]

1957年スカンジナビア航空コペンハーゲンデンマーク)と東京日本)を結ぶ北極回りの航空路線の開設を記念して開催されたカクテルコンテストで1位を獲得したのが本カクテルである[2][5][6][7][8][9][10][11][12]。カクテルコンテストにはスカンジナビア航空のほかに、デンマーク・バーテンダー協会[10][4]、チェリー・ヒーリングを生産している企業[6]も共催者として名を連ねている。

このカクテルに使用されるチェリー・ヒーリングはデンマーク産のリキュールである[13]

このカクテルの創作者は、コペンハーゲンのバーテンダーのポール・ドジャール[2][5][6][9][13]。また、彼は新航路のスカンジナビア航空が運行する日本への1番機で日本へ行ったことでも知られている[2][9]

このカクテルが創作される契機となったスカンジナビア航空の北極回り航空路線は廃止されてしまっている(1998年時点)[13]

出典[編集]

  1. ^ 稲保幸『色でひけるカクテル』大泉書店、2003年、31頁。ISBN 4-278-03752-X 
  2. ^ a b c d 稲保幸『カクテルガイド』新星出版、1997年、111頁。ISBN 4-405-09629-5 
  3. ^ a b 今井清『たのしむカクテル』梧桐書院、1988年、141頁。ISBN 4-340-01204-1 
  4. ^ a b c d 今井清監修『カクテル・カタログ '96』成美堂出版、1996年、160頁。ISBN 4-415-04090-X 
  5. ^ a b c d 花崎一夫監修『ザ・ベスト・カクテル』(改訂新版)永岡書店、1997年、112頁。ISBN 4-522-21283-6 
  6. ^ a b c d e 福西英三、花崎一夫、山崎正信『バーテンダーズマニュアル』(新版)柴田書店、1995年、308頁。ISBN 4-388-05765-7 
  7. ^ a b 橋口孝司『カクテル銘酒事典』、218頁。 
  8. ^ a b 稲保幸『カクテル・レシピ1000』日東書院、2005年、164頁。ISBN 4-528-01412-2 
  9. ^ a b c 稲保幸『スタンダードカクテル』新星出版、1993年、152頁。ISBN 4-405-09577-9 
  10. ^ a b 今井清『たのしむカクテル』梧桐書院、1988年、231頁。ISBN 4-340-01204-1 
  11. ^ 中村健二「ポーラー・ショート・カット」『世界一のカクテル』主婦の友社、2010年、183頁。ISBN 978-4072743935 
  12. ^ THE PLACE「ポーラー・ショート・カット」『カクテル事典』学研パブリッシング、2014年、124頁。ISBN 978-4058003206 
  13. ^ a b c 稲保幸『カクテル こだわりの178種』新星出版、1998年、162頁。ISBN 4-405-09640-6