ボルツ

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ボルツモンゴル語: борц,ᠪᠣᠷᠴᠠ borts)は、モンゴルの伝統的な保存食のひとつ。

家畜の肉を乾燥させて干し肉とし、それをさらに細かくほぐしたものである。肉には主にが使われる。

モンゴル帝国の時代以前から存在し、兵士の携行食のひとつであった。携行には皮袋や牛の膀胱でできた袋を使っていた。

元来は、そのままの状態で食べる携行食であるが、煮物料理に入れてダシとして用いることもある。

厳密には、細かくほぐしたものでないとボルツとは呼べないのだが、共産国時代に行われた定住化政策などの影響により、ほぐしていない状態の干肉もボルツと呼ぶようになった。

もちろんそのままでは硬すぎて食べられないので、料理に使うに際には金槌などで砕き、湯で戻してから使用する。

モンゴル出身の力士が来日の際に、ソウルフードとして(自家消費用として)持ち込むことがある。

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