ベラ・コバリア

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ベラ・コバリア
ვერა ქობალია
経済・持続的発展大臣
任期
2010年7月2日 – 2012年10月25日
大統領ミヘイル・サアカシュヴィリ
前任者ズラブ・ポロリカシヴィリ
後任者ギオルギ・クヴィリカシヴィリ
個人情報
生誕1981年8月24日
スフミ
公式サイトジョージア政府

ベラ・コバリアグルジア語: ვერა ქობალიაグルジア語ラテン翻字: Vera Kobalia1981年8月24日 - )は、ジョージアの政治家である。2010年7月より、2012年10月まで同国の経済・持続的発展大臣を務めた。

生い立ち[編集]

1981年、当時ジョージアの紛争地域となっていたアブハジアスフミで生まれた[1]

コバリアの家族は1996年、アブハジア紛争による混乱を避けるためにカナダ移民した[2]。コバリアは、同国の高校を経てブリティッシュコロンビア工科大学に学び、経営学ITの学位を得て、2004年に卒業した[1]

政治経歴[編集]

コバリアは2009年末まではカナダに居住しており、2001年に父親が設立した「ヨーロピアン・ブレッド・ベーカリー」(カナダ・バンクーバー)に務めていた[2]。その後、ジョージアに帰国したコバリアは2010年2月、国内避難民の権利を守るための団体「正義のための連合」を設立している[2]

2010年6月、コバリアはジョージア大統領ミヘイル・サアカシュヴィリによって同国の経済・持続的発展大臣に指名され、それは同年7月2日、ジョージア議会によって承認された。コバリアは、彼女の在任期間に最も重視するべき産業として、農業観光業を挙げ[3]、「ネポチズムの排除」というスローガンのもと同省を改革、同国政府にはびこる腐敗と汚職の一掃を目指すとしている[4]

コバリアの大臣就任には、その若さ(大臣就任時の年齢は28歳)や政治経験の欠如をもっての批判や疑問も呈せられた。コバリアが初めてジョージア大統領サアカシュヴェリの興味を惹いたのは、大臣に指名される4ヶ月前のことであり、サアカシュヴェリが、2010年冬季オリンピックのためにバンクーバーを訪問、同地のジョージア人コミュニティーとの会談を持った時であった[5]。ジョージアの中央銀行元総裁は、「必要不可欠な教育も経験も有していない」とコバリアの大臣就任を批判、また他の有識者は、自身も大統領就任時に36歳に過ぎなかったサアカシュヴァリが若年の大臣を起用したがる傾向を持ち、また、若い世代を権力の中枢に引き上げることによってジョージアをかつてのソ連支配時代と決別させる意図を公言していることを指摘している。

脚注[編集]

  1. ^ a b Official biography”. Government of Georgia website. 2010年8月6日閲覧。
  2. ^ a b c “Cabinet Slightly Reshuffled” (英語). Civil Georgia (Tbilisi). (2010年6月25日). http://www.civil.ge/eng/article.php?id=22455 2010年8月6日閲覧。 
  3. ^ “Georgia's PM outlines tasks for new economy minister” (英語). Hürriyet Daily News and Economic Review. (2010年7月5日). http://www.hurriyetdailynews.com/n.php?n=georgias-pm-outlines-tasks-for-new-economy-minister-2010-07-05 2010年8月6日閲覧。 
  4. ^ “Museful minister ... of economic affairs” (英語). Georgia Times. (2010年7月15日). http://www.georgiatimes.info/en/articles/38599.html 2010年7月30日閲覧。 
  5. ^ Bailey, Ian (2010年7月28日). “From Vancouver bakery to Georgian cabinet” (英語). The Globe and Mail (Toronto). http://www.theglobeandmail.com/news/national/british-columbia/vancouver-bakery-manager-turned-georgian-politician-feels-heat-of-cold-war/article1655400/ 2010年8月6日閲覧。 

外部リンク[編集]