プリンシアコメータ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
プリンシアコメータ
第25回平安Sパドック(2018年5月19日)
欧字表記 Princia Cometa[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 黒鹿毛[1]
生誕 2013年3月7日(11歳)[1]
登録日 2015年6月11日
抹消日 2021年3月11日
スパイキュール[1]
ベルモントフェリス[1]
母の父 アジュディケーティング[1]
生国 日本の旗 日本北海道新冠町[1]
生産者 ベルモントファーム[1]
馬主 芳川貴行[1]
調教師 矢野英一美浦[1]
競走成績
生涯成績 37戦8勝
中央競馬:20戦4勝
地方競馬:17戦4勝
[1]
獲得賞金 2億5205万8000円
中央競馬:7360万8000円
地方競馬:1億7845万円
[1]
勝ち鞍
JpnII レディスプレリュード 2018年
JpnII エンプレス杯 2019年
JpnIII クイーン賞 2017年
JpnIII ブリーダーズGC 2020年
テンプレートを表示

プリンシアコメータ(欧字名:Princia Cometa2013年3月7日 - )は、日本競走馬繁殖牝馬[1]。主な勝ち鞍に2017年クイーン賞2018年レディスプレリュード2019年エンプレス杯2020年ブリーダーズゴールドカップ

馬名の由来は、冠名+「彗星)」。

経歴[編集]

2歳時(2015年)[編集]

2015年10月25日東京ダート1600m戦でデビューし、7着。2戦目の2未勝利(東京ダート1600m)で内田博幸鞍上で半馬身差で勝利。初勝利を飾る。

3歳時(2016年)[編集]

年明け初戦の3歳500万下は8着その後3歳限定戦を9着、3着、4着とする。古馬初対戦となった3歳以上500万下は3着、次走も3着となり、9月の3歳以上500万下(新潟ダート1800m)で津村明秀を背に先行し半馬身差で押し切り2勝目を挙げる。続く、昇級初戦の茨城新聞杯は11着。

4歳時(2017年)[編集]

4か月半の休養明け初戦は15番人気ながら4着。次走、瀬戸特別(中京ダート1800m)は岩田康誠と組み、好位から抜け出し1馬身差をつけ1着。3勝目を挙げる。昇級戦の春光ステークスは初の2100mのレースとなるが4着、次走丹沢ステークスはアタマ差の2着となる。3戦連続東京ダート2100m、横山典弘鞍上となった降級戦、八王子特別は1.8倍の人気に応え5馬身差の圧勝、1戦で準オープンに戻る。4戦連続東京ダート2100mとなった赤富士ステークスは1番人気に推されるも不良馬場が堪えたのか4着。次走は大井競馬場で行われたJBCレディスクラシックに挑戦、武豊と初コンビを組み逃げる形となる。直線はララベルとの叩き合いとなるがアタマ差で2着に敗れる。続くクイーン賞は岩田康誠が騎乗し、再び逃げ人気に応え3馬身差で快勝。重賞制覇を飾る[2]

5歳時(2018年)[編集]

5歳初戦はTCK女王盃に出走、1.4倍と圧倒的人気を集めるも6着に敗れる。次走、エンプレス杯でも1番人気に支持されるが、アンジュデジールに交わされ2着。3か月の休み明けとなった平安ステークスは5戦ぶりの中央ダート混合戦に出走し11着と惨敗。次走はブリーダーズゴールドカップに出走、戸崎圭太と初めてコンビを組み逃げるもラビットランに交わされ4馬身離された2着。続く、レディスプレリュードは短期免許で来日中のジョアン・モレイラが騎乗、先行しブランシェクールとの競り合いを制し重賞2勝目、通算6勝目となる[3]。次走は京都開催のJBCレディスクラシック、好位につけるもバテてしまい10着。前年勝ったクイーン賞はクリスチャン・デムーロが騎乗し1番人気となるもブービーの10着と惨敗。

6歳時(2019年)[編集]

6歳初戦エンプレス杯は岩田康誠が騎乗、向こう正面で先頭に立つと2馬身離して重賞3勝目を飾る[4]。このレースから岩田康誠に騎乗が固定される。休み明けとなったブリリアントステークス2着、続くブリーダーズゴールドカップはアンデスクイーンに半馬身交わされ2着。前年勝利したレディスプレリュードはスタート後手を踏み10着と惨敗。JBCレディスクラシックをパスしクイーン賞に出走、逃げるクレイジーアクセルを交わせず2着となる。

7歳時(2020年)[編集]

前年と同じくエンプレス杯から始動、早め先頭に立つものの4着。次走ブリリアントステークスは岩田の負傷で武豊に乗り替わり6着。鞍上が戻ったブリーダーズゴールドカップは逃げるマドラスチェックをかわすと、後続の追い上げも振り切って快勝。2年連続2着の雪辱を果たした[5]。前年と同じローテーションでレディスプレリュードに出走、3着となる。次走は大井開催のJBCレディスクラシックを選択、好位から追走するも6着と敗退。

8歳時(2021年)[編集]

8歳になっても現役を続け、TCK女王盃は逃げて3着と粘った。3月4日のエンプレス杯は8着に敗れる。1週間後の3月11日付で競走馬登録を抹消した[6]

引退後[編集]

引退後は北海道新ひだか町畠山牧場繁殖牝馬となる[6]

競走成績[編集]

以下の内容は、netkeiba.com[7]およびJBISサーチ[8]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離
(馬場)



オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2015.10.25 東京 2歳新馬 ダ1600m(良) 16 8 15 028.70(6人) 07着 R1:42.7(37.1) -2.7 0石川裕紀人 52 ストロングバローズ 468
0000.11.14 東京 2歳未勝利 ダ1600m(良) 14 4 5 016.70(5人) 01着 R1:39.2(37.6) -0.1 0内田博幸 54 (ジュンザワールド) 472
2016.01.05 中山 3歳500万下 ダ1800m(良) 16 1 2 054.3(11人) 08着 R1:56.6(38.0) -1.5 0内田博幸 54 マイネルバサラ 468
0000.02.14 東京 3歳500万下 ダ1600m(稍) 16 6 11 114.6(12人) 09着 R1:38.2(38.6) -1.4 0柴田大知 54 アルーアキャロル 462
0000.04.24 東京 3歳500万下 ダ1600m(良) 13 6 8 050.90(7人) 03着 R1:38.2(37.1) -1.1 0柴山雄一 54 イーグルフェザー 470
0000.05.15 東京 3歳500万下 ダ1600m(良) 16 1 1 015.60(7人) 04着 R1:38.4(36.3) -0.6 0内田博幸 54 ブライトリビング 468
0000.06.11 東京 3歳上500万下 ダ1600m(良) 16 5 10 020.50(5人) 03着 R1:38.5(36.0) -0.9 0津村明秀 52 クロフネビームス 466
0000.08.21 新潟 3歳上500万下 ダ1800m(良) 15 4 7 007.10(3人) 03着 R1:54.1(38.3) -0.3 0石川裕紀人 51 メリーウィドウ 462
0000.09.03 新潟 3歳上500万下 ダ1800m(良) 15 6 11 004.90(2人) 01着 R1:52.7(38.2) -0.1 0津村明秀 52 (コウセイマユヒメ) 462
0000.09.24 中山 茨城新聞杯 1000万下 ダ1800m(重) 16 2 4 023.70(9人) 11着 R1:53.6(36.4) -1.1 0津村明秀 52 クロフネビームス 470
2017.02.04 東京 4歳上1000万下 ダ1600m(良) 16 7 13 123.1(15人) 04着 R1:37.9(36.3) -0.2 0津村明秀 55 トーセンラムセス 466
0000.03.11 中京 瀬戸特別 1000万下 ダ1800m(良) 16 4 8 007.30(4人) 01着 R1:53.4(38.3) -0.2 0岩田康誠 53 (ロバストミノル) 468
0000.04.29 東京 春光S 1600万下 ダ2100m(良) 16 8 16 028.00(9人) 04着 R2:11.9(39.4) -0.0 0横山典弘 52 デビルズハーツ 474
0000.05.21 東京 丹沢S 1600万下 ダ2100m(良) 10 8 10 005.50(4人) 02着 R2:10.8(37.2) -0.0 0横山典弘 55 スリータイタン 470
0000.06.10 東京 八王子特別 1000万下 ダ2100m(良) 15 8 15 001.80(1人) 01着 R2:11.6(37.9) -0.8 0横山典弘 55 (ピアシングステア) 478
0000.10.15 東京 赤富士S 1600万下 ダ2100m(不) 16 2 3 003.70(1人) 04着 R2:08.7(37.4) -0.2 0石橋脩 54 モンドアルジェンテ 484
0000.11.03 大井 JBCレディスクラシック JpnI ダ1800m(重) 15 2 3 008.30(4人) 02着 R1:54.2(39.1) -0.0 0武豊 55 ララベル 489
0000.12.06 船橋 クイーン賞 JpnIII ダ1800m(良) 9 2 2 002.00(1人) 01着 R1:51.8(38.0) -0.6 0岩田康誠 55 アンジュデジール 489
2018.01.24 大井 TCK女王盃 JpnIII ダ1800m(不) 14 5 9 001.40(1人) 06着 R1:55.4(39.7) -1.5 0横山典弘 55 ミッシングリンク 495
0000.02.28 川崎 エンプレス杯 JpnII ダ2100m(良) 11 6 7 002.60(1人) 02着 R2:16.5(39.8) -0.2 0岩田康誠 55 アンジュデジール 488
0000.05.19 京都 平安S GIII ダ1900m(稍) 16 6 11 088.00(9人) 11着 R1:58.8(38.4) -1.5 0岩田康誠 54 サンライズソア 482
0000.08.16 門別 ブリーダーズGC JpnIII ダ2000m(不) 15 4 6 008.10(4人) 02着 R2:06.4(40.0) -0.8 0戸崎圭太 56 ラビットラン 486
0000.10.11 大井 レディスプレリュード JpnII ダ1800m(良) 14 6 9 004.30(2人) 01着 R1:53.9(37.9) -0.0 0J.モレイラ 55 (ブランシェクール) 492
0000.11.04 京都 JBCレディスクラシック JpnI ダ1800m(良) 16 5 10 007.20(4人) 10着 R1:52.6(39.6) -2.2 0武豊 55 アンジュデジール 488
0000.12.12 船橋 クイーン賞 JpnIII ダ1800m(不) 11 7 9 002.40(1人) 10着 R1:56.3(43.4) -3.6 0C.デムーロ 56 アイアンテーラー 506
2019.02.27 川崎 エンプレス杯 JpnII ダ2100m(良) 13 5 7 003.80(2人) 01着 R2:15.3(40.0) -0.4 0岩田康誠 56 (ブランシェクール) 488
0000.05.05 東京 ブリリアントS L ダ2100m(重) 16 4 7 011.90(8人) 02着 R2:08.2(36.4) -0.1 0岩田康誠 55 アングライフェン 488
0000.08.15 門別 ブリーダーズGC JpnIII ダ2000m(稍) 11 6 6 002.10(1人) 02着 R2:06.3(38.5) -0.1 0岩田康誠 57 アンデスクイーン 484
0000.10.03 大井 レディスプレリュード JpnII ダ1800m(良) 12 1 1 003.70(2人) 10着 R1:55.0(40.2) -1.8 0岩田康誠 56 アンデスクイーン 490
0000.12.11 船橋 クイーン賞 JpnIII ダ1800m(稍) 12 7 10 003.70(3人) 02着 R1:54.1(40.4) -0.5 0岩田康誠 56 クレイジーアクセル 491
2020.03.05 川崎 エンプレス杯 JpnII ダ2100m(稍) 13 3 3 003.20(2人) 04着 R2:17.9(42.5) -1.0 0岩田康誠 56 アンデスクイーン 493
0000.05.10 東京 ブリリアントS L ダ2100m(良) 16 5 9 010.00(6人) 06着 R2:11.0(37.5) -0.9 0武豊 55 エルデュクラージュ 490
0000.08.13 門別 ブリーダーズGC JpnIII ダ2000m(良) 15 1 1 003.60(2人) 01着 R2:07.7(41.4) -0.3 0岩田康誠 57 (メモリーコウ) 488
0000.10.08 大井 レディスプレリュード JpnII ダ1800m(不) 16 7 13 005.20(4人) 03着 R1:53.2(38.4) -1.1 0岩田康誠 56 マルシュロレーヌ 492
0000.11.03 大井 JBCレディスクラシック JpnI ダ1800m(稍) 15 3 5 017.30(5人) 06着 R1:52.5(38.6) -1.4 0岩田康誠 55 ファッショニスタ 496
2021.01.20 大井 TCK女王盃 JpnIII ダ1800m(良) 9 3 3 014.70(4人) 03着 R1:54.3(38.2) -0.6 0岩田康誠 58 マルシュロレーヌ 495
0000.03.04 川崎 エンプレス杯 JpnII ダ2100m(良) 11 5 5 007.80(4人) 08着 R2:16.6(41.7) -2.5 0岩田康誠 56 マルシュロレーヌ 494

繁殖成績[編集]

馬名 生年 毛色 馬主 厩舎 戦績 出典
初仔 プリンシアコメータの2022 2022年 栗毛 ルヴァンスレーヴ (デビュー前) [9]
2番仔 プリンシアコメータの2023 2023年 鹿毛 クリソベリル (デビュー前) [10]
  • 2024年2月16日現在

血統表[編集]

プリンシアコメータ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系
[§ 2]

スパイキュール
2000 黒鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo Hail To Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
*クラフティワイフ
Crafty Wife
1985 栗毛
Crafty Prospector Mr. Prospector
Real Crafty Lady
Wife Mistress Secretariat
Political Payoff

ベルモントフェリス
2002 黒鹿毛
*アジュディケーティング
Adjudicating
1987 黒鹿毛
Danzig Northern Dancer
Pas de Nom
Resolver Reviewer
Lovely Morning
母の母
*マチス
Matisse
1982 鹿毛
Mr. Prospector Raise a Native
Gold Digger
Julia B. Herbager
Zonah
母系(F-No.) (FN:5-h) [§ 3]
5代内の近親交配 Mr. Prospector 4×3Bold Ruler 5×5 [§ 4]
出典
  1. ^ [11]
  2. ^ [12]
  3. ^ [11]
  4. ^ [11]

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o プリンシアコメータ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2024年2月4日閲覧。
  2. ^ “【クイーン賞】(船橋)~プリンシアコメータが重賞初制覇”. ラジオNIKKEI. http://www.radionikkei.jp/keiba/post_13434.html 2020年12月12日閲覧。 
  3. ^ “【レディスプレリュード】(大井)~プリンシアコメータ競り勝って重賞2勝目”. ラジオNIKKEI. https://www.radionikkei.jp/keiba_article/news/post_16054.html 2020年12月12日閲覧。 
  4. ^ 【エンプレス杯】プリンシアコメータが押し切り重賞3勝目」『サンケイスポーツ』、2019年2月27日。2020年12月12日閲覧。
  5. ^ 【ブリーダーズGC】プリンシアコメータが重賞4勝目!」『サンケイスポーツ』、2020年8月13日。2020年12月12日閲覧。
  6. ^ a b 【JRA】プリンシアコメータが引退、繁殖入り レディスプレリュードなど重賞4勝」『netkeiba.com』。2021年3月12日閲覧。
  7. ^ プリンシアコメータの競走成績”. netkeiba.com. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年12月12日閲覧。
  8. ^ プリンシアコメータ 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年12月12日閲覧。
  9. ^ _________|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年9月21日閲覧。
  10. ^ _________|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2023年7月30日閲覧。
  11. ^ a b c 血統情報:5代血統表|プリンシアコメータ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年11月8日閲覧。
  12. ^ プリンシアコメータ - Princia Cometa - 競走馬データベース”. 競馬ラボ. 2021年11月8日閲覧。

外部リンク[編集]