フェルナンド・モンティエル

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フェルナンド・モンティエル
基本情報
本名 フェルナンド・モンティエル・マルティネス
通称 Cochulite(狼)
階級 フェザー級
身長 163cm
リーチ 169cm
国籍 メキシコの旗 メキシコ
誕生日 (1979-03-01) 1979年3月1日(45歳)
出身地 シナロア州ロスモチス
スタイル オーソドックス
プロボクシング戦績
総試合数 62
勝ち 54
KO勝ち 39
敗け 6
引き分け 2
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フェルナンド・モンティエルFernando Montiel Martinez1979年3月1日 - )は、メキシコ男性プロボクサー。第10代WBO世界フライ級王者。第9代・第12代WBO世界スーパーフライ級王者。元WBC・WBO世界バンタム級統一王者。世界3階級制覇王者。

人物[編集]

」を意味する「Cochulite(コチュリート)」の愛称を持つ。フェルナンド・モンティエールとも表記される。ホルヘ・アルセとは古くからの友人でよく練習をする仲。父マヌエル・モンティエル・シニアはフェルナンド・ベルトランが代表を務めるサンフェルのトレーナーでトップ選手を指導し、フェルナンドをはじめ、エルナン・マルケスオルランド・サリド、ホルヘ・アルセなどを指導し日本の世界王者に挑戦する門下生がいる時は来日している。兄マヌエル・モンティエル・ジュニアは元プロボクサーで弟フェルナンドのカットマン。父と兄弟がセコンドに付く試合がほとんど。

来歴[編集]

1996年12月6日、シナロア州ロスモチスでマヌエル・タマーヨと対戦し、2回TKO勝ちを収めデビュー戦を白星で飾った。

1999年9月11日、ソノラ州シウダ・オブレゴンでルーベン・ディアスとWBA北米スーパーフライ級王座決定戦を行い、12回判定勝ちを収め王座獲得に成功した。

2000年12月16日、WBO世界フライ級王者イシドロ・ガルシア(メキシコ)と対戦し、7回2分15秒TKO勝ちを収め王座獲得に成功した。

2001年3月24日、WBO世界フライ級1位のゾルタン・ルンカと対戦し、7回2分3秒TKO勝ちを収め初防衛に成功した。

2001年5月25日、ゲレーロ州アカプルコファン・ドミンゴ・コルドバアルゼンチン)と対戦し、初回2分15秒KO勝ちを収め2度目の防衛に成功した。

2001年9月8日、ネバダ州リノローラー・イベント・センターホセ・ロペスプエルトリコ)と対戦し、3-0(116-110、116-111、118-110)の判定勝ちを収め3度目の防衛に成功した。

2002年6月22日、MGMグランド・ガーデン・アリーナでWBO世界スーパーフライ級王者ペドロ・アルカサールパナマ)と対戦し、6回1分16秒TKO勝ちを収め2階級制覇を果たした。

2003年1月18日、WBO世界スーパーフライ級14位のロイ・ドリゲス(フィリピン)と対戦し、2回TKO勝ちを収め初防衛に成功した。

2003年8月16日、コネチカット州アンカスビルモヒガン・サンマーク・ジョンソンアメリカ合衆国)と対戦し、プロ初黒星となる0-2(112-115、110-117、114-114 )の判定負けを喫し2度目の防衛に失敗、王座から陥落した。

2005年4月9日、エルパソドン・ハスキンズ・センターでWBO世界スーパーフライ級王者イバン・エルナンデス(メキシコ)と対戦し、7回1分48秒KO勝ちを収め1年8か月ぶりの王座返り咲きに成功した。

2005年7月16日、MGMグランド・ガーデン・アリーナでエバース・ブリセノ(ニカラグア)と対戦し、3-0(117-111、118-110、117-111)の判定勝ちを収め初防衛に成功した。

2005年10月29日、アリゾナ州ツーソンのデザート・ダイアモンド・カジノでプラムアンサック・ポースワン(タイ)と対戦し、3-0(115-112、114-112、114-112)の判定勝ちを収め2度目の防衛に成功した。

2006年5月27日、WBO世界バンタム級王者ジョニー・ゴンサレス(メキシコ)と対戦し、1-2(115-113、111-118、112-116)の判定負けを喫し3階級制覇に失敗した。

2007年2月24日、セブ市セブ市スポーツセンターでZ・ゴレス(フィリピン)と対戦し、2-1(115-111、114-112、111-115)の判定勝ちを収め3度目の防衛に成功した。

2007年7月24日、ソノラ州シウダ・オブレゴンでセシリオ・サントス(メキシコ)と対戦し、10回2分15秒TKO勝ちを収め4度目の防衛に成功した。

2007年10月4日、ハードロック・ホテル・アンド・カジノでルイス・メレンデス(コロンビア)と対戦し、12回1分58秒TKO勝ちを収め5度目の防衛に成功した。

2008年2月16日、MGMグランド・ガーデン・アリーナでマーティン・カスティーリョ(メキシコ)と対戦し、4回1分56秒KO勝ちを収め6度目の防衛に成功した。

2008年5月31日、サン・ルイス・ポトシ州サン・ルイス・ポトシのエル・パセオ闘牛場でルイス・マルドナド(メキシコ)と対戦し、3回2分58秒TKO勝ちを収め7度目の防衛に成功した。

2009年3月28日、オスカー・シルバ(アルゼンチン)とWBO世界バンタム級暫定王座決定戦を行い、3回2分44秒KO勝ちを収め3階級制覇を達成した。同年6月、WBO世界バンタム級正規王者ジェリー・ペニャロサフィリピン)の王座返上に伴い、正規王者に認定された。

2009年6月27日、エリック・モレルプエルトリコ)と対戦する予定だったが、自身の負傷によりキャンセルとなった[1]

2010年2月13日、シソ・モラレス(フィリピン)と対戦し、初回2分6秒TKO勝ちを収め初防衛に成功した[2]

2010年4月30日、日本武道館WBC世界バンタム級王者長谷川穂積真正)と対戦するが、当時ではJBCがモンティエルの持つWBO王座を非公認王座としていたため、長谷川が勝てばWBC王座防衛のみ、モンティエルが勝てばWBC王座とWBO王座を統一するという変則的な条件下での王座統一戦を行い、4回2分59秒TKO勝ちを収めWBC王座とWBO王座の統一に成功した[3]

2010年7月17日、トゥストラ・グティエレスのパレンケ・デ・ラ・フェリアで元WBA世界スーパーフライ級暫定王者のラファエル・コンセプション(パナマ)と対戦し、2回に2度のダウンを奪った末、右ストレートが顔面をクリーンヒット。そのまま相手は失神、試合後すぐさま病院直行にする3回1分57秒TKO勝ちを収めWBO王座は2度目、WBC王座初防衛に成功した

2011年2月19日、ノニト・ドネアフィリピン)と対戦し、2回2分25秒TKO負けを喫しWBO王座の3度目の防衛に失敗、WBC王座の2度目の防衛にも失敗し王座から陥落した[4]。2回にドネアの強烈な左フックを浴びてダウンしながらも立ち上がり、一旦は試合続行になったものの、直後にドネアの連打を浴びてストップされた[5]。左フックを受けた右側頭部が陥没しているように見えたために、試合直後には骨折の可能性が報道されたが、モンティエル自身が骨折を否定し、脳に損傷はなく手術も必要としないという医師の診断を受けていることを根拠に、早期に復帰できる見通しを示した[6][7]

2011年6月25日、元WBA世界バンタム級暫定王者ネオマール・セルメニョベネズエラ)とスーパーバンタム級契約ノンタイトル12回戦を行い、3回開始10秒セルメニョの棄権によるTKO勝ちを収め再起に成功した[8]

2011年8月20日、アルバロ・ペレス(ニカラグア)とスーパーバンタム級契約ノンタイトル10回戦を行い、3回1分26秒KO勝ちを収めた[9]

2011年11月19日、ロスモチスのエスタディオ・センテナリオにて、ビクトル・テラサス(メキシコ)とWBC世界スーパーバンタム級シルバー王座決定戦で対戦し、0-3(112-115、113-115、113-114)の判定負けを喫し王座獲得に失敗した[10]

2012年11月24日、シウダー・フアレスのヒムナシオ・ムニシパル“ホセ・ネリ・サントス”でジョバンニ・カロ(メキシコ)とUSNBC米国スーパーバンタム級シルバー王座決定戦で対戦し、3-0(114-112、114-112、114-112)の判定勝ちを収めた[11]

2013年6月22日、ゲレーロ州イスタパ・シワタネホでハデレス・パドゥア(フィリピン)と対戦し、3回1分12秒TKO勝ちを収めた[12]

2014年3月15日、チアパス州パレンケで元IBF世界フェザー級王者クリストバル・クルス(メキシコ)とノンタイトル10回戦を行い、2-0(97-91、96-92、94-94)の判定勝ちを収めた。

2014年7月26日、チアパス州ビジャフローレスでヘスス・リオス(メキシコ)とノンタイトル10回戦を行い、1回1分36秒KO勝ちを収めた[13]

2014年11月28日、ヌエボ・レオン州モンテレイヒムナシオ・ヌエボ・レオンでセルヒオ・プエンテ(メキシコ)とノンタイトル10回戦を行い、3-0(98-91、96-93、96-93)の判定勝ちを収めた。

2015年3月14日、ティフアナアウディトリオ・ムニシパル・ファウスト・グティエレス・モレノでロゲリオ・ジュン・ドリゲス(フィリピン)とフェザー級契約ノンタイトル10回戦を行い、3-0(99-88、99-88、99-88)の判定勝ちを収めた[14]

2015年10月14日、アリゾナ州グレンデールジョビング・ドットコム・アリーナアーロン・マルティネスvsデボン・アレクサンダーの前座で、IBF世界フェザー級王者リー・セルビーと対戦し、12回0-3(112-116、110-118、109-119)の判定負けを喫し4階級制覇に失敗した[15]

2016年3月12日、コネチカット州アンキャッスビルのモヒガンサン・カジノでアブネル・マレスと対戦予定だったが[16]、メインイベントのキース・サーマン対ショーン・ポーターの試合がサーマンの交通事故により試合延期となったため興行中止となった。

2016年4月30日、スタブハブ・センターアンドレ・ベルトVSビクター・オルティスの前座でホルヘ・ララと対戦したが初回に左フックで立て続けに倒され、最後は右フックで失神。初回1分37秒KO負けを喫した[17][18]

獲得タイトル[編集]

脚注[編集]

  1. ^ モンティエル負傷。アルセが出場 ボクシングニュース「Box-on!」 2009年6月17日
  2. ^ ドネア、モンティエルとも圧勝 ボクシングニュース「Box-on!」 2010年2月15日
  3. ^ 長谷川5年の王座に別れ “統一戦”はモンティエルが4回TKO勝ち ボクシングニュース「Box-on!」 2010年5月1日
  4. ^ “フラッシュ”ドネア鮮烈2冠奪取! ボクシングニュース「Box-on!」 2011年2月20日
  5. ^ ◎モンティエルしびれた、閃光の…:フィリピンの閃光 ノニト・ドネア 写真特集:時事ドットコム 時事通信社 2011年02月19日
  6. ^ Fernando Montiel Denies That He Suffered a Facial Fracture - Boxing News BoxingScene.com 2011年2月22日
  7. ^ Fernando Montiel Reflects on The Loss To Donaire - Boxing News boxingscene.com 2011年2月24日
  8. ^ Montiel Back In the Winners Circle, Stops Cermeno BoxingScene.com 2011年6月26日
  9. ^ モンティエル再起2連勝 ペレスを3回KO ボクシングニュース「Box-on!」 2011年8月21日
  10. ^ モンティエル血だるま テラサスに屈する ボクシングニュース「Box-on!」 2011年11月21日
  11. ^ Fernando Montiel Edges Giovanni Caro To Win Close BoxingScene.com 2012年11月25日
  12. ^ Montiel Takes Ixtapa By Storm, Stops Padau In Three BoxingScene.com 2013年6月23日
  13. ^ 35歳モンティエル初回KO勝ち Boxing News(ボクシングニュース) 2014年7月27日
  14. ^ モンティエルが2度倒して勝つ、女子リバスV2 Boxing News(ボクシングニュース) 2015年3月15日
  15. ^ セルビー初防衛、モンティエルに3-0勝利 Boxing News(ボクシングニュース) 2015年10月15日
  16. ^ 元世界王者対決、マレスvsモンティエルが決定 Boxing News(ボクシングニュース) 2016年2月4日
  17. ^ Berto KOs Ortiz in four, Williams KOs Rodriguez in war, Lara crushes Montiel fightnews.com 2016年4月30日
  18. ^ ベルトがオルティスに雪辱、モンティエル初回KO負け Boxing News(ボクシングニュース) 2016年5月1日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

前王者
イシドロ・ガルシア
WBO世界フライ級王者

2000年12月16日 - 2002年5月4日(返上)

空位
次タイトル獲得者
アドニス・リバス
前王者
ペドロ・アルカサール
WBO世界スーパーフライ級王者

2002年6月22日 - 2003年8月16日

次王者
マーク・ジョンソン
前王者
イバン・エルナンデス
WBO世界スーパーフライ級王者

2005年4月9日 - 2009年(返上)

空位
次タイトル獲得者
ホセ・ロペス
暫定王座決定戦 対戦者
オスカー・シルバ
WBO世界バンタム級暫定王者
2009年3月28日 - 2009年6月
次暫定王者
正規認定により消滅
空位
前タイトル保持者
ジェリー・ペニャロサ
WBO世界バンタム級王者

2009年6月 - 2011年2月19日

次王者
ノニト・ドネア
前王者
長谷川穂積
WBC世界バンタム級王者

2010年4月30日 - 2011年2月19日

次王者
ノニト・ドネア