フェラーリ・166

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フェラーリ・166MM
166MMバルケッタ
ボディ
乗車定員 2人
駆動方式 FR
パワートレイン
エンジン 1,995cc 水冷V型12気筒SOHC
変速機 5速MT
前:ダブルウィッシュボーン
後:半楕円リーフ
前:ダブルウィッシュボーン
後:半楕円リーフ
車両寸法
ホイールベース 2,200mm
車両重量 800kg
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フェラーリ・166は、イタリアの自動車メーカー、フェラーリが製作した自動車である。

166S[編集]

フェラーリ・159Sのレース戦績がふるわないため排気量を1,995ccに拡大したモデルで、1948年にフェラーリ166スポルトとしてトリノショーで発表された。ウェーバー(現在はマニエッティ・マレリ傘下)製キャブレター3基を備えている。ギアボックスは5段、最高速度は185km/h。

3台が製作され、1948年クレメンテ・ビオンデッティとジュゼッペ・ナボーネがミッレミリアで総合優勝、1948年イゴール・トルベツコイとクレメンテ・ビオンデッティがタルガ・フローリオで総合優勝、1949年もクレメンテ・ビオンデッティとアルド・ベネデッティが引き続きタルガ・フローリオで連続総合優勝する等華々しい戦績を収めドライバー達にフェラーリの名を広めた。

166スパイダー・コルサ[編集]

9台が製作された。

166F2[編集]

フォーミュラマシンで、エンジン出力は155馬力/7,000rpm。

166MM[編集]

1948年のミッレミリアに優勝したことからそのイニシャルを取って166MMと改名され1948年末から33台または34台が製作された。うち25台がカロッツェリア・トゥーリング製のバルケッタ型である。

シャーシはアウレリオ・ランプレディが設計した。エンジンは125から140馬力。1949年のクレメンテ・ビオンデッティとエットーレ・サラーニがミッレミリアで総合優勝、ルイジ・キネッティとセルスドン男爵ピーター・ミッチェル・トムソンが1949年のル・マン24時間レースで総合優勝している。

市販され、フェラーリが初めて販売した自動車となった。

インター[編集]

1949年ロードユーザー向けに115馬力/6,000rpmのスペックで37台または38台が製作された。ボディは当初カロッツェリア・トゥーリングが製作したが、その後ヴィニャーレ製、スタビリメンティ・ファリーナ(Stabilimenti Farina )製、カロッツェリア・ギア製などが用意された。

166MM/53[編集]

1953年に13台が製作され、166MMシリーズIIと呼ばれることもある。エンジンは160馬力/7,200rpmにパワーアップしていた。ミッレミリアの2,000cc以下クラスに参戦している。

ボディーは13台のうち9台をジョヴァンニ・ミケロッティデザインのヴィニャーレ製である。ヘッドライトをボディと一体とし、ブレーキ冷却のためフロント・フェンダーを短くし、リア・フェンダーにブレーキ・ダクトを設けた点等が特徴である。

参考文献[編集]

関連項目[編集]