バース・スパ駅

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バース・スパ駅
Bath Spa ナショナル・レール
ドーチェスター通りから見た駅舎 地図
所在地
場所バース市
行政区バース・アンド・ノース・イースト・サマセット
座標北緯51度22分39秒 西経2度21分23秒 / 北緯51.3775度 西経2.3564度 / 51.3775; -2.3564座標: 北緯51度22分39秒 西経2度21分23秒 / 北緯51.3775度 西経2.3564度 / 51.3775; -2.3564
英国座標ST752643
運営
駅コードBTH
管理会社ネットワーク・レール
ホーム数2
乗客数 (2016/17)増加 643.2万人
乗客数 (2017/18)減少 639.6万人
乗客数 (2018/19)増加 653.8万人
乗客数 (2019/20)減少 643.3万人
乗客数 (2020/21)減少 119.9万人
DfTカテゴリC1
時刻表駅情報接続
- ナショナル・レール
歴史
初期会社グレート・ウェスタン鉄道
1840年8月31日バース駅として開業
1949年バース・スパ駅に改称
指定状況
指定物BATH SPA STATION
指定等級2*級
登録番号1395629[1]
指定日1972年8月11日

バース・スパ駅英語: Bath Spa railway station)は、サウス・ウェスト・イングランドバース市の中心駅である。グレート・ウェスタン本線が乗り入れており、パディントン駅から172.0 km(106マイル71チェーン)の地点にあり、チッペナム駅英語版オールドフィールド・パーク駅英語版の間に位置する[2]。略号はBTH。

駅はグレート・ウェスタン・レールウェイの管轄で、同社運行の列車のみが乗り入れる。

歴史[編集]

1845年の駅。初代の屋根が描かれている。
1962年のバース・スパ駅

バース・スパ駅は1840年ブルネルによってグレート・ウェスタン鉄道のために建設され、現在では第2*級指定建造物に指定されている[1]。駅はエイヴォン川英語版の北岸にあり、南岸から線路が駅へ曲がる地点に位置している。駅舎は左右非対称のチューダー様式で建設され、湾曲した切妻が特徴である[3]。駅は1840年8月31日にバース駅(Bath)として開業し、1949年バース・グリーン駅英語版1951年までバース駅を名乗り続けた)と区別するためにバース・スパ駅(Bath Spa)と改名された[4]

駅は元々広軌規格で建設されたため、ホーム間は広く空いている。駅には元々、現在ブリストル・テンプル・ミーズ駅で見られるようなハンマービーム屋根英語版が存在したが、1897年にホームを延長する際に撤去された[1][5]

駅のすぐ西、本線の北側にはかつて三線の貨物上屋が建てられていた。1877年には西に500 m進んだウェストモアランド英語版に貨物積載所が建設され、貨物上屋は1897年の改修時に撤去された[5]

駅裏口からエイヴォン川対岸までを歩道橋が結んでおり、市のウィドコム地区英語版へ直接向かえるようになっている。1862年に開通したこの橋は当初木造で、有料だった(地元ではハーフペニー橋として知られている)。しかしながら、この橋は1877年に崩れ多くの死者を出したため、同年に現在の鋼鉄桁橋に置き換えられた[6]

再開発[編集]

2017年のプラットホーム改修工事

国鉄民営化後、駅はグレート・ウェスタン・レールウェイが管理している。2005年、会社は指定建造物の改修工事(プラットホームへのエレベーター設置などを含む)許可を得た。同時に改札口も設置された[7]

新しいバース自動車駅英語版サウスゲート英語版のショッピングセンターとの統合や[8]、駅の駐車場の一部および北部スロープを活用したレストラン施設の再開発を含む開発工事が2011年、1200万ポンドかけて着工された[9]。また、駅のアーチの一部を改修して商店街の利用促進を図る計画案も存在する[10]

バース・スパ駅は2013年の国際駅コンテストにおいて、中規模駅部門(Medium-Sized Sttaion)および全駅中(Overall)で最良賞を受賞している[11]

2017年4月、駅はグレート・ウェスタン本線電化工事英語版のために改修された。指定建造物としての地位ゆえ、電化設備に合わせてホームの屋根を削ることが不可能であったため、将来の架線柱を線路間に設置できるようホームが拡張された(当駅を含む区間の電化工事は2016年11月に延期が決定された)。この工事の結果、通路が以前より広がり、列車とホーム間の隙間が狭められた[12]

市内の他駅[編集]

当駅以外の鉄道駅として、現在バース市内にはオールドフィールド駅英語版が西部の近郊に存在するのみである。駅は通勤用の小駅で、ブリストルやバース・スパ、およびその先の駅に向かう一部の列車のみが停車する[13]

かつてバース市内にはグリーン・パーク駅英語版ミッドランド鉄道社のターミナル駅であり、覆い屋根や開業当時の駅舎が現存する。かつて「バース・クイーン・スクエア駅」を名乗っていた)[14]バーサンプトン駅英語版ウェストン駅英語版(ミッドランド線の駅で、1953年廃止)が存在していた。ウェストモアランド・ロード駅英語版はグレート・ウェスタン鉄道の貨物駅だった[15]。グレート・ウェスタン線のテュワートン=オン=エイヴォン駅英語版およびハンプトン・ロウ駅英語版1917年第一次世界大戦による経済統制によって廃止された[16]

運行[編集]

バースに停車する150形のウェストベリー行列車

バース・スパ駅に乗り入れる列車はすべてグレート・ウェスタン・レールウェイによって運行される。ロンドン・パディントン駅 - ブリストル・テンプル・ミーズ駅間を結ぶ定期列車が運行され、バースカラチッぺナム英語版スウィンドン英語版レディング、さらに一部列車はウェストン・スーパー・メア英語版トーントン英語版まで運転される

駅にはカーディフ中央駅からポーツマス・ハーバーグロスター英語版、ブリストルからウエストベリー、ウェーマス行きの列車が運行されている。これらの列車は経路に位置する多数の小駅へのアクセス手段として機能している[17]。ほとんどの列車には165形英語版166形が使用されている[18]

隣の駅[編集]

ナショナル・レールグレート・ウェスタン・レールウェイ運行)
グレート・ウェスタン本線
ブリストル・テンプル・ミーズ駅 - バース・スパ駅 - チッペナム駅英語版
ウェセックス本線英語版
ケインシャム駅英語版 - バース・スパ駅 - ブラッドフォード・オン・エイヴォン駅英語版
ハート・オブ・ウェセックス線英語版
オールドフィールド・パーク駅英語版 - バース・スパ駅 - フレッシュフォード駅英語版

脚注[編集]

  1. ^ a b c Historic England. "Bath Spa Station (1395629)". National Heritage List for England (英語). 2011年12月27日閲覧
  2. ^ Padgett, David (June 2018). Munsey, Myles. ed. Railway Track Diagrams 3: Western & Wales (6th ed.). Frome: Trackmaps. map 5C. ISBN 978-1-9996271-0-2 
  3. ^ Avonside House Design and Access Statement” (PDF). Bath and North East Somerset Council. 2012年4月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年1月1日閲覧。
  4. ^ Butt, R.V.J. (1995). The Directory of Railway Stations. Yeovil: Patrick Stephens Ltd. p. 29. ISBN 1-85260-508-1. R508 
  5. ^ a b Goods shed, Bath Spa Station, Bath - Historic Building Assessment (PDF) (Report). Oxford Archaeological Unit. 10 March 2000. 2015年9月23日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2015年2月22日閲覧
  6. ^ Historic England, Halfpenny Bridge and Lodge House (1394582) Retrieved 12 December 2021
  7. ^ Gating proposal for Bath Spa Station ticket hall” (PDF). Bath and North East Somerset Council. 2012年4月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年1月1日閲覧。
  8. ^ Bath Southgate Transport Interchange”. Southgate Bath. 2012年4月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年1月1日閲覧。
  9. ^ “First image of £12m Bath restaurant scheme”. Bath Chronicle. (2011年12月8日). オリジナルの2012年1月9日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120109005048/http://www.thisisbath.co.uk/image-12m-Bath-restaurant-scheme/story-14080267-detail/story.html 2012年1月7日閲覧。 
  10. ^ Retail Proposals at Bath Spa Railway Station, Bath” (PDF). Oxford Architects. Bath and North East Somerset Council. 2012年4月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年1月1日閲覧。
  11. ^ Harris, Nigel, ed (25 December 2013). “Awards for Bath Spa”. Rail (Haymarket) (738): 12. 
  12. ^ Modernisation of Bath Spa station”. Rail Engineer. 2018年1月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年1月17日閲覧。
  13. ^ Oldfield Park”. The Heart of Wessex Line 2010. 2011年1月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年1月1日閲覧。
  14. ^ The Midland Railway”. Bristol and Bath Railway Path. 2011年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年1月1日閲覧。
  15. ^ Maggs, Colin C. (2013). The GWR Bristol To Bath. Amberley Publishing. ISBN 9781445625829. オリジナルの26 January 2019時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190126060856/https://books.google.co.uk/books?id=-FGIAwAAQBAJ&q=+Westmoreland#v=snippet&q=Westmoreland&f=false 2017年5月2日閲覧。 
  16. ^ Mike Oakley (2002). Somerset Railway Stations. Dovecote Press, Wimborne. ISBN 1-904349-09-9 
  17. ^ Archived copy”. 2013年5月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年6月8日閲覧。
  18. ^ Archived copy”. 2015年12月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年8月23日閲覧。

外部リンク[編集]