ノート:ラジカル (化学)

ページのコンテンツが他言語でサポートされていません。

塩素ラジカルの価電子は何個ですか?反応式がよくわかりませんでした。--以上の署名のないコメントは、61.125.120.54会話/Whois)さんが 2005年11月23日 (水) 02:26 (UTC) に投稿したものです。[返信]

よほど特殊な物理的条件下でなければ塩素ラジカルの価電子は7電子です。
前提として1つの単結合(共有結合)に1組電子対が関与していることはご存知とします。この結合が開裂するときに一方の原子が電子対(つまり2つの電子)を受け取って開裂すると正負のイオン対が生成しますし、単結合の両端の原子がそれぞれ1つづつ電子を受け取ってこの結合が開裂する場合に1組2つのラジカルが発生します。この反応式の場合、塩素分子の原子は3組の非共有原子対と共有結合の電子対1組で計8つの価電子を持った状態です。それに対して生成した塩素ラジカルは3組の非共有原子対と1個のラジカル電子から価電子が構成されるので7個という回答てになります。あら金 2005年11月23日 (水) 09:01 (UTC)[返信]

導入部分について[編集]

細かいことと言われればそうかもしれませんが、いくらか微妙な表現があったので指摘させてください。

 3パラグラフ目の「ラジカルは通常エネルギー的に不安定なため、」の「エネルギー的に不安定」という表現は、分子内での原子配向が「束縛状態にない(ポテンシャル表面上の極大点である、または極小点にない)」という誤解を生じかねないのではないでしょうか。ラジカルであってもポテンシャル表面状では極小点であることはたしかであり(そうでなければ、分子として存在できません)、自由空間においては安定に存在することができます。(参照星間分子のリスト)ここは「ラジカルは通常反応性が高いために」と書き換えるべきではないでしょうか。

 また、はじめの定義についても少しだけ精確でない部分があります。「電子対を作らない電子を持つ原子や分子のこと。」ということですが、たとえばC2,C3,CH2等、基底状態が1重項状態(電子対を作らない電子が無い状態)ですが、ラジカルとして認識されている分子も有ります。以上のようなことについて、Herzberg(1971)[1]の'INTRODUCTION'で議論されています。このHerzbergの議論の最終的な結論として、ラジカルの定義は、曖昧な表現になりますが「ラジカルとは反応性が高い原子、分子あるいはイオンのこと。」となっております。しかし、安定な分子を主に扱う有機化学の分野などでは、現在でも、ラジカル=「電子対を作らない電子を持つ原子や分子のこと。」という定義が根強いのかもしれません。よって、両論併記の様な形で、「ラジカルとは、狭義には電子対を作らない電子を持つ原子や分子のことを現わす。しかし、広義には反応性の高い分子一般を現わすこともある。」とするのはどうでしょうか。

 上の定義のところにも関係することなのですが、4パラグラフ目の「ラジカルは奇数個の電子を持つため」というのも正確ではありません。広義には一重項状態のラジカルも有りますし、狭義の方でも三重項状態のように電子の数が偶数でも「電子対を作らない電子を持つ」場合も存在します。よって「狭義のラジカルは対を作らない電子を持つため、」とするのはどうでしょうか。--Kwansai 2006年8月9日 (水) 11:43 (UTC)[返信]

該当する部分を書いたものです。ご指摘の点についてですが、
  1. 3パラグラフ目 「ラジカルは通常エネルギー的に不安定なため」「ラジカルは通常反応性が高いために」
    • ご提案の表現の方が正確だと思います。変更に同意します。
  2. 「ラジカルとは、狭義には電子対を作らない電子を持つ原子や分子のことを現わす。しかし、広義には反応性の高い分子一般を現わすこともある。」とする
    • ううん…これにはやや違和感を覚えます。分子分光分野ではそうなのかもしれませんが、有機系でラジカルというとやはり「不対電子を持つもの」のみを指しますよね。「反応性の高い分子一般」というと、例えば有機金属なども含まれてしまうようで、定義としては広すぎて何だかわからなくなってしまいます。「ラジカルは、通常は不対電子をもつ原子や分子のことを指す。ただし、宇宙化学などでは、C2,C3,CH2等のような反応性の高い分子一般をラジカルに含めることがある。」くらいに抑えた表現ではどうでしょうか。
  3. 「ラジカルは奇数個の電子を持つため」「狭義のラジカルは対を作らない電子を持つため」
    • どうも元の文を書いたのは私のようですが…間違ってますね。申し訳ないです。ご提案の表現に賛成いたします。
以上簡単ですがコメントです。ご検討いただけましたら幸いです。--eno 2006年8月9日 (水) 17:38 (UTC)[返信]
>eno様;2(冒頭文)についてですが、例えば昨年行われましたフリーラジカルの国際会議におけるフリーラジカルの定義は"paramagnetic molecules, ions and molecules in excited states, and other transient species"というものでした[1] つまり、「電子対を作らない電子を持つ原子や分子(paramagnetic molecules)」は一番目に挙がるべき定義ですが、広義に"other transient species(私は「反応性の高い分子」と訳します)"が入るのは、限られた分野で使われている物ではなくて、一般的なものだと思います。実際、どのような分子が扱われたかはプログラム"table of contents"で確認できますが、一重項分子も多数扱われております。有機金属をタイトルに含む物は無かったと思います。よって修正案としましては「ラジカルは、狭義では不対電子をもつ原子や分子のことを指す。広義では、C2,C3,CH2等のような反応性の高い分子もラジカルに含める。」という形で、不安定な分子の中でも例を挙げて書くというのではどうでしょうか?--Kwansai 2006年8月10日 (木) 00:24 (UTC)[返信]
どうもリンク先を見ると、過渡的な中間体を全部ひっくるめて "free radical" として扱っているみたいですね。こういう話[2]もありましたが、英語の "radical" は日本語の「ラジカル」よりも「原子団」に近いようにも思えます。
それでは、記事の表現は Kwansai さんにお任せいたします。今の記事内容は私が適当に書いてしまっている部分もまだ多そうなので、ついでに内容をもう少し充実させていただけるとうれしいです。よろしくお願いいたします。--eno 2006年8月11日 (金) 12:28 (UTC)[返信]
それでは、上記の変更をさせて頂きます。そのほかの内容についても、気がついたら、またこのページで相談させて頂きます。--Kwansai 2006年8月11日 (金) 14:04 (UTC)[返信]
「1重項状態はラジカル生成の原因」になりますが、もう一つの軌道が関与してビラジカル状態を経由してラジカルとして反応すると考えるのが私には妥当に思えます。つまりビラジカル状態は1重項状態では無いので私は1重項状態はラジカルの前駆体と考えラジカル本体とは考えません。あら金 2006年8月9日 (水) 18:26 (UTC)[返信]
あら金様;確かに三重項状態が反応のどこかで関与することは場合によってはあり、通常の分子と比べてその場合は多いとは思います(ラジカルでは三重項状態と一重項状態のエネルギー差が小さい)。しかし、上に挙げました分子、C2,C3,CH2の基底状態は一重項状態です。たとえば、C2[3]の基底状態(X状態)はです。「ラジカル本体」として基底状態を考えることは不自然なことでは無いと思います。--Kwansai 2006年8月10日 (木) 00:24 (UTC)[返信]
一重項状態というのは電子が軌道上で対を成していることを前提にする概念ですし、ラジカルは電子が軌道上で対を成していないことを前提する概念です。ラジカル反応する分子種はなにかという論(記事ラジカル反応で扱うのが適当)とラジカル本体はなにかという論(記事ラジカルで扱うのが適当)とは別と考えます。極論を言えばラジカル反応する分子種をラジカルというのであればBr2やAIBNも広義のラジカルになってしまいます。あら金 2006年8月11日 (金) 15:40 (UTC)[返信]
あら金様;いくらか議論にすれ違いが生じているように感じます。論点といたしましては私の編集で付け加えました「広義の~」を認めるかどうかということでよろしいでしょうか?
 「ラジカルは電子が軌道上で対を成していないことを前提する概念です。」ということですが、ラジカルは概念でしょうか。私は具体的な分子を特徴づける種類だと思って書いております。よろしければ上記の部分の根拠(または何らかのソース)を示して頂けると議論がしやすいと思います。この違いから「ラジカル本体」という言葉がおたがいすれ違っているように思えます。私としましてはラジカル本体=「観測される”ラジカルと呼ばれる分子”」のことですが、あら金様の「ラジカル本体」は何でしょうか?
 よって、私は「ラジカル反応する分子種は何か」という観点では書いておりません。「ラジカルと呼ばれる分子種はなにか」という意味で書いております。だから、ラジカル反応する分子でも、反応性の低い分子が存在し(上に挙げられたBr2等)、それをラジカルと呼ばないこととは矛盾しないと考えております。
 あら金様がかかれていないことですが、いくらか私の推測を交えて書かせて頂きます。上に書きましたすれ違いは、Eno様が出されました三好研の解説文[4]にでてくる、”元来の「ラジカル」”と「フリーラジカル」の違いということではないかなと推測します。この二つの言葉には多少の意味的違いがあるようですね。確かに、英語の辞書で"radical"を引けば「(化)基」という意味がのっています。そして、私の示しました定義は「フリーラジカル」に対する物です。しかし、同じく三好研の解説文によれば、今日的には「ラジカル」=「フリーラジカル」をさすことが多いということです。よって、「狭義」の方に”元来の「ラジカル」”、「広義」の方に「フリーラジカル」を持ってくるのはそんなに不自然なことではないと思いますが、どうでしょうか。--Kwansai 2006年8月11日 (金) 17:10 (UTC)[返信]
上記の回答を推敲している間にあら金様がされた本文の編集から、私が考えていた論点とはまたちがっているようですね。しかし、現在の文章では、あら金様がおかしいと指摘された「ラジカル反応する分子」=「ラジカル」というように読みとれてしまいます。真意はどうなんでしょうか?
やはり「概念」なのか分子を表す「種類」なのかというすれ違いが有ると思うのですが、どうでしょうか?私が「ラジカル」という言葉を使うときにはやはり概念ではなく具体的な分子が浮かびます。
Calvero様が加筆されましたオクテット則は、わかりやすすぎていくらか誤解の生じやすい言葉かとおもいますが、ラジカルを簡単に特徴づけるのには良い言葉かと思います。現在の文章は、「ラジカル反応する分子」=「ラジカル」という誤解を生じさせるおそれがあるためCalvero様の版に戻したいとおもうのですが、どうでしょうか。--Kwansai 2006年8月11日 (金) 17:42 (UTC)[返信]
ちょっと横道にそれてしまって失礼します。上記の国際会議についてですが、こういう場合には講演者・発表者を集めるために定義を拡大している可能性も無きにしもあらずです。ですので、これをそのままラジカル一般の定義として扱うのはちょっと危険かもしれません。そこで、「広義には」という箇所を、既に例の挙げられている「宇宙化学などでは」とするのが無難かと思います。また、「~のような反応性の高い分子」という部分も少しあいまいで、仮に単離できないくらい、としてもフォローしきれるものでしょうか(例えばベンザインもラジカルに分類して良いのでしょうか)? ゆえに反応性の高低はラジカルの特徴であって、定義に使うことはできない様に思いますが、どうでしょう。それから、一重項のものをラジカルに含めるとすると、オクテット則を満たさない有機化合物は全て(広義の)ラジカルになってしまうような気がしますが、この解釈はあってますでしょうか? --Calvero 2006年8月11日 (金) 19:00 (UTC)[返信]
Calvero様;広義には"transient molecule"を含めるのは、上に挙げた国際会議だけではなく、Herzbergの定義もそうですし、三好研の解説でも、はじめの「フリーラジカルは」という文章はそうなっています。おそらく、そもそものこの定義の発端は参考文献にあげましたHerzbergの本によっていると思います。上の国際会議の発表内容を見て頂ければわかりますが、この定義を用いているのはほぼ「化学反応素過程を取り扱う分野全般」に渡っていると言い表せると思います。むしろ狭義のみを用いる分野は、分析にESRを用いる分野、医学・薬学など化学反応素過程を詳しく研究するのが困難な分野に限られているとも言えるのではないでしょうか。よって、「宇宙科学などでは」というのは少し弱すぎると思います。
 この広義のものが曖昧で有ることは否定できません。しかし、この曖昧な定義が少なくとも1970年代から今に至るまで用いられてきたことを否定する事はできないと思います。広義の定義の曖昧さ認めた上で、Calveroさんの「オクテット則を満たさない有機化合物は全て(広義の)ラジカルになってしまうような気がします」という解釈はあっているとおもいます。ベンザインもフリーラジカルだと思います。
 おそらく多くの人の違和感としては「反応性の高い分子」という語が曖昧すぎるという事なのかなと思います。これは私が"transient molecule"を訳した物です。意味が広がりすぎているでしょうか。三好研の例などから「活性で短寿命の中間化学種」とすれば、より多くの人に受け入れて頂けますでしょうか?
 広義によって、狭義のフリーラジカルを「電子対を作らない電子を持つ原子や分子のこと」とすること自体を弱めるものではありません。「活性で短寿命の中間化学種」の多くは「電子対を作らない電子を持つ原子や分子のこと」で有ることは間違い有りません。ただ、一方でHerzbergが発展させた反応素過程を分析する手法により、それら個々を分光学的に見てやることが可能になると、「電子対を作らない電子を持つ原子や分子のこと」だけでは無いということが明らかになった、ということでは無いでしょうか。
これらをふまえて以下の文章を提案します。「ラジカル (radical) は、狭義には不対電子をもつ原子や分子、あるいはイオンのことを指す。広義には不対電子を持たなくても、C2,C3,CH2等の、活性で短寿命の中間化学種を含める。フリーラジカルまたは遊離基(ゆうりき)とも呼ばれる。これらの分子はオクテット則を満たしておらず、反応性が高いために通常は反応素過程などの中間体としてのみ存在し、成層圏大気星間空間などの特に低密度な環境や、低温マトリックスなどの極低温環境でしか安定に存在しない。」(申し訳ありません、このとき、署名をわすれてました----Kwansai 2006年8月12日 (土) 04:18 (UTC)[返信]

(スレッドが細かすぎるので、個々に意見を付けずにまとめて書きます)
まず、岩波書店理化学辞典第5版の遊離基(free redical)の定義から引用を始めます。
「遊離基(英 free radical)フリーラジカル.単にラジカル(radical)ともいう.不対電子をもつ化学種.不対電子2個をもつものはビラジカルという.2,2‐ジフェニル‐1‐ピクリルヒドラジル(DPPH)やジ‐t‐ブチルアミノキシルのように,安定で,通常の物質と同じように取り扱えるものや,トリフェニルメチル遊離基のように溶液中でだけ存在しうるものがある.しかし一般に遊離基は分子の熱分解,光分解,放射線分解,電子授受などによって化学結合が切断されて生じる.(中略)遷移金属錯体の金属原子が1個または複数個の不対電子をもつ場合は,通常遊離基とはよばない.」
次に歴史経緯から述べると次のようになります。
  1. ゴンベルク(Gomberg,M.)が1900年にトリフェニルメチルラジカルを発見する以前は、現在の置換基という意味でradicalという用語が使用されていたということです。すなわち共有結合が均一解裂して分子が組み替えをおこすという反応機構は認知されておらず、分子構造の組み換えを考える上で、CH3---CH3をCH3-と-OCH3という構造要素に仮想的に分割したCH3-を基(radical)と呼びました。CH3-は現在もメチル基と呼びますが英語では18世紀当時はMethyl radicalと呼び、現在はMethyl substituent ないしはMethyl groupと呼びます。置換基の意味でのMethyl radical は英語圏では廃れた言い回しで使用すべきではなく、歴史的な意義が残っているのみです。一方、日本語は化学構造の用語としてのradicalとsubstituentとを区別することなく基と呼びます。
  2. ゴンベルク(Gomberg,M.)かトリフェニルメチルラジカルを発見したことで、この分子種に対して、前述の化学構造上を仮想的に切断した原子団の呼称であるラジカルという言葉が当てられました。しかし両者は全くことなる概念である為、トリフェニルメチルラジカルなどの実在する分子種についてはフリーラジカルという用語が当てられました。一方、日本語では遊離基という用語が当てられました。つまりFree=遊離+radical=基で造語されたわけです。
  3. (さすがにまぎらわしいのでしょう)英語でも構造要素を意味するradicalはsubstituent, groupなどと言い換えられた為、free radicalは単に略してradicalと省略して呼ばれるようになり現在に至ります。つまりまた、英語がfree radical→radicalになったのでMetheyl free radical=メチル遊離基と呼んでいたものがMethyl raical=メチルラジカルと呼んでも意味が通じるようになりました。
  4. 一方、:C=C:,:C=C=C:,CH2:は有機化学ではカルベンと呼ばれ(あるいはカルベノイドを含むかもしれない)通常はフリーラジカルとしては認識されません。しかし分光学(宇宙化学)でラジカルとよぶケースがあるといわれるので、「総称としてラジカルと呼ばれることがある」という定義をのこしておきました。私個人的にはカルベンをラジカルというのはごく一部の化学領域だと考えます。
最後に学術用語集化学編によればfree radialの日本語は「遊離基」となっているので厳密には本稿のタイトルは「遊離基」が正確です。しかしいまどきフリーラジカルを「遊離基」言い換えるやつは歴史的遺物と見なされかねないので「ラジカル」が適当と考えます。
あら金 2006年8月12日 (土) 02:10 (UTC)[返信]
あら金様;まず同意を得られた点としては、この項目が概念ではなくて、分子をあらわす種類であること。また、「基」としてのラジカルでなくいわゆる英語で言うところの"free radical"についての項目として書くということでも同意を得られたと考えてよろしいでしょうか。
相違点としては、あら金様が引用されました理化学事典第5版とHerzbergが行った定義との違いということと考えてよろしいでしょうか。
  1. 理化学事典はラジカルとビラジカルを別の物として扱っています。この点はウィキペディアは「辞書のような定義の羅列ではない」ことを考えますと、この項目でラジカルとビラジカルをともに扱うことはできると考えます。また、そういったことから考えると、ここで言われる「通常」はラジカルの狭義の定義であると考えます。(狭義と広義が存在するかどうかは下で議論します。)
  2. 結局のところこの「通常」という言葉をどこにとるかということになるような気がします。私から見ると、この議論におけるあら金様の「通常」は有機化学的な感覚に偏っていると感じます。参加者を増やすためという、Calvero様が挙げられました意図があったかどうかは検証不可能なことですが、「国際フリーラジカル会議」において為された定義が、フリーラジカルの分析の貢献によってノーベル賞を獲得した科学者(Herzberg)の定義によっており、それが現在の冒頭の文章(つまり、あら金さまの考える「通常」)と違うことについてどのようにお考えでしょうか?私はこの点において、現在のかかれている定義(狭義)がHerzbergの定義の一部として取り込めるので(狭義)と(広義)という表現で表そうとしております。
  3. 上に挙げました二番目の論点の違いから考えますと、あら金様のかかれました4番目の「:C=C:,:C=C=C:,CH2:は有機化学ではカルベンと呼ばれ(あるいはカルベノイドを含むかもしれない)通常はフリーラジカルとしては認識されません。」は有機化学に限定された(狭義の)ラジカルに対するものとかんがえますがいかがでしょうか。
冒頭とは別に、ラジカルが発見された歴史についてはあら金様の方が詳しいようなので、これについて、なにか執筆されてはどうかなとおもいます。--Kwansai 2006年8月12日 (土) 03:02 (UTC)[返信]

英語の化学用語については国際フリーラジカル学会ではなくIUPACの定義が優先すると考えます。
International Union of Pure and Applied Chemistry Compendium of Chemical Terminology "The Gold Book", Second edition, 1997 Edited by A D McNaught and A Wilkinson0-8-654-26848
というのがあって、そこはIUPACですから有機化学ではなく化学全領域で通用する用語です。
その中のGLOSSARY OF TERMS USED IN PHYSICAL ORGANIC CHEMISTRY (IUPAC Recommendations 1994)[5]では
radical (or free radical)
A molecular entity such as .CH3, .SnH3, Cl. possessing an unpaired electron. (In these formulae the dot, symbolizing the unpaired electron, should be placed so as to indicate the atom of highest spin density, if this is possible.) Paramagnetic metal ions are not normally regarded as radicals. However, in the "isolobal analogy" (see HOFFMANN (1982)), the similarity between certain paramagnetic metal ions and radicals becomes apparent.
At least in the context of physical organic chemistry, it seems desirable to cease using the adjective "free" in the general name of this type of chemical species and molecular entity, so that the term "free radical" may in future be restricted to those radicals which do not form parts of radical pairs.
Depending upon the core atom that possesses the unpaired electron, the radicals can be described as carbon-, oxygen-, nitrogen-, metal-centred radicals. If the unpaired electron occupies an orbital having considerable s or more or less pure p character, the respective radicals are termed sigma or pi radicals.
In the past, the term "radical" was used to designate a substituent group bound to a molecular entity, as opposed to "free radical", which nowadays is simply called radical. The bound entities may be called groups or substituents, but should no longer be called radicals. IUPAC NOMENCLATURE GUIDE (1993). See also biradical.
biradical
An even-electron molecular entity with two (possibly delocalized) radical centres which act nearly independently of each other, e.g.
<<ここに構造式があるがコピーできず>>
Species in which the two radical centres interact significantly are often referred to as "biradicaloids". If the two radical centres are located on the same atom, the species are more properly referred to by their generic names: carbenes, nitrenes, etc.
The lowest-energy triplet state of a biradical lies below or at most only a little above its lowest singlet state (usually judged relative to kBT, the product of the Boltzmann constant kB and the absolute temperature T). The states of those biradicals whose radical centres interact particularly weakly are most easily understood in terms of a pair of local doublets.
Theoretical descriptions of low-energy states of biradicals display the presence of two unsaturated valences (biradicals contain one fewer bond than permitted by the rules of valence): the dominant valence bond structures have two dots, the low energy molecular orbital configurations have only two electrons in two approximately nonbonding molecular orbitals, two of the natural orbitals have occupancies close to one, etc.
The term is synonymous with "diradical". IUPAC PHOTOCHEMICAL GLOSSARY (1992). See also carbene, nitrene.
一方、GLOSSARY OF CLASS NAMES OF ORGANIC COMPOUNDS AND REACTIVE INTERMEDIATES BASED ON STRUCTURE (IUPAC Recommendations 1994)[6]では
radicals
1. Molecular entities possessing an unpaired electron, such as .CH3, .SnH3, .Cl. (In these formulae the dot, symbolizing the unpaired electron, should be placed so as to indicate the atom of highest spin density, if this is possible). Paramagnetic metal ions are not normally regarded as radicals. Depending on the nature of the core atom that possesses an unpaired electron, the radicals can be described as carbon-, oxygen-, nitrogen-, metal-centered radicals. Subclasses are e.g. acyl, acyloxyl, alkyl, aminoxyl, aminyl, aryl, diazenyl, hydrocarbylsulfanyl radicals, iminoxyl, iminyl, silyl. See also diradicals.
2. In the past, the term 'radical' was used to designate a substituent group bound to a molecular entity, as opposed to 'free radical,' which nowadays is called simply 'radical'. The bound entities may be called groups or substituents, but should no longer be called radicals.
diradicals
Molecular species having two unpaired electrons, in which at least two different electronic states with different multiplicities [electron-paired (singlet state) or electron-unpaired (triplet state)] can be identified. E.g. H2C.-CH 2C.H2 propane-1,3-diyl (trimethylene). See biradicals. GTPOC (biradicals).
という説明になっています。これがWorld Wideのradical の定義になります。
あら金 2006年8月12日 (土) 09:59 (UTC)[返信]
(ちなみに上記の文章こののまま本文にコピペするとIUPACのもつ著作権違反になるので、各位ともご注意を)
 あら金様;IUPACに定義があったのですね。引用ありがとうございます。お手間を取らせまして申し訳ありませんでした。私としては勉強になりました。IUPACの定義が優先であるということには同意いたします。冒頭文はあら金様の現在の版または、あら金さまの改訂に任せたいと思います。議論していただきありがとうございました。
 定義を簡潔に書く冒頭文とは別に「Herzberg」が行った、この定義に関する議論について何らかの記述をしたいと思うのですが、どうでしょうか。Herzbergはフリーラジカルの研究に対して大きな貢献をしておりますので、その人の議論はは百科事典としてこのページに載せるに値すると考えますがいかがでしょうか?まだ、推敲はできていませんが、でき次第ここでご相談させて頂きます。ご意見頂ければありがたく思います。よろしくお願いします。--Kwansai 2006年8月12日 (土) 10:50 (UTC)[返信]
「最近の概念では…」ということで節を起されて、国際フリーラジカル学会での定義を記述するのではどうでしょうか? マージしてしまうとどこまでがIUPACの定義でどこからが国際フリーラジカル学会での定義かが混乱するのでよろしくないですが、セカンド・オピニオンがどのようであると明確に分離されていれば問題は無いと考えます。あら金 2006年8月12日 (土) 22:18 (UTC)[返信]

歴史について[編集]

あら金様の挙げられた歴史とヘルツベルグの議論をもとにして歴史という項目を書き加えました。ヘルツベルグ以前の本来的な記述に対しては、あまり詳しくないのですが、これがないとバランスがとれないと判断して、本ノートでのあら金様の記述に基づいて編集する形で記述しました。問題などある場合は指摘してください。--Kwansai 2006年8月19日 (土) 06:01 (UTC)[返信]

参考文献[編集]

  1. ^ G. Herzberg (1971), "The spectra and structures of simple free radicals, "ISBN 048665821X

外部リンク修正[編集]

編集者の皆さんこんにちは、

ラジカル (化学)」上の1個の外部リンクを修正しました。今回の編集の確認にご協力お願いします。もし何か疑問点がある場合、もしくはリンクや記事をボットの処理対象から外す必要がある場合は、こちらのFAQをご覧ください。以下の通り編集しました。

編集の確認が終わりましたら、下記のテンプレートの指示にしたがってURLの問題を修正してください。

ありがとうございました。—InternetArchiveBot (バグを報告する) 2017年9月21日 (木) 01:46 (UTC)[返信]