ノート:カルパティア山脈とヨーロッパ各地の古代及び原生ブナ林

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改名提案[編集]

 カルパティア山脈およびその周辺に自然分布するブナ属の主要樹種は、日本産のブナ(Fagus crenata – Japanese Beech)ではなく、同属別種のヨーロッパブナ(セイヨウブナ F. sylvatica – European Beech)です)。日本産のブナは、主要樹種ではないばかりでなく、ヨーロッパには自然分布がないとされておりますし、林学・森林生態学・植物地理学などの観点からは、同属の樹木であっても「問題なし」として看過するのは難しいかと考えます。日本語版ウィキペディアにおいて、未だヨーロッパブナが立稿されていないこと・「ブナ」や「ブナ属」の項において、全世界的な詳しい分布状況が記述されていないことなどにも原因の一端があるのかもしれない、とは感じますが、議論をお願い致したく思います。--水凪唯維会話2014年3月14日 (金) 15:42 (UTC)[返信]

この記事を立てた者です。世界遺産関連書籍ではいずれも前半が「ブナ原生林」となっていたので疑問に感じたことはありませんでしたし、全くの素人で申し訳ないのですが、ご指摘の件は、ヨーロッパブナのことを日本では単に「ブナ」と呼ぶことはない、という理解でよろしいでしょうか。世界遺産登録名で単にBeechとなっているので「ブナ」で問題ないのでは、と素人考えでは思えてしまうのですが、そのあたりについて、もう少しご教示いただけないでしょうか。
また、改名提案の具体的な「改名案」もあわせてお示しいただけると幸いです。--Sumaru会話2014年3月14日 (金) 16:06 (UTC)[返信]
さっそくのレスポンス、まことにありがとうございます。世界関連書籍上の記述は、往々にして生物学的な正確さに目をつぶる傾向が否めないような気がします。日本・中国・アメリカ・ヨーロッパのそれぞれで「Beech」が指す樹木は異なっていますが、カルパティア山脈周辺の人々には、Beechといえばヨーロッパブナであることが自明(とりあえずhttp://whc.unesco.org/en/list/1133を参照いただきたいと存じます)で、わざわざ「Europian Beech、と律儀に表記しなくてもいいじゃないか」という考えなのでしょう。つまり日本でカエデといえば、イロハモミジかイタヤカエデをイメージする人が多いであろうが、カナダ人であれば、おそらくシュガーメープル(カナダの国旗にもあしらわれています)を思い浮かべる人が大部分ではないか・・・というのと同様の現象かと感じます。沖縄では単に「マツ」といえばリュウキュウマツを指すそうですし。
改名するに当たり「カルパティア山脈セイヨウブナ原生林」とするのが一番正確なのかもしれませんが、ちょっと長すぎる感もします。あるいは、「カルパティア山脈ブナ属原生林」とするか・・・。自分ではよい案が浮かばなかったので、議論にげたを預けてしまいましたが。とりあえず、この項目の中で、ブナの語を日本産のブナの記事にリンクさせてしまうのは無理だと考えています。おいおい、ブナの項に加筆(特に世界的な分布ー日本特産種であるということーを含めて)を行い、併せて「ヨーロッパブナ」の項を新たに立てようとは思っております。
なお、少なくとも、森林生態学関係者や外材取扱業者(建築業界など)では、外国産のブナ属の樹木を「ブナ」とは呼ばず、必ず「Europian Beech」とか「Orient Beech」と呼称しています。
署名を忘れてしまいました! 他意はございませんのでご寛恕のほどを!(恐縮)--水凪唯維会話2014年3月14日 (金) 18:10 (UTC)[返信]
丁寧なご説明ありがとうございます。少なくとも
>この項目の中で、ブナの語を日本産のブナの記事にリンクさせてしまうのは無理
というのは納得しましたし、私の不勉強を恥じるばかりです。
ただ、実のところこの記事は、ドイツの古林が拡大されたことで、そっちへの改名はしないといけないかと前々から考えていたところではありました(この記事を改名して加筆するか、ドイツだけ別に立てるかで考えがまとまっていなかったので棚上げにしていましたが)。ですので、その場合、たとえば「カルパティア山脈のセイヨウブナ原生林とドイツの古代セイヨウブナ林」とするのでは、あまりにも冗長に思えます。「カルパティア山脈のブナ属原生林とドイツの古代ブナ属林」なら、多少は短くなりますが、「ブナ属林」という表現が一般的かどうか、私には判断が付きません。
世界遺産書籍が余り信用できないというのは東方正教会関連をはじめ、多方面の物件で思い知らされているので、それを墨守すべきだと主張するつもりは全くありませんが、慣例的な表記や冗長さを考慮したひとつの案として、たとえば、記事名は「カルパティア山脈のブナ原生林とドイツの古代ブナ林」とした上で、本文冒頭の定義で、世界遺産書籍の慣例にしたがって単に「ブナ」としているが、日本では一般に「ブナ」とは呼ばない「セイヨウブナ」のことだ、というような注意書きを明記するというような対応では駄目でしょうか。--Sumaru会話2014年3月15日 (土) 00:59 (UTC)[返信]

改名提案2018年2月[編集]

「カルパティア山脈とヨーロッパ各地の古代及び原生ブナ林」への改名を提案します。2017年の拡大登録により、登録名称が Ancient and Primeval Beech Forests of the Carpathians and Other Regions of Europeへと変更されました。それを踏まえた日本語文献は以下の通りです。

  • 日本ユネスコ協会連盟 『世界遺産年報2018』 講談社、2018年
    • カルパチア山脈とヨーロッパ地域の古代及び原生ブナ林
  • 2017年新情報と「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」(世界遺産検定公式サイト)
    • カルパティア山脈と他のヨーロッパ地域のブナ原生林
  • 鈴木地平 「第41回世界遺産委員会の概要」、『月刊文化財』第651号、2017年、p.35
    • カルパティアおよびヨーロッパの他地域のブナ原生林群
  • 古田陽久・古田真美 『世界遺産事典 - 2018改訂版』 シンクタンクせとうち総合研究機構、2017年
    • カルパチア山脈とヨーロッパの他の地域の原生ブナ林群
  • 『なるほど知図帳 世界2018』昭文社、2017年
    • カルパティア山脈およびヨーロッパ各地のブナ原生林

少し補足すると、この物件の拡大登録直後の公式プレスリリースおよび物件情報には、Ancient and が付いていませんでした。日本ユネスコ協会連盟以外の訳は、そのために古代林の意味を含んでいません。他方、日本ユネスコの訳では、なぜか other が訳出されていません。このことから、昭文社の訳を折衷して、上記のような記事名を提案しました(他の地域、と直訳してもよいのですが、冗長ではないかと考えました)。なお、上の#改名提案の節で御提起頂いた件は、吉田正人氏(白神山地も含む日本の自然遺産全件の推薦に関わったそうです)、米田久美子氏(自然環境研究センター)ら自然遺産の専門家らも遺産名は「ブナ林」としていること、現在までにヨーロッパブナ (植物)を立項して下さった方がいること等から、ひとまずそこへのリンクを貼ることで代替させて頂ければ、と考えています(あとは他力本願ですがブナ林の記事がこの記事よりも前から存在しているので、そちらを充実させれくれる方が現れれば、という感じです)。--Sumaru会話2018年2月3日 (土) 02:37 (UTC)[返信]