トラムリンクCR4000形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フレキシティ > フレキシティ・スウィフト > トラムリンクCR4000形電車
トラムリンクCR4000形電車
雪の中を走るCR4000
基本情報
製造所ボンバルディア・トランスポーテーション
主要諸元
編成 3車体連接車
軸配置 Bo′+2′+Bo′
軌間 1,435 mm
電気方式 直流750V(架空電車線方式)
最高速度 80 km/h
起動加速度 4.32 km/h/s
車両定員 208名(座席70名、立席138名)
車両重量 36.3 t
全長 30,100 mm
全幅 2,650 mm
全高 3,670 mm
車輪径 630 mm
主電動機 全閉自己通風式かご形三相誘導電動機
アルストム 4 LXA 1442
駆動方式 リンク式駆動方式
歯車比 7.225
制御方式 GTO-VVVFインバータ制御
制御装置 キーペ・エレクトリックドイツ語版 DPU 251
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ
テンプレートを表示

クロイドン・トラムリンクCR4000形電車(クロイドン・トラムリンクCR4000がたでんしゃ)は、2000年に営業運転を開始したロンドン交通局LRT車両である。

概要[編集]

1998年から2000年にかけて24両がバウツェンで製造され、ウィーンで最終組立が行われ、トラムリンクの各路線で運行されている。現在、23編成がテラピア・レーン車両基地英語版に在籍している。

ボンバルディア・トランスポーテーションフレキシティ・スウィフト(低床タイプ)を採用した。ケルン・シュタットバーンのK4000形をベースとしている。

車体[編集]

76%低床の部分低床構造で、3車体3台車の連接車となっている。車体はアルミニウム合金製で、上部と下部に裾絞りがある。ドアはプラグドアである。

登場当時は赤色/白色/灰色の塗装だったが、更新工事でライムグリーン/白色/青の塗装に変更された[1]

旧塗装時代(サンディランズ駅にて)

車内[編集]

内材は白を基調としている。座席はモザイク柄セミクロスシートで、車椅子スペースが設けられている。また、車内案内表示機やドアチャイムを装備している。

車内の様子

走行機器[編集]

制御装置は、キーペ・エレクトリック英語版[2]GTO-VVVFインバータ制御である。主電動機はアルストム製の全閉自己通風式のかご形三相誘導電動機を採用。駆動方式はリンク式駆動方式で、動力は歯車と弾性継手を介して伝達される。

更新[編集]

2008年から2009年にかけて全車両を対象に更新工事が行われた。更新内容は以下の通りである。

  • 塗装変更[1]
  • 車内更新(床材の掃除、手すりの塗り替えなど)[3]
  • 前照灯のLED化(一部車両を除く)

事故[編集]

2016年11月9日、サンディランズ駅付近の急カーブで脱線し、転覆した。7人死亡、16人重傷、58人が負傷した。急カーブでの制限速度は20km/hだが、事故当時は73km/hで走行していた[4]

窓ガラスが破損したため、鉄道事故調査部門(RAIB)は、CR4000形に搭載されている窓ガラスの種類を調査した。レールレギュレーションオフィス(ORR)は、脱線した車両の窓ガラスが安全性に適合していたかどうかについてコメントすることを拒否し、「RAIBの調査のためにそうすることができなかった」と主張した[5]。ボンバルディア・トランスポーテーションは、この脱線で死亡の原因と思われる窓ガラスの種類に関する情報の要求に応答しなかった[5]

転覆した車両

参考文献[編集]

  1. ^ a b Millard, Neil (April 3, 2009). "End of an era as Croydon's last red tram turns green". Croydon Advertiser.
  2. ^ Strassenbahn-Online NIEDERFLUR 50-70%
  3. ^ "(untitled)". Greater London Photos.
  4. ^ "Fatal accident involving the derailment of a tram at Sandilands Junction, Croydon, 9 November 2016". Rail Accident Investigation Branch.
  5. ^ a b "Did type of glass in crashed tram's windows contribute to deaths?". Croydon Advertiser.