ダグラス・オーヴァトン

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ダグラス・オーヴァトン(ドウグラス・オーヴァトン、オーバトン、オーバートン、オバトン、Douglas William Overton、1915年 - 没年不詳)は、米国聖公会アメリカ人宣教師、教育者、外交官立教大学名誉教授。立教大学図書館館長も務め、戦後は在日米国領事館で副領事を務めた[1]。立教大学名誉博士号授与者、日本協会専務理事[2]

人物・経歴[編集]

1915年、米国ニューヨーク生まれ。ハーバード大学日本史を学んだ[1]

1936年に来日し、立教大学教授に就任。大学図書館館長であったハロルド・スパックマンとともに、蔵書の拡充に務めた[1]

1939年から1941年まで、立教大学図書館の第2代館長を務めるが、日米関係の悪化に伴い、開戦の直前の1941年に帰国[1][3]

戦後、再び来日し、米国領事館副領事として横浜・東京に勤務する。日米関係の著書もあり知日家として知られる[1]

1947年には立教大学図書館の名誉館長となった。戦争直後の立教大学図書館の改装に尽力し、三洋商会会長・森伝次郎に援助を要請して改装費の寄付を得ることに成功し、内装を新たに図書館を再出発させた[1]

その後、米国に帰国。ニューヨークに居住し、1956年(昭和31年)には、ジャパン・ソサエティー理事を務めている。同年、立教大学教授でフルブライトリサーチスカラーとして訪米していた杉木喬と交流し、デューク大学政治学を教えるブライバンディ教授への紹介状を書くなど、サポートを行っている[4]

1964年3月25日には、立教大学名誉博士号が授与された[2]

主な著書[編集]

  • 『アメリカ政治思想の系譜』ダグラス・W.オーヴァトン著 立教大学アメリカ研究所訳 潮書房 1950
  • 『Travel in Japan : an introductory guide』Douglas W. Overton, Japan Society, 1961年
  • 『An introduction to Japan』by Herschel Webb ; under the direction of Hugh Borton and Douglas W. Overton, Columbia University Press, 1955年

脚注[編集]