ダイアナ・リグ

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ダイアナ・リグ
Diana Rigg
ダイアナ・リグ Diana Rigg
1960年代
本名 Enid Diana Elizabeth Rigg
生年月日 (1938-07-20) 1938年7月20日
没年月日 (2020-09-10) 2020年9月10日(82歳没)
出生地 イングランドの旗 イングランドサウス・ヨークシャー
国籍 イギリスの旗 イギリス
ジャンル 女優
活動期間 1955年 - 2020年
配偶者 Menachen Gueffen(1973年 - 1976年)
Archibald Hugh Stirling(1982年 - 1990年)
主な作品
女王陛下の007
ゲーム・オブ・スローンズ
ラストナイト・イン・ソーホー
受賞
1990年度英国アカデミー賞
最優秀女優賞(Mother Love)
1994年度トニー賞
主演女優賞(メデイア)
1997年度エミー賞
助演女優賞(レベッカ)
2000年度英国アカデミー賞
特別賞(The Avengers)
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ダイアナ・リグ(Diana Rigg、本名:Dame Enid Diana Elizabeth Rigg DBE1938年7月20日 - 2020年9月10日)は、イギリス女優

イギリスのテレビシリーズおしゃれ(秘)探偵(1965年-1968年)でのエマ・ピール役、007シリーズのボンドガール役(女王陛下の007(1969年))、近年ではゲーム・オブ・スローンズ(2013年–2017年)のオレナ・レッドワイン役で知られている。

ロンドンとニューヨークの両方で映画と演劇で多くの作品に出演し、1994年のトニー賞で最優秀女優賞を受賞。長年の演劇・ドラマでの活躍が認められ1988年に大英帝国勲章CBE勲章、1994年にデイムを受勲している[1]

来歴[編集]

イングランドサウス・ヨークシャー州ドンカスター出身[2]。子供の頃は父親の仕事の都合で、インドに住んだこともあった[2]

ロンドン王立演劇学校で演技を学び[3]、1955年にデビュー。1959年から数年、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーにも参加した。

1965年よりテレビシリーズ『おしゃれ(秘)探偵』に出演、番組のヒットにより一躍スターとなるが、プライバシーがなくなったこと、ギャラが不当に安かったことなどが原因で2年で降板した。その後もテレビと舞台で活躍する。

1969年、007シリーズ『女王陛下の007』のボンドガールに選ばれ、トレイシー(テレサ)・ディ・ヴィンチェンゾ役を演じた。

1994年、演劇・ドラマでの長年の活躍が認められデイムの称号を授与された。同年、舞台『メデイア』("Medea")でトニー賞を受賞。そのほかにも『ヴァージニア・ウルフなんか怖くない』、『フォーリーズ』など様々な舞台に立ち、高い評価を得ている。

2013年、ドクター・フーのビクトリア朝時代の「深紅の恐怖」というエピソードで、娘のレイチェル・スターリング、マット・スミス、ジェナ・ルイーズ・コールマンと一緒に出演した。このエピソードは、彼女と彼女の娘のために特別に作成された。母と娘が同じ作品に出演したのは、2000年のNBC映画「In the Beginning 」以来であった。

同じ年から、リグはHBOシリーズのゲーム・オブ・スローンズに出演し始め、マージェリー・タイレルの父方の祖母である"茨の女王"オレナ・レッドワイン(オレナ・タイレル)という機知に富んだ貴族女性の政治家を演じた。 この役の出演が評価されエミー賞にノミネートされた。

プライベート[編集]

1973年

1973年にイスラエルの画家Menachem Gueffenと結婚するが1976年に離婚。1982年に舞台演出家のArchie Stirlingと再婚するが1990年に離婚。1977年に生まれた娘のレイチェル・スターリングも女優になった。

死去[編集]

2020年9月10日、82歳でロンドンの自宅で亡くなった。自身の娘であるレイチェルによると、リグの死因はがんであり、3月に診断されていたという[4]

主な出演作品[編集]

公開年 邦題
原題
役名 備考
1965-1968 おしゃれ㊙探偵
The Avengers
エマ・ピール(Emma Peel テレビシリーズ、主演で51エピソードに出演
1969 世界殺人公社
The Assassination Bureau
ソニア・ウィンター
女王陛下の007
On Her Majesty's Secret Service
テレサ(Contessa Teresa di Vicenzo
1970 ジュリアス・シーザー
Julius Caesar
ポーシャ(Portia
1971 ホスピタル
The Hospital
バーバラ・ドラモンド
1973 シェークスピア連続殺人!!血と復讐の舞台
Theater of Blood
エドウィナ・ライオンハート
1977 リトル・ナイト・ミュージック
A Little Night Music
シャーロット
1981 マペットの大冒険/宝石泥棒をつかまえろ!
The Great Muppet Caper
レディ・ホリデイ
1982 地中海殺人事件
Evil Under the Sun
アーレナ・マーシャル(Arlena Stuart Marshall)
検察側の証人
Witness for the Prosecution
クリスティン テレビ映画
1983 リア王
King Lear
Regan テレビ映画
1992 レディ・ウェポン
Running Delilah
ジュディス テレビ映画
1994 グッドマン・イン・アフリカ
A Good Man in Africa
クロエ・ファンショー
1995 亡霊の館
The Haunting of Helen Walker
ミセス・グロース テレビ映画
1996 サムソンとデリラ
Samson and Delilah
マーラ テレビ映画
モール・フランダース〜燃ゆる運命の炎〜
The Fortunes and Misfortunes of Moll Flanders
Mrs. Golightly テレビ映画
1998-2000 ブラッドリー夫人の推理
The Mrs. Bradley Mysteries
ブラッドリー夫人 テレビシリーズ、主役で5エピソードに出演
2000 イン・ザ・ビギニング
In the Beginning
Mature Rebeccah テレビ映画
2005 ハイジ
Heidi
ゼーゼマン夫人
2013-2017 ゲーム・オブ・スローンズ
Game of Thrones
オレナ・レッドワイン HBOドラマシリーズ
2017 ブレス しあわせの呼吸
Breathe
ネヴィル
2021 ラストナイト・イン・ソーホー
Last Night In Soho
死後に公開

参照[編集]

  1. ^ “Actress Dame Diana Rigg dies aged 82” (英語). BBC News. (2020年9月10日). https://www.bbc.com/news/entertainment-arts-54106509 2020年9月11日閲覧。 
  2. ^ a b Meet... Dame Diana Rigg, BBC South Yorkshire. accessed on 14 July 2006.
  3. ^ Nigel Farndale (2008年8月17日). “Diana Rigg: her story”. Daily Telegraph. http://www.telegraph.co.uk/culture/film/3555923/Diana-Rigg-her-story.html 2011年8月20日閲覧。 
  4. ^ Carpani, Jessica (2020年9月10日). “Dame Diana Rigg has died at the age of 82” (英語). The Telegraph. ISSN 0307-1235. https://www.telegraph.co.uk/news/2020/09/10/diana-rigg-has-died-age-82/ 2020年9月11日閲覧。 

外部リンク[編集]