ジュニアそれいゆ

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ジュニアそれいゆはかつて存在した日本ティーンエイジャー向け雑誌である。

中原淳一が1954年(昭和29年)7月に刊行を開始した雑誌。1960年(昭和35年)10月号まで、34冊が刊行された。なお、創刊に先立ち雑誌『ひまわり』の後継誌として、1953年(昭和28年)3月および8月に『それいゆ』の臨時増刊(ジュニア号)として刊行された[1]

創刊の経緯[編集]

1947年から刊行されていた『ひまわり』が、中原淳一の渡仏(1951年〜1952年)に伴う発行部数減により1952年12月で廃刊したことで、少女向けの啓蒙誌が無くなってしまう。また、ひまわり社の経営悪化もあり、『ひまわり』からイメージを変え、『それいゆ』のジュニア版として新たに発行することにした[2][3]

コンセプト[編集]

「十代の生活に、夢とあこがれをこめ、新鮮で知性豊かないろどりをそえる」[4]

誌面[編集]

『ひまわり』と同様にファッションやインテリアはもとより、小説、絵物語、手芸、美容など多岐にわたる。

毎年読者から「ミスター&ミス・ジュニアそれいゆ」を選出し、これは芸能界や映画界の入口ともなった。また、誌面に登場する芸能人はひとつのステイタスとなった[4]

廃刊[編集]

1960年夏、仕事中に心臓発作に襲われ入院。医師から5年の安静と仕事禁止を言い渡され、10月号でやむなく廃刊となった。(同時に『それいゆ』も秋の号(8月刊)で廃刊)[1]

参考文献[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 「年譜」 『没後20年 中原淳一展図録』朝日新聞社、2003年
  2. ^ 『中原淳一 少女雑誌「ひまわり」の時代』 p114、河出書房新社、2011年
  3. ^ 『中原淳一画集』 p101、講談社、1975年
  4. ^ a b 『別冊太陽 美しく生きる 中原淳一その美学と仕事』 p154、平凡社、1999年

関連項目[編集]