シルバン・ギュントーリ

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シルバン・ギュントーリ
国籍 フランスの旗 フランス
生年月日 (1982-06-24) 1982年6月24日(41歳)
モンテリマール
現在のチーム チームスズキ エクスター
ゼッケン 50
レースでの経歴
ロードレース世界選手権 MotoGPクラス
活動期間2002年, 2007年2008年, 2017年2019年
マニファクチャラーヤマハ, ドゥカティ, スズキ
チャンピオン0
2019年 順位25位 (7 pts)
出走回数 勝利数 表彰台 PP FL 総ポイント
48 0 0 0 0 125
ロードレース世界選手権 250ccクラス
活動期間2000年2001年, 2003年2006年
マニファクチャラーホンダ
アプリリア
チャンピオン0
2006年 順位9位 (96 pts)
出走回数 勝利数 表彰台 PP FL 総ポイント
80 0 1 0 0 367
スーパーバイク世界選手権
活動期間2009年
マニファクチャラースズキ, ドゥカティ, アプリリア
チャンピオン1
2014年 順位1位 (416pts)
出走回数 勝利数 表彰台 PP FL 総ポイント
129 9 40 4 12 1444.5

シルバン・ギュントーリ[1] ( Sylvain Guintoli, 1982年6月24日 - ) は、フランスモンテリマール出身のオートバイレーサー。2014年スーパーバイク世界選手権チャンピオン。

経歴[編集]

キャリア初期[編集]

1994年、12歳のときからスクーターレースを始め、翌1995年にはアプリリアSR50を駆り、史上最年少でフランス国内大会のチャンピオンとなる。その後ロードレースに転向し、2000年にはフランス国内選手権250ccクラスでチャンピオンに輝き、ヨーロッパ選手権250ccクラスでもランキング3位を記録した[2]

ロードレース世界選手権[編集]

250ccクラス[編集]

ギュントーリのグランプリデビューは、ワイルドカード枠で参戦した2000年フランスGP250ccクラスのレースだった。翌2001年にはエキップ・ド・フランスチームからフル参戦を開始し、シリーズランキング14位を記録した。

2002年には最高峰MotoGPクラスに参戦するテック3・ヤマハチームのテストライダーを務め、YZR500を駆ってチェコGPの1戦のみスポット参戦した。2003年には250ccクラスに戻りカンペテーラ・レーシングから参戦、ダッチTTで初表彰台となる3位に入った。ギュントーリはその後2006年シーズンまで、トッププライベーターの一人として250ccクラスに参戦を続けた[3]

MotoGPクラス[編集]

2006年シーズンの途中より、ギュントーリはテック3チームに再び招かれて、ダンロップタイヤの開発のためのテストライダーを務めた[4]。そして2007年には玉田誠のチームメイトとして800ccのYZR-M1を駆り、MotoGPクラスにフル参戦デビューを果たした。ドライコンディションではブリヂストンミシュラン勢の後塵を拝することが多かったものの、ウェットレースでは強さを見せ、第5戦地元フランスGPでは一時トップを走行、第15戦日本GPでは3位のトニ・エリアスから0.6秒差の4位で完走を果たすなどの活躍を見せた。この年のランキングでは玉田(18位)を上回る16位を記録し、ルーキーシーズンを終えた[5]

2008年 アメリカGP

2008年シーズンはアリーチェ・チームに移籍し、トニ・エリアスのチームメイトとしてブリヂストンタイヤを履いたドゥカティ・デスモセディチを駆ることになった。ギュントーリは18戦全戦完走、うち17戦ではポイントを獲得する安定度を見せた。ウェットレースとなった第10戦ドイツGPではマシントラブルに見舞われてトラクションコントロールがOFFの状態で走ったにもかかわらず、シーズン自己ベストの6位で完走を果たした[6]。この年のシリーズランキングではエリアスの12位に次ぐ13位を記録した。

2022年シーズン現在はチームスズキ エクスターのテストライダーを務めている。

英国スーパーバイク選手権[編集]

2009年はMotoGPのシートを見つけることができず、英国スーパーバイク選手権(BSB)に活動の場を移した[7]。クレセント・スズキチームでGSX-R1000を駆ったギュントーリはすぐにマシンに順応し、開幕戦ブランズ・ハッチのレース1でいきなりポール・トゥ・ウィンを遂げる活躍を見せた。ところが第3戦ドニントンジョシュ・ブルックスと接触・転倒して右足を骨折してしまい長期欠場を余儀なくされ[8]、シリーズランキングは8位に終わった。

スーパーバイク世界選手権[編集]

2010年 SBKシルバーストン

2010年、ギュントーリはスーパーバイク世界選手権(SBK)に戦いの場を移し、ワークスのチーム・スズキ・アルスターでレオン・ハスラムのチームメイトを務めることになった。表彰台の獲得こそ叶わなかったものの、最終戦マニクールのレース1でコースショートカットによるライドスルーペナルティの指示に従わず失格処分を受けた以外は全レースをポイント圏内で完走する安定度を見せ、シリーズランキング7位を記録した。

2011年シーズン、ギュントーリはSBK新規参戦のリバティ・レーシングに移籍、ヤコブ・スムルツをチームメイトに、2010年にドゥカティ・ゼロックスチームが使用したドゥカティ・1198を駆ることとなった[9]。開幕戦のフィリップ・アイランドでは予選3番手につける活躍を見せるが、レース1で転倒しその影響でレース2も欠場するなど幸先の悪いスタートとなる。その後序盤から中盤にかけてはスムルツに後れを取ることが多く苦戦していたが、ソルトレイクシティでSBK参戦後初となる3位表彰台を獲得。この頃から成績も向上しはじめ、6位前後に入ることが多かった。ニュルブルクリンクでは豪雨の中で強さを見せ、自身最高となる2位を獲得。

主なレース戦績[編集]

ロードレース世界選手権[編集]

シーズン クラス チーム バイク 出走 優勝 表彰台 PP FL ポイント シリーズ順位
2000年 250cc フランスの旗 エキップ・ド・フランス ホンダ 1 0 0 0 0 0 -
2001年 250cc フランスの旗 エキップ・ド・フランス アプリリア 16 0 0 0 0 44 14位
2002年 MotoGP フランスの旗 テック3・ヤマハ ヤマハ 1 0 0 0 0 0 -
2003年 250cc イタリアの旗 カンペテーラ・レーシング アプリリア 15 0 1 0 0 101 10位
2004年 250cc イタリアの旗 カンペテーラ・レーシング アプリリア 16 0 0 0 0 42 14位
2005年 250cc フランスの旗 エキップ・ド・フランス アプリリア 16 0 0 0 0 84 10位
2006年 250cc フランスの旗 エキップ・ド・フランス アプリリア 16 0 0 0 0 96 9位
2007年 MotoGP フランスの旗 ダンロップ・ヤマハ・テック3 アプリリア 18 0 0 0 0 50 16位
2008年 MotoGP イタリアの旗 アリーチェ・チーム ドゥカティ 18 0 0 0 0 67 13位
合計 117 0 1 0 0 484
  • 凡例
  • ボールド体のレースはポールポジション、イタリック体のレースはファステストラップを記録。
クラス マシン 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 順位 ポイント
2000年 250cc ホンダ RSA
MAL
JPN
SPA
FRA
Ret
ITA
CAT
NED
GBR
GER
CZE
POR
VAL
BRA
PAC
AUS
NC 0
2001年 250cc アプリリア JPN
15
RSA
12
SPA
Ret
FRA
14
ITA
Ret
CAT
18
NED
4
GBR
7
GER
Ret
CZE
13
POR
Ret
VAL
16
PAC
16
AUS
Ret
MAL
9
BRA
11
14位 44
2002年 MotoGP ヤマハ JPN
RSA
SPA
FRA
ITA
CAT
NED
GBR
GER
CZE
17
POR
BRA
PAC
MAL
AUS
VAL
NC 0
2003年 250cc アプリリア JPN
10
RSA
9
SPA
Ret
FRA
6
ITA
5
CAT
8
NED
3
GBR
Ret
GER
Ret
CZE
8
POR
7
BRA
4
PAC
Ret
MAL
DNS
AUS
Ret
VAL
4
10位 101
2004年 250cc アプリリア RSA
15
SPA
Ret
FRA
Ret
ITA
13
CAT
7
NED
Ret
BRA
12
GER
10
GBR
10
CZE
Ret
POR
Ret
JPN
19
QAT
11
MAL
Ret
AUS
8
VAL
Ret
14位 42
2005年 250cc アプリリア SPA
Ret
POR
8
CHN
12
FRA
9
ITA
Ret
CAT
8
NED
12
GBR
9
GER
11
CZE
10
JPN
10
MAL
9
QAT
9
AUS
10
TUR
9
VAL
14
10位 84
2006年 250cc アプリリア SPA
9
QAT
6
TUR
6
CHN
12
FRA
9
ITA
11
CAT
8
NED
Ret
GBR
8
GER
10
CZE
9
MAL
7
AUS
Ret
JPN
Ret
POR
8
VAL
10
9位 96
2007年 MotoGP ヤマハ QAT
15
SPA
15
TUR
15
CHN
13
FRA
10
ITA
14
CAT
14
GBR
16
NED
14
GER
Ret
USA
13
CZE
13
RSM
12
POR
14
JPN
4
AUS
14
MAL
19
VAL
11
16位 50
2008年 MotoGP ドゥカティ QAT
15
SPA
16
POR
15
CHN
15
FRA
13
ITA
11
CAT
13
GBR
13
NED
10
GER
6
USA
12
CZE
12
RSM
11
IND
7
JPN
14
AUS
14
MAL
13
VAL
12
13位 67
2011年 MotoGP ドゥカティ QAT SPA POR FRA CAT GBR NED ITA GER
17
USA CZE IND RSM ARA JPN AUS MAL VAL NC 0

スーパーバイク世界選手権[編集]

シーズン バイク 出走 優勝 表彰台 PP FL ポイント シリーズ順位
2009年 スズキGSX-R1000 2 0 0 0 0 6 33位
2010年 スズキGSX-R1000 26 0 0 0 1 197 7位
合計 22 0 0 0 1 203
  • 凡例
  • ボールド体のレースはポールポジション、イタリック体のレースはファステストラップを記録。
マシン 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 順位 ポイント 参照
R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2
2009年 スズキ Ret 10 33位 6 [10]
2010年 スズキ 6 4 13 9 9 6 14 13 10 7 10 15 8 6 5 6 4 7 12 7 8 6 9 8 DSQ 4 7位 197 [11]

脚注[編集]

外部リンク[編集]