サン・マルコ (揚陸艦)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
サン・マルコ
基本情報
建造所 フィンカンティエリ
リヴァ・トリゴソ造船所
運用者  イタリア海軍
艦種 ドック型揚陸艦
級名 サン・ジョルジョ級強襲揚陸艦
モットー Ti con nu, nu con ti
艦歴
発注 1984年
起工 1985年3月26日
進水 1987年10月10日
就役 1988年5月14日
要目
基準排水量 6,687t
満載排水量 7,665t
全長 133.3m
最大幅 20.5m
飛行甲板 100m×20.5m
吃水 5.3m
主機 GMT A-420.12ディーゼルエンジン×2基
出力 16,800HP
推進器 スクリュープロペラ×2軸
速力 最大速 20ノット
航続距離 巡航20ノットで4,500海里
乗員 163名
350人(揚陸要員)
搭載能力 1,000トン
戦車×30両もしくは兵員輸送車両×36両
LCVP×2隻
LCM×3隻
兵装62口径76mm単装砲×1基(改装後撤去)
・90口径25mm単装機関砲×2基
搭載機 ・中型ヘリコプター×2機
・大型ヘリコプター×2機(改装前は3機)
レーダー ・SPN-748 航海用
・SPS-702 対空捜索用
テンプレートを表示

サン・マルコイタリア語San Marco, L 9893)は、イタリア海軍サン・ジョルジョ級強襲揚陸艦2番艦。艦名は聖マルコイタリア語読みに由来し、この名を受け継いだイタリア軍艦としては4代目にあたる。

本艦は内務省の予算で建造され、海軍が運用を担当する。

艦歴[編集]

「サン・マルコ」は、フィンカンティエリリヴァ・トリゴソ造船所で建造され1985年3月26日に起工、1987年10月10日に進水、1988年5月14日に就役し第3海軍管区に配備される。

1992年12月から「L9892 サン・ジョルジョ」およびサン・マルコ連隊英語版と共にソマリアへの人道支援(アイビス1号任務)のために派遣される。1993年、第24海軍グループを「C550 ヴィットリオ・ヴェネト」、「A5329 ヴェスヴィオ」、「F571 グレカーレ」で、第25海軍グループを「C551 ジュゼッペ・ガリバルディ」「A5327 スロトンボリ」「F573 シロッコ」で編成しソマリアに派遣された(アイビス2号任務)。1995年1月11日から3月23日にかけて第26海軍グループを「C551 ジュゼッペ・ガリバルディ」、「A5327 スロトンボリ」、「F572 リベッチオ」で編成しソマリアからの国連平和維持軍の撤退を支援した(アイビス3号任務)。

1999年に水陸両用戦部隊司令部に配備された。

1999年から2000年にかけて近代化改修工事が実施され、これにより艦首の76mm砲を撤去し甲板を延長、左舷中央部付近にあった上陸用舟艇2隻分のクレーンを撤去して、舟艇用格納庫を張り出すように拡大し、合わせて甲板も拡大した。これにより甲板前部と後部に大型ヘリコプターが1機ずつ、艦中央部に中型ヘリコプターが2機の合計4機分の発着艦スペースが確保されることとなった。

2006年夏にレバノンベイルートから避難する民間人をキプロス島ラルナカまで輸送する任務(ミモザ06作戦)に「L9892 サン・ジョルジョ」、「L9894 サン・ジュスト」、「551 ジュゼッペ・ガリバルディ」、「D560 ルイージ・ドゥランド・デ・ラ・ペンネ」、「F574 アリセオ」と共に従事する。避難民救援のため外務省の依頼に基き、レバノンに展開するイタリア赤十字社世界食糧計画を支援すべくサン・マルコ連隊およびラグーン連隊ティルスに上陸させ避難民に食料、医薬品の提供を行った。2008年には欧州における市民保護演習であるサルデーニャ2008に参加している。

2009年時点の母港はブリンディジ海軍基地となっている。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]