グランドスラム (ラグビーユニオン)
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グランドスラム（Grand Slam）は、ラグビーユニオンにおいて大きく2つの定義がある。1つは「シックス・ネイションズ」で全勝優勝することであり、もう1つは南半球のナショナルチームが1回の遠征でホーム・ネイションズ（アイルランド代表、イングランド代表、ウェールズ代表、スコットランド代表）に全勝することである。
ここではシックス・ネイションズの「トリプル・クラウン（Triple Crown）」についても解説する。狭い意味で一般的に使われる「グランドスラム」「トリプルクラウン（三冠）」については扱わない。
シックス・ネイションズのグランドスラム[編集]
1883年から1910年までは、「ホーム・ネイションズ・チャンピオンシップ（Home Nations Championship）」として、イングランド、アイルランド、スコットランド、ウェールズの4か国による総当たり戦で全勝（3勝）で優勝した時に「トリプル・クラウン」（後述）と呼ばれた。
1911年に「ファイブ・ネイションズ・チャンピオンシップ（Five Nations Championship）」が始まり、イングランド、アイルランド、スコットランド、ウェールズ、フランスの5か国による総当たり戦で全勝（4勝）で優勝した際に「グランドスラム」とされた。
2000年にはイタリアが加わり、大会名が現在の「シックス・ネイションズ・チャンピオンシップ（Six Nations Championship）」となり、全勝（5勝）で優勝した時に「グランドスラム」と呼ぶ。
大会優勝チームにはトロフィーが授与されるが、グランドスラムに関する特別なトロフィー類の授与は無く、栄誉をたたえられるのみである。グランドスラム達成回数は以下の通り[1][2]。
イングランド：13回 - 1913[要出典], 1914[要出典], 1921[要出典], 1923[要出典], 1924[要出典], 1928[要出典], 1957[要出典], 1980[要出典], 1991[要出典], 1992[要出典], 1995[要出典], 2003[要出典], 2016[要出典]
ウェールズ：12回 - 1908[要出典], 1909[要出典], 1911[要出典], 1950[要出典], 1952[要出典], 1971[要出典], 1976[要出典], 1978[要出典], 2005[要出典], 2008[要出典], 2012[要出典], 2019[要出典]
フランス：10回 - 1968[要出典], 1977[要出典], 1981[要出典], 1987[要出典], 1997[要出典], 1998[要出典], 2002[要出典], 2004[要出典], 2010[要出典], 2022[要出典]
アイルランド：4回 - 1948[要出典], 2009[要出典], 2018[要出典], 2023[要出典]
スコットランド：3回 - 1925[要出典], 1984[要出典], 1990[要出典]
イタリア：0回
シックス・ネイションズのトリプル・クラウン[編集]
1883年第1回から1910年まで、イングランド、アイルランド、スコットランド、ウェールズの「ホーム・ネイションズ」4か国で開催されていた時から、その4か国総当たり戦で3戦全勝優勝した際に「トリプル・クラウン（Triple Crown）」とされた。
現在の大会でも続き、1883年から2023年まで、以下のように計71回達成された[1][2]。グランドスラム同様、賞の授与は無く、その栄誉をたたえられるのみである。
- イングランド：26回 - 1883, 1884, 1892, 1913, 1914, 1921, 1923, 1924, 1928, 1934, 1937, 1954, 1957, 1960, 1980, 1991, 1992, 1995, 1996, 1997, 1998, 2002, 2003, 2014, 2016, 2020
- ウェールズ：22回 - 1893, 1900, 1902, 1905, 1908, 1909, 1911, 1950, 1952, 1965, 1969, 1971, 1976, 1977, 1978, 1979, 1988, 2005, 2008, 2012, 2019, 2021
- アイルランド：13回 - 1894, 1899, 1948, 1949, 1982, 1985, 2004, 2006, 2007, 2009, 2018, 2022, 2023
- スコットランド：10回 - 1891, 1895, 1901, 1903, 1907, 1925, 1933, 1938, 1984, 1990
南半球チームのグランドスラム[編集]
南半球の伝統的な強豪国はオーストラリア、ニュージーランド、南アフリカの3つ。これら代表チームがホーム・ネイションズ（アイルランド、イングランド、ウェールズ、スコットランド）4チームすべてと、1回の遠征でテストマッチを行うことを「グランドスラム・ツアー」という。グランドスラム・ツアーで4戦全勝すると、グランドスラムを達成したことになる[3]。
以下のように過去9回、グランドスラムが達成されている[3]。
南アフリカ共和国：4回 - 1912–13[要出典], 1931–32[要出典], 1951–52[要出典], 1960–61[要出典]
ニュージーランド：4回 - 1978[要出典], 2005[要出典], 2008[要出典], 2010[要出典]
オーストラリア：1回 - 1984[要出典]
南アフリカは、1912-13年[要出典]と1951-52年[要出典]の2回の遠征で、ホーム・ネイションズ4か国だけでなく、フランスとのテストマッチにも勝利し、「ファイブ・ネイションズ・グランドスラム（Five Nations Grand Slam）」を達成した[3]。
オーストラリアは、 1957-58年のシーズンで、グランドスラム・ツアー中にホーム・ネイションズすべてに負けた唯一のチームである。オーストラリアは、その遠征でフランスにも負けた[3][要出典]。
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ a b “シックスネーションズ（6NATIONS） – 教えて！ラガマルくん”. 2024年1月30日閲覧。
- ^ a b “Guinness Men's Six Nations History and Origins - Guinness Men's Six Nations” (英語). www.sixnationsrugby.com. 2024年1月30日閲覧。
- ^ a b c d “Grand Slam Rugby Union Encyclopedia, Science News & Research Reviews”. Academic Accelerator. 2024年1月30日閲覧。