キンジェー

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キンジェー (กินเจ) は、毎年太陰暦の9月1日から9日までタイマレーシアシンガポールインドネシアにおいて行われている精進料理週間のこと[1]プラナカンにより伝わった(他の華僑コミュニティを除外する)。タイでは精進料理週間になると、食品売り場やフードコートなどで、キンジェーを表わす「齋」の文字が掲げられ、精進料理やそのお菜が売られる。この期間は、肉、魚、卵、牛乳と、臭い野菜(ネギ類、パクチー)も食べない。キンジェーのジェーは精進料理のことで、菜食とは別のものである。

なお、キンジェーの"ジェー"は潮州語"齋"からの借用語で、潮州語では精進料理を食べることを"食齋(チアジェー)"といい、客家語(豐順)では"食齋(シッチャイ)"という。

プーケットでは火渡りなどの苦行をする人もおり、奇祭としても注目されている。また首都バンコクなどでは、華人に限らず、普段の肉の食べ過ぎを反省して参加する人も多い。タイの調査会社Kリサーチによると、2018年のキンジェー期間中に精進料理を重視した人は推計700万人と、2009年の約6倍に増えている[2]

参考[編集]

  1. ^ “タイの菜食週間“キンジェー””. Weekly Wise. http://www.wisebk.com/index.php/cms/index/15/view/5288 2014年10月28日閲覧。 
  2. ^ 【World Plus】タイの「菜食祭」関連消費 健康志向が盛り上げ『日経ヴェリタス』2018年10月14日(23面)。