カット・ミー・サム・スラック

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カット・ミー・サム・スラック
ニルヴァーナポール・マッカートニー楽曲
収録アルバムSound City
リリース2012年12月14日(UK)
ジャンルロック
時間4:35
レーベルパーロフォン
作詞者ポール・マッカートニーデイヴ・グロールクリス・ノヴォセリックパット・スメア

カット・ミー・サム・スラック」(原題: Cut Me Some Slack )は、元ニルヴァーナのメンバー、デイヴ・グロール等とポール・マッカートニーがコラボレーションした楽曲。2012年12月に開催された『ハリケーン「サンディ」復興支援チャリティ・コンサート』で初披露。直後に配信限定でリリースされた。2013年3月にグロールが制作したドキュメンタリー映画『Sound City』(2013年1月公開)のサウンドトラック盤に収録された。

概要[編集]

フー・ファイターズのグロールは、ドラム・サウンドの録音に定評があり、自らがドラマーだったニルヴァーナの出世作『ネヴァーマインド』のレコーディングを行ったロサンゼルスヴァンナイズにあったサウンド・シティ・スタジオの閉鎖[注 1]を惜しみ、その歴史を後世に残すためにドキュメンタリー映画を制作することにした[1]。また、後にサウンド・シティ・プレイヤーズと呼ばれる、マッカートニーを初めとする多くのミュージシャンに声をかけ、サウンドトラック用の楽曲を制作した。

「カット・ミー・サム・スラック」は、マッカートニーと元ニルヴァーナのグロールとクリス・ノヴォセリック、ツアーのサポートメンバーだったパット・スメアの4人によるジャムセッションから生まれた曲である[2]。後にマッカートニーはこの共演を「ニルヴァーナの再会」[3]、またノヴォセリックは「シルヴァーナ(Sirvana)」[注 2]と表現した[4]。なおタイトルは「勘弁してくれ」の意味。

この曲は2012年12月12日にマディソン・スクエア・ガーデンにて開催された『ハリケーン「サンディ」復興支援チャリティ・コンサート』で初めて披露された。すでに出演が決まっていたマッカートニーがこの曲を演奏することを計画し、グロール等も賛同し実現した[5]

その後グロールはドキュメンタリー映画とサウンドトラック盤の計画を明らかにし[6]、12月14日にはYouTubeを通じてサウンドトラック音源をリリースした[7]。また4人は12月15日のサタデー・ナイト・ライブにも登場した[8]

翌2013年7月19日には、ニルヴァーナのホームタウンであるシアトルセーフコ・フィールドで行われたマッカートニーのコンサートに他の3人が再び集結、アンコールにサプライズ登場し、この曲のほか「ゲット・バック」を含むビートルズの曲など数曲を演奏した[注 3][9][10][11]

2014年に グラミー賞のベストロックソング部門を受賞した。

演奏[編集]

  • デイヴ・グロール - ドラム、 ボーカル
  • ポール・マッカートニー - ボーカル、シガーボックスギター
  • クリス・ノヴォセリック - ベース・ギター
  • パット・スミア - ギター

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 2011年に閉鎖されたが、その後2017年に再開された。
  2. ^ ナイトの称号を持つマッカートニーの敬称「サー(Sir)」と「ニルヴァーナ(Nirvana)」を合わせた造語。
  3. ^ 「ゲット・バック」のほか「ロング・トール・サリー」「ヘルター・スケルター」「ゴールデン・スランバー」「キャリー・ザット・ウェイト」「ジ・エンド」を演奏した。

出典[編集]

  1. ^ Gサウンドシティ:リアル・ツー・リール”. 2021年11月13日閲覧。
  2. ^ デイヴ・グロール、ポール・マッカートニーとのセッションではニルヴァーナ再結成どころではなかったと語る” (2013年1月28日). 2021年11月13日閲覧。
  3. ^ Grunge Beatle: How Paul McCartney Ended Up In A Nirvana Reunion” (2014年2月5日). 2021年11月13日閲覧。
  4. ^ The Resurrection Of Nirvana As 'Sirvana' With Paul McCartney” (2013年7月23日). 2021年11月13日閲覧。
  5. ^ Update: Paul McCartney to Front Nirvana Reunion at 12-12-12 Concert” (2012年12月12日). 2021年11月13日閲覧。
  6. ^ Nirvana-Paul McCartney Song Stems From Dave Grohl’s ‘Sound City’ Documentary” (2012年12月13日). 2021年11月13日閲覧。
  7. ^ Cut Me Some Slack – McCartney.Grohl.Novoselic.Smear”. YouTube (2012年12月14日). 2021年11月13日閲覧。
  8. ^ Watch Paul McCartney Front Nirvana Again on "SNL"” (2012年12月16日). 2021年11月13日閲覧。
  9. ^ ポール・マッカートニー、元ニルヴァーナのメンバーと共演。その映像と最新セットリストが公開” (2013年7月22日). 2021年11月13日閲覧。
  10. ^ ポール・マッカートニー「ニルヴァーナとの共演はパワフルだった」” (2013年7月24日). 2021年11月13日閲覧。
  11. ^ Paul McCartney Talks 'Powerful' Nirvana Reunion” (2013年7月24日). 2021年11月13日閲覧。